プレイレポート
3DS「進撃の巨人2〜未来の座標〜」プレイレポート。TVアニメ版の物語やオリジナル兵団結成などが楽しめる,原作ファンに刺さる作品に
2013年に発売された「進撃の巨人〜人類最後の翼〜」と,そのバージョンアップ版となる「進撃の巨人〜人類最後の翼〜CHAIN」(2014年発売)の続編となる本作は,TVアニメ版「進撃の巨人」を原作にしたアクションゲームだ。
TVアニメ版の物語が追体験できる「ストーリーモード」,オリジナル兵団作成や拠点クラフトといった新要素が追加された「ワールドモード」,そして,前作からさらに進化した「立体機動アクション」といった本作の魅力をプレイレポートでお届けしよう。
「進撃の巨人2〜未来の座標〜」公式サイト
「ストーリーモード」はサイドストーリーも充実
立体機動アクションをこなして物語を進めよう
ほかにも「未来の座標編」とは別視点で描かれた「ライナー・アニ・ベルトルト編」と「ユミル・クリスタ編」,TVアニメ「進撃の巨人」Season1の物語が確認できるダイジェストシナリオも用意されている。
前作の物語が別視点で描かれた「ライナー・アニ編」も新たに追加されているので,前作を遊んでいないという人はもちろん,プレイしているという人にもおさらいをかねて触れてみてほしい。
さらに,絶望的な状況から帰還を目指すイルゼの物語を描いた「イルゼの手紙」と,リヴァイとその仲間達が調査兵団の一員となった経緯が語られる「悔いなき選択」という,原作コミックスの限定版特典として映像化された物語をベースとした2つのサイドストーリーも収録されている。
人気キャラクターであるリヴァイがメインとなる,ファン必見のエピソード「悔いなき選択」は,「進撃の巨人 〜人類最後の翼〜」または「進撃の巨人 〜人類最後の翼〜CHAIN」のセーブデータを所持していると選択でき,プレイすると,2人のオリジナルキャラクターと,リヴァイの「地下街コスチューム」が手に入る。
アクションパートのバトルで基本となるのが,「立体機動」を使用した移動だ。[R]ボタンで使用する立体機動によるアクションは,アナログスティックでの方向転換や,建物の壁際から素早く屋根の上へと登る垂直移動など,その移動方法もさまざま。ワイヤー移動中はスティック操作で軌道調整も行えるほか,Bボタンでワイヤーを外して移動をキャンセルすることも可能だ。
最初は操作方法に戸惑うかもしれないが,訓練(チュートリアル)をこなしたり,ストーリーモードを進めたりしていくうちに,本作ならではのスピーディーな動きが身についていくだろう。
巨人を駆逐するのに必須となるアクションが,立体機動の機動力を生かした攻撃だ。足首やうなじなど,狙いたい身体の部位に照準を合わせて[Y]ボタンを押し,巨人にワイヤーを打ち込んでその部位に向かって高速で接近できる。
接近中に[X]ボタンを押すと「斬撃ゲージ」が表示され,斬撃バーが動き出す。もう一度[X]ボタンを押すと,迫力ある動きとともに巨人を攻撃できるのだが,バーが斬撃ゲージにあるクリティカルエリアを指しているタイミングで押すことで,巨人に大ダメージを与えるクリティカル攻撃になる。
もちろん,クリティカルエリア以外のタイミングでもダメージは与えられるものの,通常のヒットとクリティカル攻撃ではダメージ量が桁違いだ。さらに,クリティカル攻撃を成功させると次の攻撃時にクリティカルエリアが広くなり,よりクリティカルを狙いやすい状況で連撃を繰り出せるようになる。
巨人の弱点は原作同様「うなじ」だ。足首を斬って巨人をダウンさせ,うなじを攻撃するというのが基本の戦術となる。巨人に掴まれてしまうと自力では抜け出せず,一定時間が過ぎると食べられてしまうので,単独で巨人に挑むのは非常に危険だ。仲間と連携し,ときに捕食されそうになっている仲間を助けながら巨人達を駆逐しよう。
キャラクターや拠点を自由にクリエイト
オリジナル兵団を大きくして巨人を駆逐せよ
