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“REBORN PROJECT”が始まった「龍が如く ONLINE」,佐藤後見人&ドラゴンマスク1号へのインタビューを掲載。「龍が如く」らしさとは?
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印刷2019/08/16 12:00

インタビュー

“REBORN PROJECT”が始まった「龍が如く ONLINE」,佐藤後見人&ドラゴンマスク1号へのインタビューを掲載。「龍が如く」らしさとは?

画像集 No.011のサムネイル画像 / “REBORN PROJECT”が始まった「龍が如く ONLINE」,佐藤後見人&ドラゴンマスク1号へのインタビューを掲載。「龍が如く」らしさとは?
 セガゲームスは2019年7月19日,同社が運営している「龍が如く ONLINE」iOS / Android / PC)の生放送にて,ゲーム内で実施したアンケートをもとに,本作の改修を行っていく「REBORN PROJECT」を発表した。

 今回4Gamerは,「龍が如く」スタジオのプロデューサーにして本作の後見人である佐藤大輔氏と,REBORN PROJECTの責任者であるドラゴンマスク1号氏のもとを訪れ,同プロジェクトが始まった経緯や運営スタート時の問題点,今後目指していく本作の姿などについて話を聞いた。本稿では,それらをまとめてお届けする。

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 セガゲームスは本日(2019年7月19日),同社が運営する「龍が如く ONLINE」の公式生放送を実施した。番組では,本作の改善を図る「龍が如く ONLINE REBORN PROJECT」が立ち上げられることや,主人公・春日一番のストーリー第一部完結と,新主人公を起用した第二部の始動など,今後の展開に関する情報が一挙に明らかとなった。

[2019/07/19 22:32]


「龍が如く」でなく“スマートフォンゲーム”として動きだしてしまった


4Gamer:
 今回の「REBORN PROJECT」はどのような経緯で始まったのでしょうか。

佐藤大輔氏(以下,佐藤氏):
 いちばん大きいのは,先日実施したアンケートの結果ですね。そもそも,今回のプロジェクトは我々「龍が如く」スタジオと,「やきゅつくオンライン」シリーズや「PSO」シリーズ」といったPCやスマートフォンの運営型タイトルの経験があるチームが合同で進めているんですよ。
 我々はずっとコンソールをメインに作ってきたので,タイトルを運営していくという経験がなかったんですね。なので,運営型のタイトルを持つチームと組むことになり,合同チームを結成することになりました。

4Gamer:
 運営型タイトルの経験があるチームは大きな力になることは間違いなし。しかもセガの看板タイトルの運営を長く続けているチームと聞けば百人力ですね。

画像集 No.003のサムネイル画像 / “REBORN PROJECT”が始まった「龍が如く ONLINE」,佐藤後見人&ドラゴンマスク1号へのインタビューを掲載。「龍が如く」らしさとは?
佐藤氏:
 継続的な運営をすることに関しては,ほとんど経験がなかったので……。ただ,我々は「龍が如く」ファンのことをわかっているのが強みです。このチームと合同でプロジェクトをすすめられたことは我々にとっては大きな糧になりました。

 しかし,実際に運営を進めていくなかで「本当にお客さまに喜んでもらえているのか」「本当に満足してもらえているのか」という疑問がわき,ちゃんとお客さまと向き合うために今回のアンケートを実施したというわけです。

 その結果,さまざまなお叱りのコメントをいただいたのですが,アンケート自体の回答率はすごくよかったんですよ。

ドラゴンマスク1号氏(以下、ドラゴンマスク氏):
 そうなんですよね。ほかのスマートフォンタイトルのアンケートに比べると,すごく回答率がよかった。

佐藤氏:
 コメントの内容は,お叱りではありつつも「龍が如く」に対する愛を感じるものがたくさんありました。「こちらの提供していたものがズレていた」「間違っていたところもたくさんあったんだ」と,提供していたものにあったお客さまとの認識の違いを確認できたので,得たものはとてつもなく大きかったですね。
 そしてアンケート結果をもとに,認識のズレをなくしてお客さまに満足していただけるものにすべく,REBORN PROJECTがスタートしました。

4Gamer:
 まさにアンケートからすべてが始まっていますね。アンケート実施以前の運営は予定どおりに進んでいたのでしょうか。

佐藤氏:
 ある程度はスケジュールに則って運営できていたのですが,経験不足は否めずトラブルも多くなり,リリースタイミングを遅らせたものもあります。ただ,スケジュールよりもっと根っこの部分にタイトルの問題があったと。それはスマートフォンタイトルの経験がなかったにも関わらず,スマートフォンタイトル向けの施策ばかり立ててしまったという部分だと考えています。

4Gamer:
 スマートフォンタイトル向けの施策?

