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結のほえほえゲーム演説:第35回「『NieR:Automata』公式放送打ち上げレポート」【ネタバレ注意】
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印刷2017/05/06 11:54

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結のほえほえゲーム演説:第35回「『NieR:Automata』公式放送打ち上げレポート」【ネタバレ注意】

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結チャンネルでコスプレするだけのつもりが,公式放送出演が決まったので「プレイヤーがなるべく不快にならないようにやれることはやろう……」とこだわり出したら止まらず。ウィッグ(白,シルバー,グレーが混ざった色),カラコン(オリーブがかったブルー)をそれぞれ3回買い直しました。まだまだ改良したい。
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 ごきげんよう。女優・タレントとして活動しております,です。
 発売から2か月以上が経った「NieR:Automata」PC / PlayStation 4)ですが,Eエンドまでクリアしたあと,もう一度最初からプレイして再びEエンドまでクリア,まさかの3周目に突入し,まだまだ楽しんでいます。脳内がNieR:Automataに占拠され,飼い犬同士が共食いする悪夢を見て号泣しながら目が覚めるなど,順調に日常生活へ支障をきたしています(ちなみに犬を飼ったことはありません)。

 NieR:Automataのプロデューサーであるスクウェア・エニックスの齊藤陽介さんには,ニコニコ公式チャンネル「結チャンネル」で行った人狼生放送に(3回も!)ご出演いただくなど,日頃からたいへんお世話になっています。そんな齊藤さんに,結チャンネル開設当初から「いつかチャンネルでNieR:Automataのお話がしたいです」と伝えていたのですが,先日,めでたく実現いたしました。
 ちょうどNieR:Automataの公式生放送も同日に実施されるということだったため,「だったら一緒にやっちゃいましょう!」という展開になり,なんと“聖地”スクウェア・エニックスカフェでの公式生放送にMCとして出演させていただき,そのまま結チャンネルで打ち上げパートを放送するという形に。

神谷英樹さん。「ベヨネッタ」のお話も出来ました。偶然ですが,前回の連載記事では逆転裁判3のゴドー検事への愛をしたためたばかりですね(神谷さんはゴドー検事の声を担当なさっています)
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 生放送当日,スクウェア・エニックスカフェに現場入りして最初にしたことは,先日発売されたばかりの新グッズを買うことでした。とくにお気に入りなのはスマホケース。黒革にヨルハマークが印刷されていてカッコいいんです。
 そして第7回公式放送がスタート。おなじみのエミールヘッドを外すと,ヨコオタロウさんではなく……なんとプラチナゲームズの神谷英樹さんが登場するというサプライズが。神谷さんにニーアコラボメニューを食レポ(という名の台本丸読み)させていくという狂気の展開。

「あまりのおいしさに禁止された感情が溢れ出してしまいそうです」
「たとえエミールのように記憶を失ってしまっても,この味は忘れたくありません」


 ……と,強引にNieR:Automataと絡めた比喩表現満載の台本を,まだNieR:Automataを理解していない神谷さんが淡々と読んでいく光景がシュールです。

齊藤陽介さん。このような機会を作ってくださり,感謝してもしきれません
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 そんな公式放送後,結チャンネルでの打ち上げ生放送がスタート。同じ1970年生まれで,1994年にナムコに内定が出ていたという神谷さん,ヨコオさん,齊藤さんの闇の70年代トークが大盛り上がり。「ドラゴンクエストII 悪霊の神々」の衝撃を,「ドラゴンクエストX」「ドラゴンクエストXI」のプロデューサーである齊藤さんが熱く語る場面もありました。
  私は,“ただのファン”としてこの場に居合わせることができたからには,そしてこんなに貴重な機会をいただいてしまったからには,“ただのファン”としての責任を果たさなければならないと思い,皆さんがほかではお話していないことを聞かなければ! と,当日まで毎晩あーでもないこーでもないと質問を考えていました。しかし,個人的に最も「この気持ちの正体が知りたい」と思う内容について話すと,主観的かつ抽象的になってしまうことに悩んでもいました。
 私は,NieR:AutomataのEエンドクリア後,記憶を宝物と呼ぶことについて,グルグルと頭を巡らせていたんです。過去の記憶を宝物と呼び,自分にとって最も尊いものだと認めることは,未来を捨ててしまうことに近い気がして。認めてしまった瞬間に,そこから前へ進めず,どこにも行けなくなってしまうんじゃないかと,漠然と不安になりました。9Sのように,記憶を宝物だと言い切ることが,この歳の私にはできないのです。

