2017年9月5日,オーストラリアのシドニーにて,Microsoft主催のプライベートイベント「Xbox Showcase」が開催された。例年,さまざまな形で行われているShowcaseだが,今回の主旨は「Xbox One X」のお披露目だ。
今年6月,ついに正式発表を迎えたXbox One X。コンシューマゲーム機史上,最高クラスのスペックを誇るXboxファミリーの最上位モデルであり,「4K UHD出力」と「HDR(High Dynamic Range)出力」に対応するゲームグラフィックスが最大の特徴となっている。
以下に掲載しているムービーは,筆者が実際に「Forza Motorsport 7」をプレイしたときのものだ。初プレイだったため,拙いドライビングには目をつぶってほしいところだが,前作と同様,アシスト機能が充実しているので,それなりには走れていると思う。
Xbox One Xによる4K/60fpsのグラフィックス表現はひたすらに美しく,滑らかに流れていく。それでいて,路面の状態による車体の微妙な挙動変化や振動もリアルに再現されており,実際にハンドルを握ったことがある人ほど,そのディテールの細やかさに驚くはずだ。
とくに,10分20秒以降に収録している“雨の鈴鹿”に注目してほしい。フロントガラスに叩きつけられる無数の雨粒。コース上の状態に応じて生じる水溜り。徐々に雨が弱まっていく天候の変化。それらに伴うレースコンディションの移り変わりは,もちろん,マシンの挙動にも大小の影響を及ぼす。
レースの終盤,雨上がりの空に映える夕焼けにはレース中にもかかわらず,ハッとさせられたほど。こうした表現や感情は,Xbox One Xでなければ成し得ないものだろう。
Chris Bishop氏(Microsoft Forzaフランチャイズ プロダクトマネージャー)
Showcaseの会場では,Forzaフランチャイズのプロダクトマネージャーを務めるChris Bishop氏に話を聞く機会も得られた。
Bishop氏が最初に強調したのは,「4K」「60fps」「HDR」といったキーワードだ。これらはプレイヤーのハートを掴むポイントであり,すべてを満たす「Forza Motorsport 7」は「Ultimate Race Experience」(究極のレース体験)を目指したと語る。新型ゲーム機のポテンシャルを計るにはレースゲームが最も適していると思うが,確かにXbox One Xのマシンパワーによって,Forzaシリーズが大きく飛躍したことは保証できる。