佐藤氏:
 例えば「スマートフォンタイトルでは女の子の絵がウケる」という漠然としたイメージから色々な提案があったのですが,我々としては「龍が如くのファンはそうじゃない」と思いつつも,スマートフォンタイトルの運営経験のなさから,それを完全に否定できず,そういった意見を中心に取り入れていました。その結果,「『龍が如く』はそうじゃないだろう」という反応が出てくるような現状になってしまったのです。

4Gamer:
 「龍が如く」スタジオ側が持っていた違和感を,プレイヤーたちも同様に感じていたということですね。

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ドラゴンマスク氏:
 これは難しいところだとは思います。基本プレイ無料のタイトルで「龍が如く」という大きいIPを使った場合,コアなファンだけでなく,いわゆるスマートフォンゲームをカジュアルに遊ぶ人もたくさん来る可能性がありますよね。スタート時点では本当にどう転ぶかが分からず,読み切れない部分が多かったんです。

4Gamer:
 そもそもスマートフォンゲーム市場は何が“当たる”か本当に分からないですしね。

ドラゴンマスク氏:
 実際,サービス開始後にプレイヤーさんとの認識の違いを感じ,さまざまな施策を後から追加し,かなりバタバタした時期もあり,不具合が出てしまったり丁寧な運営ができていなかったりと,プレイヤーさんにご心配をおかけした部分もありました。
 ただ,本作を半年ほど運営してきたなかで,やっぱりこのゲームが刺さっているのは,「龍が如く」シリーズを愛する人たちなんだなと,さまざまな意見を見聞きして,あらためて実感しました。

4Gamer:
 今回実施されたアンケートでもそれが証明されたわけですね。

ドラゴンマスク氏:
 そうですね。アンケートを通じてこちらが思い描いていたプレイヤー層と実際のプレイヤー層が,ほぼ完全に一致しました。

4Gamer:
 となると,マーケティングがしやすそうな気がしますが。

ドラゴンマスク氏:
 確かに,プレイヤー層が分かったほうがマーケティングはしやすいと思います。ただ,スマートフォンタイトルのマーケティングをするときは,「これだけやったらどれだけの効果があるのか」など,どうしても目に見える数字を優先しがちなんです。
 しかし「龍が如く」シリーズがやってきたことは,まったく別軸なんです。どれくらい効果があるかではなく,「『龍が如く』はこういうものだ」というブランディング意識を強めに行ってきたので,今の人気があるんだと思います。「龍オン」もそれに倣った形で運営していきたいですね。

4Gamer:
 スマートフォンタイトルの手法ではなく「龍が如く」の手法で考えていくと。

ドラゴンマスク氏:
 そうですね。今はまだですが,将来的には「龍オン」を「龍が如く」シリーズの看板を背負っても恥ずかしくない作品にしていきたいです。ネタバレの関係で例を挙げられないのですが,プレイヤーさんに楽しんでいただけるサプライズやインパクトを提供するのが「龍が如く」なので,“らしさ”はどんどん追求していきたいですね。

4Gamer:
 それはプレイヤーも望んでいると思います。

ドラゴンマスク氏:
 スマートフォンタイトルの常識で考えたら,「サイの花屋」みたいなオッサンが売れるわけないじゃないですか(笑)。でも「龍が如く」は,ああいうオッサンがドーンと座っている絵面がいいんですよ。
 質問箱に寄せられた意見でも,「シブいオジサンをもっと追加してください」という意見があって,やっぱり「龍が如く」ファンの想いは杓子定規では測れない部分があるなと,あらためて実感しました。

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4Gamer:
 確かにスマホアプリの常識ではあまり考えられないですね。さて,少し脱線してしまいましたが,REBORN PROJECTの今後についても聞かせてください。マイルストーンのようなものは設定しているのでしょうか。

ドラゴンマスク氏:
 もちろんあります。それに沿って再生を進めているのですが,現状はまだ調整がついていない部分もあり,「このタイミングにこれを出します」といった明言はできない状況です。
 詳しい続報は9月にしっかりとお伝えできればと思っているのですが,1周年に向けてしっかり変えていきたいですし,直近でプレイヤーさんが気になっている部分は,なるべく早めに解決したいと考えています。

