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  • 発売日:2017/06/16
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のびーるウデがモノを言う,Nintendo Switch「ARMS」製品版プレイレポート。遊び込むほどその奥深さがよく分かる,体感対戦アクションの極み
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印刷2017/06/09 00:00

プレイレポート

のびーるウデがモノを言う,Nintendo Switch「ARMS」製品版プレイレポート。遊び込むほどその奥深さがよく分かる,体感対戦アクションの極み

 Nintendo Switch期待の新タイトル「ARMS」が,任天堂より2017年6月16日に発売される。

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「ARMS」公式サイト


 今年1月のNintendo Switch体験会(関連記事)や,5月末〜6月頭にかけて行われたNintendo Switchユーザー向けのオンライン体験会「のびーるウデだめし」(以下,ウデだめし)などが行われたことで,本作の新感覚格闘スポーツの手応えを味わえた人もいることだろう(関連記事)。
 4Gamerでもこれらのイベントのプレイレポートはお届けしているが,今回は実際に発売される製品版をプレイすることができたので,本稿ではその内容についてお伝えしたい。なお正式なオンラインサービスが開始される前のプレイとなったため,製品版でのオンラインプレイについては触れることができないことをご了承いただければと思う。

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プレイヤーキャラクターとして選べるファイターは10人。またそれ以外にボス的ファイターも登場する
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各ファイターにはホームのステージがあり,それぞれギミックが異なる


いいね持ち推奨だが,Joy-Conグリップ操作も捨てがたい


 伸縮するウデ「アーム」を持ったファイター達が,それを使って格闘スポーツを繰り広げるという本作。Nintendo Switchから取り外した二つのJoy-Conを両手に握って親指を立てて構える「いいね持ち」をすることで,ファイターがくり出すパンチとプレイヤーの腕がリンクしたような感覚でプレイできるのが,本作の最大の特徴だ。
 この操作では,移動は両手のJoy-Conを同じ方向に傾けることで,ガードはハの字に傾けることで行えるようになっている。この感覚に慣れるには若干の練習が必要かもしれない。

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プレイヤーが腕を出すとファイターもパンチをくり出す。いいね持ちはこのシンクロ感が心地いい

 一方Joy-Conグリップ,携帯モード,Nintendo Switch Proコントローラーを使った操作は基本的に共通している(横持ちは一部のみ共通)。[L]スティックで移動し[L]スティックボタンでガード,[A][B][X][Y]が攻撃,ジャンプ,ダッシュに対応した,ゲームとしては比較的オーソドックスな操作系だ。ゲーム中の操作説明にはないのだが,[ZL]と[ZR]が左右のパンチに対応していて,パンチをくり出した後に[L]スティックを左右に倒すことでカーブをさせられる。

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Joy-Conグリップ使用時は,実は[ZL]と[ZR]がパンチに対応している

 実際に操作して比較してみると,一概にどちらがいいとは言いがたい。いいね持ちはパンチをくり出すときの柔軟性に優れていて,Joy-Conグリップ操作はやはり移動やガードがしやすい印象がある。なお製品版にも操作を変更するキーコンフィグはない。

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いいね持ちの場合,左右の移動はJoy-Conのセンサー任せになるので,慣れないと若干難しいかもしれない


戦術は無数にあるが,最初はあまり考えなくていい!?