ヨコオタロウさん。いちファンの感想を受け止めてくださってありがとうございます
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 そんな不安をそのままぶつけると,ヨコオさんは,NieR:Automataのキャラクター達には「親のいない子供」というテーマが潜んでいると答えてくださいました。
 創造主である人類を失ってしまったアンドロイド,創造主であるエイリアンを殺してしまった機械生命体,親がいないのはアンドロイドも一緒です。親がいないことの寂しさを何かで埋めるために,頼れるものを作るために,信じるものをどう選ぶかということが鍵になってくるとのこと。
 例えば,イヴは兄であるアダムに依存し,アダムは自分の憎悪の感情に依存します。アダムを絶対的に信じるイヴは感情的な子供であり,一方,自分の大切なものを見つけられず,憎悪に依存しているアダムのほうが人として複雑になっている……と。
 子供の頃,誰もが親や学校の先生は絶対的な存在だと思っていたことでしょう。けれど,実は自分の親も不安の中で生きていたということが歳をとると分かってきますよね。私はそれに気付いたときの寂しさを,今も覚えています。絶対的に安心している人なんて一人もいなくて,みんな不安なんだと。

 NieR:Automataは,その不安を埋めるために何を選んでいくのか,ということにフォーカスしてキャラクター達が存在しているそうです。2Bと9Sはコロシアイの依存関係にあり,パスカルは平和に依存しています。
 このお話をうかがった瞬間,2016年の東京ゲームショウで公開されたトレイラーを思い出しました。A2は復讐,ポッド042は随行,デポルとポポルは贖罪,2Bは信念,9Sは孤独……。


 あのトレイラーは,それぞれのキャラクター達が何に執着して,何に意味を見出しているのか,何に依存しているのかを表していたのですね。

皆さんと一緒に撮った写真は私が居た場所が逆光過ぎたのですが,こちらの写真の逆光は良い感じでお気に入りです
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 ヨコオさんは「こういうことを考えてNieR:Automataを作ったので,結さんの不安になったという感想は嬉しかったです」とおっしゃってくださって,偶然にも不安という感情でニーアのキャラクター達とつながることができた気がして,温かい気持ちになりました。
 今回,精一杯良い番組にしたいと意気込みつつ,果たしていちファンがしゃしゃり出ていいのだろうか……という葛藤が常にありました。でも,このお話を聞けたとき,あぁこの番組をやって良かった,この仕事をしていて良かったと思いました。こういう瞬間のために生きていたいなと……。

 NieR:Automataという作品はどんな設定にも答えや意味があるよう,しっかりと世界が作り込まれているので,プレイヤーとしては“正解”を探したくなりがちだと思います。現に私も攻略設定資料集の年表などを見ているとドキドキしますしね。
 でも,NieR:Automataを作った皆さんとお話してきた結果,もっと本質的なことをプレイヤー同士がそれぞれの主観で語り合えたら良いなぁと思いました。きっとどんな感情にも正解,不正解はないはずです。Twitterなどでそういったお話もどんどん盛り上がっていくことを願っています。


田浦貴久さん。イケメンイケメンいじられまくってますが,本当にイケメンなので困りますね。
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 なお,結チャンネルでの生放送では,ヨコオさんがプラチナゲームズでNieR:Automataのゲームデザインを担当した田浦貴久さんに「虫姫さま」をプレイさせて,「画面の中に1秒間に何発弾があって何秒で着弾するのが正しいシューティングゲームか」を説いたというエピソードや,NieR:Automata本編,Bエンド,クライマックスシーンの台本初公開など,盛りだくさんの内容となりました。見逃した方は,ぜひ無料で試聴可能なアーカイブをご覧下さい。タイムシフトの視聴期限は5月8日(月)までですが,来週中には無料アーカイブ動画をアップする予定です。動画アップのお知らせはTwitterでお知らせいたします。

 人類に栄光あれ!

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最近プレイしているゲーム(2017/5/6)
PlayStation 4:「NieR:Automata
PlayStation Vita:「ZERO ESCAPE 9時間9人9の扉 善人シボウデス ダブルパック
iOS:「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」
iOS:「ファイアーエムブレム ヒーローズ」

■■結(女優・タレント)■■
女優・タレントとしてフリーランスで活動中。国内映画祭にて主演女優賞を多数受賞。幼少期からのゲーム好きが高じ,数多くのゲーム番組でMCを務め,イトキチ(糸吉)の愛称で親しまれている。

公式サイト:http://yui-monogatari.com/
公式Twitter:https://twitter.com/xxxjyururixxx
ニコニコチャンネル「結チャンネル」:http://ch.nicovideo.jp/yuichannel
  • 関連タイトル:

    NieR:Automata

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