4Gamer:
 プレイヤーの関心が高いところを優先すると。

ドラゴンマスク氏:
 そうですね。アンケートで多くいただいた「『龍が如く』らしさが足りない」「ダイヤが高い」「ガチャが高い」といったお声については,いま調整を進めています。
 ドンパチについては,とても深みのあるコンテンツなのですが,人によって好みがはっきりと分かれるため,うまい落としどころ探しているところです。こちらも9月頃には方針を確定できればなと。


活かせる部分を活かしつつ“らしさ”を出せるように


4Gamer:
 「ダイヤが高い」「ガチャが高い」という声に対して,7月19日に行われた生放送で,新しいキャラクターを入手しやすい環境にするとの発表がありましたが,こちらは具体的にはどのような形になるのでしょうか。

ドラゴンマスク氏:
 まずこの問題は,ガチャでダイヤを消費することがほとんどなので,「ダイヤが高い」と「ガチャが高い」は同意義だと考えているのですが,正直,これは僕自身も高いと感じています。
 これまでも,ある程度引いたら確定でキャラクターが手に入る「セレクトゲージ」はあったのですが,特定のキャラクターを得るために必要な回数が多すぎるという意見もいただいておりました。

「龍が如くONLINE」公式サイト,ゲームガイド「セレクトゲージ」


ドラゴンマスク氏:
 なので,サイの花屋が実装されたときには,改善としてステップアップ形式を採用し,まず100ダイヤで回せるようにし,合計2000ダイヤを使えば確実にキャラクターが得られるような形にしてみました。これは一例で,すべてがこの形では運営が続かなくなる可能性もあるわけですが,新キャラクターを実装する際にあまりハードルを上げすぎない環境にします。少なくとも複数キャラクターが実装された場合,1体はある程度のダイヤ消費で手に入れられる形にしたいですね。

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「龍が如くONLINE」公式サイト,お知らせページ「7/24(水)サイの花屋がSSRで登場!REBORNキャンペーン特別ステップアップ極ガチャ開催!」


4Gamer:
 ダイヤ自体のセールなども開催されるのでしょうか。

ドラゴンマスク氏:
 これまでも何度か実施しているのですが,できるだけ定期的に行っていきたいですね。セールのタイミングが分かれば,プレイヤーさんも安心して購入できると思いますし。
 このほかにも,例えば「ダイヤを購入することでおまけがもらえる」など,支払ったお金に対するメリットをもっと感じられるようにし,全体的に満足感が高まるように調整する予定です。

4Gamer:
 確かに,価格自体に不満があるわけではなく,コスパが良かったりお得感があったりすれば満足してもらえそうですね。

ドラゴンマスク氏:
 そして,もうひとつ問題だと思っているのは,“キャラクターが好きで遊んでいる人”と“ドンパチが好きで遊んでいる人”が,なかなかうまく共存できていないところです。
 GvGのエンドコンテンツであるドンパチは,バトル自体をもっと面白くできれば,自ずと遊んでいただけるとは思うのですが,バトルにあまり興味がなかったり,時間の制限から参加できなかったりする人にリーチするためには,もっと気軽に楽しめるコンテンツを用意しないといけないと考えています。

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4Gamer:
 すでに何か動いているものはあるのでしょうか。

ドラゴンマスク氏:
 絶賛開発中です。

4Gamer:
 9月に発表があるとうかがいましたが,そのタイミングで?

ドラゴンマスク氏:
 大きな発表があることは間違いないですね。いまのところお伝えできるキーワードは,「ワッショイ」です(笑)。いいですよね,ワッショイ。

佐藤氏:
 うんうん,いいと思う(笑)。

4Gamer:
 ワッショイ……?

ドラゴンマスク氏:
 皆さんにワッショイしてもらえるものを考えていますので,続報にご期待ください。

4Gamer:
 疑問が払拭されないままですが……(笑)。続いて,イベントの開催期間についても聞かせてください。イベントの開催サイクルにも手を加えるとのことですが。

ドラゴンマスク氏:
 開催期間が長い,短いといった話もありますが,それよりも「どんなイベントがいつ始まるかわからない」という問題の解決が先だと考えています。いますぐに綺麗なスケジュールを出すのは難しいのですが,9月,10月頃にはある程度整った形で出せると思います。その中でイベントの中身の改修点も見えてくるかなと。

4Gamer:
 現状のイベントをテンポよく開催することが優先ということですね。

ドラゴンマスク氏:
 まずは,「イベントが突然始まる」「イベントがあるのかないのか分からない」といったことがないようにしたいですね。これまでは新しいコンテンツをどんどん追加していくような状態だったのですが,今後はある程度楽しんでいただけたイベントを中心に組み立てていこうと思います。