 ウデだめしではプレイ時間が限られていたため,筆者も感触を重視したカジュアル寄りの遊びに徹していたが,製品版をある程度やり込んでみると,ファイター達が使いこなす「ARMS能力」に関する情報の多さに驚かされる。
 例えばアームには種類の違いだけでなく,「重さ」や「属性」の概念があり,前者はくり出すスピードや威力,アーム同士がぶつかったときの相性にも違いがある。また後者はファイターの「チャージ」状態から発動するパンチの追加効果で,これがあることを意識すると,チャージが行えるジャンプ,ダッシュ,ガード,いずれかのアクションのときにどう行動を起こすかという選択肢が生まれてくる。

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攻撃の要となるアームは,セットしてある3種から選択可能。戦術や対戦相手で選ぼう
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重いアームほど威力があり,ぶつかったときにも勝ちやすいが,相手に届くまでのスピードは遅い
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ダッシュやジャンプのボタン長押しや,一定時間ガードすることで体が光り,チャージ状態になる
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スプリングマンは体力が少なくなると常にチャージ状態になる。こうした特性はファイターごとに異なる

 このアームの重量や属性については,2017年5月18日の「ARMS Direct」 の冒頭で,基礎知識として詳しく説明されているのだが,ゲーム中では簡単な説明だけにとどめられていることに,このARMSというゲームの方向性が見えた気もした。


 基礎から応用まで最初からすべて提示してしまうのではなく,まずはバーサスモードにある「トレーニング」で覚えられる程度の基礎から入って,それ以外の要素については「こういうことができる」程度に捉えておけばいい。ファイトで勝ったり負けたりを繰り返して,戦い方にもう少し幅がほしいと思ったときに,それまであまり意識していなかった要素について思い出してみると,また違った戦い方ができるようになる。その繰り返しによって,少しずつステップアップしていけるというわけだ。

ゲームにはマニュアルはなく,ヘルプにある項目から確認できる
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 現時点でどこまで突き詰められるものなのかは未知数だが,ウデだめしで実際に戦ってみると,「あ,この人は強いな」という立ち回りをしている人も出てきている。ARMSの公式Twitterによると「『ウデだめし』で好成績を収めた方は,同じように好成績を収めた人同士でグループ分けされます」とのことで,製品版でもこの仕様は反映されるかと思われる。上を目指したい人には「ランクマッチ」などもあるので,初心者が入って不安になるようなこともなさそうだ。

トレーニングはCOMを相手に10項目の要素を練習できる
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 製品版のゲームのモードは,ウデだめしでプレイできたランダムでロビーに集められたプレイヤーと遊ぶ「パーティマッチ」のほか,COMが操作する10人のファイターと順番に戦っていく勝ち抜き戦「グランプリ」,本作で用意された様々なルールを自由に設定してプレイできる「バーサス」が用意されている。グランプリとパーティマッチは最大2人,バーサスは最大4人までの分割画面による同時プレイも可能だ。
 今回試しにTVモードとテーブルモードで,2人でプレイしてみたのだが,これがなかなか熱くなれる。画面は若干狭くなるが,楽しさはまったく変わらず,Joy-Conの横持ちにも対応しているので,Switchが1台あれば2人まで一緒にプレイできるのも嬉しいところである。

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こちらはウデだめしのときのパーティマッチのロビー。一つの本体で2人がエントリーでき,最大20人が参加できる
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画面分割対戦は少し画面が狭いが,2人ならとくに問題なくプレイできるだろう

 また前述のランクマッチは,グランプリをレベル4以上で優勝すると挑戦できる1人プレイのみのオンラインのランキング戦だ。これは,エントリーしておくことでマッチング相手が見つかり次第対戦が行われるという,アーケードゲームの乱入対戦のような仕組みが導入されているのが面白いところだ。
 このモードはオンラインのみなので,今回はプレイできなかったのだが,実のところ筆者は,前述の「グランプリでレベル4以上で優勝する」という参加資格を得ることができなかったことも正直にお伝えしておきたい。グランプリはこのレベル4ぐらいからファイターがガードやチャージなどを確実に行ってくる強さとなり,筆者は1人目に出てきたマスターマミーに30回以上挑むも惨敗。使うファイターを変更して1人目に登場したスプリングマンに同じぐらいの回数を挑んでやっと勝利したが,そこで心が折れてしまった。

