インタビュー
饗宴「茜さすセカイでキミと詠う〜縁〜」出演キャストの千葉瑞己さん&福山聖二さんインタビュー。前作の絆が新たな縁を生む,本舞台の見どころは?
ジークレスト原作のアプリ「茜さすセカイでキミと詠う」(iOS / Android)の舞台最新作,饗宴「茜さすセカイでキミと詠う〜縁〜」が2022年12月16日から19日まで東京の飛行船シアターにて開催される(全8公演)。4Gamerでは,饗宴「茜さすセカイでキミと詠う〜絆〜」から続投となる,高杉晋作役の千葉瑞己さんと安倍晴明役の福山聖二さんへの独占インタビューを実施した。作品やそれぞれの役の魅力をはじめ,初演,再演と絆を育んできたキャスト陣が次に目指すカンパニーの姿などをうかがった。なお,本公演のチケット一般販売は明日(11月19日)10:00よりカンフェティにて開始される予定だ。
饗宴「茜さすセカイでキミと詠う〜縁〜」公式サイト
饗宴「茜さすセカイでキミと詠う〜縁〜」
チケット発売情報
チケット一般販売(先着)
発売日:11月19日(土)AM10:00〜
販売URL:http://confetti-web.com/akasekaenishi
S席(限定特典付き):15,000円
S席:12,000円
A席:8,800円
<チケットエリア>
S席・・・A列〜K列
A席・・・L列〜
<特典内容>
S席限定特典:L版ブロマイド10枚セット
S席共通特典:パンフレット
目指すはこれまでの集大成! 今度の舞台は熱い人情ドラマに
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。饗宴「茜さすセカイでキミと詠う〜縁〜」で久しぶりに高杉晋作,安倍晴明を演じられますが,その想いや意気込みを教えてください。
千葉瑞己さん(以下,千葉さん):
初演,再演,続編と,晋作として舞台に立たせていただくのは3回目です。同じ役で舞台に立たせていただく機会は少ないので,すごくありがたいですし,晋作や作品への愛が強く深くなっています。
今回は集大成と言ってもいいような作品になるように,頑張っていきます。
福山聖二さん(以下,福山さん):
安倍晴明の役を再び演じられることをうれしく思います。前回は護人との旅でしたが,本作では前回の舞台を見ていただいた方はご存じかと思いますが個人プレイです。皆をひっかきまわしつつ,心からの想いを出す,人情芝居にしていきたいです。全8公演ですが,死ぬ気でやります!
4Gamer:
続編として新たな物語が紡がれるわけですが,あらためて饗宴「茜さすセカイでキミと詠う」の魅力はどこだと思いますか?
千葉さん:
魅力はお芝居もそうなんですが,殺陣あり,生歌ありと,エンターテインメントの要素が盛りだくさんです。
福山さん:
演じていても「ミュージカルでは?」と思うほど,歌がしっかり取り入れられているよね。
4Gamer:
舞台とミュージカル,両方のいいところを楽しめるのも本作の見どころですよね。歌唱シーンは想いを込めて歌うぶん,難しい部分もあるのではないでしょうか?
福山さん:
僕自身はとくに苦労はなかったですね。気持ちで歌うだけだったので,むしろ想いが乗っているときほど心地よく歌えました。ほかのキャストと,お互いの呼吸を感じながら,歌っていました。
千葉さん:
僕も芝居だけじゃなく,歌でも安倍晴明たちとかけ合いをして,一緒に物語を作っていくのが心地よかったし,いい経験ができているなと思いました。ただ本番中に気持ちが高ぶりすぎて,若干歌詞が聞き取りづらい場面もあったと言われ……。
福山さん:
ちょいちょい話していたね,音程が違うとか(笑)。
千葉さん:
聖二くんから,指摘をもらいました(笑)。気持ちが入りすぎてそうならないように,クオリティが保てるように頑張ります!
4Gamer:
公演ごと歌やお芝居の雰囲気や表現が違っているのも,舞台ならではの楽しみで,何度でも観たくなる部分です。
福山さん:
そうですね。
4Gamer:
衣装も凝っていますが,前回から変わった部分はありますか?
福山さん:
変わっていないです。衣装とも初演からの絆を感じます。
千葉さん:
衣装なんですけど,長い間着込んでいるので馴染んできました。一方でウィッグは,公演を重ねるごとにアップグレードされています。
4Gamer:
衣装の気に入っている部分はありますか?
福山さん:
僕はマントですね。変則的で右手は袖を通すけど,左手は肩にかけたアシンメトリーな着方をしています。刺繍も凝っていますし,裏地は全部六芒星になっているんです。
千葉さん:
僕は,和洋折衷の感じが好きです。生地もデニムであったり,つるっとしたサテンだったりと,いろいろあって面白いです。でも刀を振るう右手は袖がないという機能性もあり,ちゃんとその国の生活や文化にも基づいた服装になっているのがいいですよね。
似ているけど似ていない。晋作と晴明の対比に注目
4Gamer:
お二人が思う高杉晋作と安倍晴明の役の魅力を教えてください。
福山さん:
陰と陽ではないですが,僕は安倍晴明が一番人間臭いと思います。今回は陰の部分が強くなりますが,放っておけないというか,1番気になる存在ですよね。
そこが,魅力なのかな? 例えば晋作なら真面目で真っすぐで,はっきりとした魅力がありますけど。
千葉さん:
聖二くんも放っておけないと言いましたが,人間臭い部分を隠して孤独に行動している部分が,晴明の愛すべき部分。目を離せないし,何かあったときに晋作のように力になりたいと思いますよね。
福山さん:
ありがとうございます。千葉さん自身はどうですか?