キャラクターには「戦闘タイプ」があり,プレイヤーキャラクターは,突出した能力はないが多くの技能を覚えられる万能型「訓練兵」で始まる。斬撃,射撃,工作といった各能力を伸ばしていくことで,近距離攻撃に特化した「斬撃タイプ」,遠距離射撃や援護を得意とする「射撃タイプ」,罠の扱いやアイテム作成に長けた「工作タイプ」などが選択できるようになるので,自身が得意とする役割や,戦う巨人の性質にあわせて戦闘タイプを変えていこう。
ワールドモードは,プレイヤーのオリジナル兵団の活動拠点となる「本部」と,壁外の活動や司令部の防衛などの要となる「兵站拠点」という2つの拠点を舞台にゲームが進行していく。
原作ファンなら気になるであろう精鋭兵だが,最初から雇用リストにあったジャンを団員に迎え入れてミッションに同行させてみると,さすがその能力と実力は一般兵を上回る頼もしさだった。今回は発売前の開発版でのプレイということもあり「傭兵」については確かめられなかったが,こちらも気になるところだ。
団員の「個人戦力」を合計した「兵団戦力」が一定値に達するごとに兵団のレベルが上がり,雇用できる人数の上限や,後述する「拠点」を作る際に配置できる建造物などが開放されるので,兵団を大きくするうえで個々の能力も重要となる。
団員達には,兵士長や分隊長,資材,経理,素材などの各班長といった役職を与えることが可能だ。兵士長なら攻撃力や銅貨の入手量,食料班長なら素材や食料の入手量といったステータスが上昇するので,優秀な人材を集めることはもちろん,役職を与えてステータスを上げることも忘れずに。忠誠度が最大になった団員を役職に任命すると,兵団全体に影響を与えるボーナスも得られるので,こちらも活用しよう。
本部では,プレイヤーキャラクターが巨人化した際の見た目や技能をカスタマイズできる「巨人研究所」がある。ここで設定できる頭身や体格,顔や髪型といった見た目,攻撃力や回復速度といった技能は,ストーリーモードやワールドモードで,新しい巨人を討伐するごとに増えていく。原作キャラクターの巨人化をベースに作成もできるので,原作ファンにとって嬉しい要素だろう。
ミッションをこなして素材を手に入れることで制作できる施設は,「木の壁」や「石の壁」といった防壁や,「地上用大砲」「捕獲罠」といった対巨人用の防衛施設のほか,団員の雇用上限を増加させる「兵士宿舎」,食料入手量が上がる「畑」といった,兵団を大きくするうえで重要となるものも用意されている。また,拠点の景観を整える「街路樹」「針葉樹」などもあり,その外観も自分好みにデザインできるのだ。
ここで作り上げた拠点を守りながら戦う「拠点ミッション」は,通常のミッションを進めることで次々に発生していく。拠点をつかさどる最重要施設である司令部を破壊されてしまったら失敗となる,戦略性の高いミッションだ。強固な拠点を築き,巨人を退けよう。
今回のプレイでは体験できなかったが,「ダンガンロンパ」シリーズのモノクマが襲来する「エクストラミッション」も気になるところ。3メートル級から60メートル級まで,あらゆるサイズのモノクマが襲来し,一連のミッションをクリアすることでプレイヤーキャラ専用のモノクマ衣装がもらえるという。この“絶望的”なミッションに挑み,超大型モノクマを駆逐しよう。
立体機動でのスリリングな空中戦が面白い
原作ファンならより楽しめる要素も満載
立体機動を生かした迫力ある空中戦のアクションが楽しく,見事うなじにヒットさせた時の快感は本作ならでは。拠点防衛の要素も,通常のアクションバトルとはまた違った,シミュレーション的な面白さがある。
ストーリーはもちろん,オリジナル兵団を結成したり,自身の巨人の姿をクリエイトしたりと,原作漫画やアニメのファンであれば,より楽しめることは間違いないだろう。「進撃の巨人」の世界をガッツリと堪能できる一本として,おすすめの作品だ。
「進撃の巨人2〜未来の座標〜」公式サイト
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(C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
(C)Spike Chunsoft Co., Ltd. All Rights Reserved.
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