結のほえほえゲーム演説：第220回「ストーリー考察も捗る間違い探しホラゲ『Surveillance Work | 監視業務』が面白い」

　ごきげんよう。タレントとして活動しております。結です。

　8番出口のような間違い探し系ホラーゲーム，流行ってますよね。今回はその中でもとくにおススメな作品「Surveillance Work | 監視業務」を紹介したいと思います。

　主人公はとある施設の監視業務に任命された監視員。複数の監視カメラ映像を切り替えながら，異常を発見して報告します。
　部屋にあった物が増えたり，消えたり，変化したり，移動したり……。「ずっと監視カメラを眺めていれば分かるのでは？」と思ったそこのアナタ。これがめちゃくちゃ難しいんですよ。

　例えば書斎のテーブルの上に本が4冊置いてあったとしましょう。物が消える異変の場合，プレイヤーが異変を指摘できないと，4冊の本が3冊，2冊……と徐々に少なくなっていくのです。
　書斎，寝室，リビング，玄関，庭……と順繰りにカメラを切り替えて監視しているので「さっきもこんなもんだったよなぁ」と異変に気付かないうちに，ごっそりなくなっていることも。そして，とにかく部屋に置いてある物の数が多いので，細部に渡ってじっくり観察しなければなりません。

　さぁ，どんな場所を監視するのか見てみましょう。


　いやいやいや怖すぎるだろ！！！

　この場所がどんな目的で作られて，ここで一体何が起こったのか，一切の説明がないまま監視させられるんですよ。そんな得体のしれない不気味な場所を，まじまじと見つめ続ける恐怖よ……。

　本作のストーリーはとにかく謎に包まれています。新聞でニュースが読めるのですが，この監視業務と一見関わりがなさそうなものばかりです。さらに記事の文字も一部が伏字になっていて全貌が見えません。
　そもそも主人公はなぜこんな得体の知れない場所を監視することになったのでしょう。主人公は何者なのか？　この監視業務の正体とは？　分からないことばかりです……。


　本作はマルチエンディングで，そのエンディングの数はなんと32個です。えっ，多すぎる。
　1周しただけではさっぱり分からないストーリーですが，いくつかのエンディングを見ることによって「もしかして……？」と考察が進むことでしょう。
　3，4周した後に「こういうことだったんじゃないか！？」と仮説が浮かんだのですが，調べても調べてもこのゲームの考察をしている人がいなすぎる！！　そんなぁ！！
　不気味で数少ない情報から「本当は何が起こっていたのか」推理して楽しめるなんて，いま流行りのホラーモキュメンタリーにも近いですし，もっと多くの人にプレイしてほしいです。8番出口ライクな間違い探しゲームの中では難度がかなり高い方なので，友達と一緒にプレイするのもおススメですよ。


　余談ですが，簡単な手術のために先週数日間だけ入院してまして（※とっても元気なのでご心配なく！）。慣れない病室のベッドで眠れなかった深夜に，私は閃きました。いま「Surveillance Work | 監視業務」の病院ステージをやったらめちゃくちゃ怖いんじゃないか……！？　と。
　なかなか入院する機会もないですし，「せっかくなら臨場感たっぷりでやってみるか！」と思ってプレイしたのですが，自動販売機の音にビクッと反応してしまうくらい怖かったので後悔しました。それではまた次回。

■■結（女優・タレント）■■
女優・タレントとして活動中。国内映画祭にて主演女優賞を多数受賞。幼少期からのゲーム好きが高じ，数多くのゲーム番組でMCを務め，イトキチ（糸吉）の愛称で親しまれている。

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