千葉さん:
晋作は,真面目で真っ直ぐ。
福山さん:
熱いよね!
千葉さん:
熱いですね。でも心根は熱くて優しいんですけど,伝え方がぶっきらぼうなんです。晴明も晋作も,素直じゃないところがあります。そんな似ている部分もあるけど,違っている部分の対比もあって,2人の関係性をそういう風に見ていくと,より彼らのステキな部分が見えてくると思います。
4Gamer:
2022年6月には,会場を飛行船シアターに変えて再演も行われました。そのときの公演やカンパニーの様子はどうでしたか?
千葉さん:
飛行船シアターは,270度プロジェクションマッピングが導入されていてすごかったですよね。より没入感があるというか。
福山さん:
舞台と客席の隔てがなく,本当に“一体”って感じがします。
千葉さん:
うんうん。ほかでは体験できないものになっていると思うので,大変な状況下ではありますが,あの感じはぜひ劇場で味わってほしいです。
福山さん:
カンパニーとしては初演と再演で一部キャストが変わったので,新しく入った方は緊張していましたね。
千葉さん:
最初はね(笑)。再演から舞台に加わってくれた子たちは,舞台経験が少ないメンバーもいて,どうしても遠慮や萎縮している部分があったんです。そんななか聖二くんや元からのキャストが率先して声をかけて,輪の中に引き入れていきました。もともと安定していたところに,新しい刺激が加わって,初演とも違うステキな座組になったんじゃないかなと思います。
4Gamer:
続編でもまた新たなキャストさんが登場しますが,物語がシリアスになるぶん芝居のかけ合いや関係性作りは大変になりそうです。再演の話を聞いてステキなものになることは想像できるのですが,どんなカンパニーにしていきたいですか?
福山さん:
前回のタイトルが「絆」で,今回は「縁」です。その縁を大切にして,皆で仲よくやっていきたいですね。
千葉さん:
前回は出会いを通して絆ができていく物語だったのに対して,今回は育まれた絆や縁が新たな物語につながっていくもので,僕たち演者の作品への挑み方も変わってくるのかなと思います。
でも続投キャストは絆がある状態ですし,新しく入ってくれる方を上手く巻き込んでいける予感がしています。全員で熱く,深い作品にしていきたいと思うし,そうできると思っています。
4Gamer:
実際に公演を見るのが楽しみです。
千葉さん:
ありがとうございます。
福山さん:
ありがとうございます。たぶん,千葉さんは8割くらい「晴明!」って叫ぶことになると思いますけどね(笑)。
千葉さん:
そうだね(笑)。「晴ー明ー」ってずっと言っていると思う。
4Gamer:
観客のみなさんも,そこを期待されている部分もあると思います(笑)。本作の世界には,日本の歴史とよく似た文化を持つ国々が登場します。もし行けるなら,どの国に行ってみたいですか?
福山さん:
戦うのが嫌なので,天の国です。
千葉さん:
現の国もそうですよ?
福山さん:
現の国は近現代だから今と変わりがなくて,面白味が薄い気がする。天の国は神話の世界なので,歴史を紐解いても触れることすらできない領域。神々が何を考えているのかとか,どんな世界なのかとか,見てみたいですね。
千葉さん:
生活と呼べる生活とかしてなさそう。
福山さん:
え,存在するだけってこと? それはそれで,面白くないな。でもこういう風に,想像することしかできない世界だからね。歴史なら資料や史跡で調べられるけど,天は跡地とかないから。
千葉さん:
それでいったら,僕は逆に資料や史跡が本当なのか実際に体感しに行きたいですね。お米が大好きなので,古の国に行ってどのように米作りが始まったのか見たいです。
福山さん:
でも作っても,権力者に税として納めなきゃいけないんだよ?
千葉さん:
それはもう,国に根付いて生活してるじゃないですか(笑)。旅行に行くくらいの感覚で,今とは違う生活を体験してみたいです。
4Gamer:
歴史を確かめにいくのも,未知のところに行くのも,どちらも楽しそうですよね。最後に,ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
福山さん:
今回もそれぞれの登場人物にフォーカスされています。晴明視線だったり,晋作視点だったりと,誰の視点に立つかで物語の感じ方も大きく変わると思います。ぜひ一度と言わず,二度三度,全8公演観ていただいて,いろいろな発見をしていただきたいです。
千葉さん:
今回は太陽を取り戻す物語の真相に近づく内容で,そのぶん登場人物たちの想いも深く描かれています。舞台で目の前で演じられているからこそ感じられるものがたくさんあると思うので,ぜひぜひ体感していただきたいなと思います。そして僕らもお届けできるようにしっかり作品を作っていきますので,応援をよろしくお願いいたします。
4Gamer:
ありがとうございました。
――2022年10月11日収録
「茜さすセカイでキミと詠う」公式サイト
「茜さすセカイでキミと詠う」ダウンロードページ
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