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グランプリは派手な演出のもと,自分以外の10人のファイターと戦う。最後に待ち受けるのは……!?
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グランプリは対戦相手のCOMの強さを7段階から選べる。ランクマッチに挑めるのはレベル4で優勝が条件

 これはランクマッチにエントリーするハードルがかなり高めだということも意味していて,安易に挑めるようにしないことでランクの価値を高めていると思うのだが,筆者がランクマッチに挑めるのは発売後,少し先のことになりそうな気がした……。


ウデだめしで使えなかった2人のファイターもかなり個性的


 先日のウデだめしでは使えなかった2人のキャラクターについても簡単に触れておこう。
 ロボット警官のバイト&バークは,1キャラクターなのにコンビで登場するという変わったファイターだ。バイトのそばには愛犬のバークが常に寄り添っていて,時折相手を攻撃するというかなり反則気味のファイターだが,ルール的には問題ないらしい。またジャンプ時にバークの頭に乗ることで,ハイジャンプができるという能力もある。
 バークの攻撃は任意に行えないとはいえ,アームが実質3本あるといっても過言ではなく,相手にとっては本体以外のところから飛んでくるアームは非常に厄介な存在となる。バイト本体の操作にクセはないので,初心者にも向いているファイターと言えそうだ。

相手からはバークは直接狙えない。攻撃を当てられると一定時間動かなくなる
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 一方のキッドコブラは,チャージをしたあとの数秒間,ストロークの長いダッシュを連続して行えるという特性を持っている。それゆえ常にチャージを意識したファイトスタイルが主体となり,必然的に攻撃もチャージを絡めたものが多くなるはずだ。普段はダッシュが遅く,ジャンプが素早いため,ジャンプからのチャージが確実だろう。
 また個人的に面白いと思ったのは,キッドコブラのステージ「スネークパーク」だ。このステージは彼が得意とするスポーツ「コマボード」の練習パークで,両者がコマボードに乗った状態でゲームがスタートする。コマボードは基本的に止まることがなく,乗っていればガードをしていても移動が可能で,普段以上に動きのある対戦が行えるかなり変則的なステージだった。

チャージを絡めた攻防が熱い。スネークパークのコマボードはバトルを変則的なものにする
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 なお,彼らファイターの持っているアームは最初は3種類で,「アームゲッター」のモードから,新しいものを入手できるようになっている。ゲームをプレイするともらえる「ファイトマネー」を消費してこのモードに挑み,新しいアームを入手していくのだ。どのアームが入手できるかは運次第で,同じアームがダブって手に入る場合もある(その場合はアームの攻撃力がアップする)。
 アームゲッターで入手できるアームはファイターごとに別扱いになっており,全ファイターで使うためには人数分のアームを手に入れる必要があることも特筆しておきたい。
 アームゲッターでランダムにアームを入手してみると,各ファイターのデフォルトに設定された3種類のアームの組み合わせのバランスの良さに気付かされるはず。自分なりのバランスでそろえたいならばとにかくゲームをやり込んで,たくさんのアームを入手してみるといいと思う。

アームゲッターはファイトマネーの額によって制限時間が変わる。時間が多いほうが多くのアームをゲットしやすい
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プレゼントボックスにヒットさせるとアームを入手できる
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入手したアームは「アームセット」の画面から選択できる。アームの横にある小さなアイコンは属性だ

 ここまでいろいろと確認できたことを書いてきて,あらためて2度目のウデだめしに参戦してみたのだが,何だかまったく勝てなくなってしまった。やはりあまり余計なことを考えるのは良くないようだ。製品版発売のあかつきには,気分をイチからリセットして挑んでみようと思っている。

バレーボールやバスケットなど,格闘ではないゲームプレイも楽しい。グランプリなどにもこれらが挿入される
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 Joy-Conを使った独自の操作といい各種ゲームモードといい,Nintendo Switchというハードの性質をかなり意識した仕様の作品なので,本体を手に入れたならば本作も一緒にそろえておいて損はないはずだ。

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