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佐藤氏:
 例えば,月初にはこのイベントがあり,その流れで次にこのイベントある,という分かりやすい形にしたり,獲得したキャラクターが次のイベントで活躍したりするなど,月間のプレイサイクルを整備していきたいですね。

4Gamer:
 スマートフォンタイトルでは王道な手法ですね。アンケートの結果では「龍が如く」らしさを求めている声も多いとのことでしたが。

佐藤氏:
 我々の考える「龍が如く」らしさは,キャラクターの奥深い設定とストーリーだと考えているのですが,アンケートではストーリーをすごく評価していただいていており,我々としても強みが出せていると思っています。
 “スマホゲームのやり方”で進めていたときは,ウケの良さそうな可愛い女の子をデザイナーさんに描いてもらい,そこに設定を乗せていったこともありました。

4Gamer:
 ビジュアルありきだったんですね。

佐藤氏:
 でも,「龍が如く」はそうじゃないと思うんですよ。もちろん女の子のキャラクターがいてもいいとは思うんですが,まずは「龍が如く」の世界があって,どういうキャラがいたら面白くなるのか,どういうバックグラウンドがあるのかなどを考えながら話を広げていく,それが大事だと考えています。そういったところを,しっかりと「龍が如く」のやり方で作っていけば“らしさ”は出てくるはずです。

4Gamer:
 タイトルの外側で作ったものをはめ込むより,作品の中で考えたものにビジュアルを与えるほうがらしさは出そうですね。

ドラゴンマスク氏:
 いまでも,メインシナリオに絡んでくるようなキャラクターは,プレイヤーさんにも評価していただいていますし,思い入れを持っていただいているんです。これまでは登場のした方に配慮のないまま新しいキャラクターを追加していたので,シリーズのファンからすると「誰だこいつは?」となってしまうことが多かったと思います。これまでのものが全部ダメなわけではなく,受け入れられているキャラクターもいるので,うまく活かしていきたいですね。

4Gamer:
 まさに主人公の春日一番は,プレイヤーに受け入れられているキャラクターの代表格では?

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ドラゴンマスク氏:
 そうですね。桐生一馬というすごく偉大な先輩がいる中で,「龍が如く」の新主人公という重圧はすごかったと思いますが,「龍オン」のプレイヤーさんには受け入れてもらえたと思います。
 今回,ストーリー第2部で主人公が変わることを発表したときも,「寂しい」という反応も多かったんですよ。なので,ちゃんと「龍が如く」のキャラクターとして受け入れられたので,今後も活かしながらやっていきたいなと。

4Gamer:
 ストーリー第2部から新主人公が登場するとのことですが,そもそもなぜ主人公を変えることになったのでしょうか。

佐藤氏:
 まずお伝えしたいのは,春日一番のお話がこれで終わるのではなく,一時的に止まっている状態だということです。そもそも「龍オン」で描かれている一番の話と,コンソール版で描かれる最新作の一番の話は,まったく別物なんですよ。最初の出だしは同じなんですが,そこからの展開はまるで違います。

4Gamer:
 別の物語が描かれる……。興味深いですね。

佐藤氏:
 最新作の発売日はまだお知らせできませんが,そう遠くない未来には発表されると思います。そして,コンソール版と「龍オン」を並行してプレイすると混乱を招きかねないので,一番の物語の進捗は全体の半分程度なのですが,ひとまず休止することにしました。

4Gamer:
 つまり,第2部の新主人公の物語が完結した後,一番の物語の続きが描かれると。

佐藤氏:
 そうなるかもしれませんし,もしかしたらさらに別の主人公が出てくるかもしれません。第2部の新主人公も一番同様に,「龍が如く」ファンに喜んでもらえるキャラクターにしますし,もちろん,過去の話をなぞるつもりはまったくありません。「桐生一馬伝」という形で初代「龍が如く」の物語を配信していますが,その形ではない「龍オン」でしか読めないオリジナルの物語を作るつもりです。

ドラゴンマスク氏:
 「龍オン」では,「この時こいつは何をしていたんだ?」など,コンソール版で描かれていない部分を補完するストーリーもプレイヤーさんに喜んでいただいています。そういったものを提供していければ,コンソール版の「龍が如く」と「龍オン」,両方の魅力をお届けできるのかなと思います。

4Gamer:
 ちなみに,第2部のストーリーはどれほどのボリュームなのでしょうか。

ドラゴンマスク氏:
 春日一番のストーリーよりもコンパクトにしようかと思っています。配信の間隔が空きすぎるよりも,しっかりと読めるほうがいいと思いますし,物語の間に細かくバトルが挟まってテンポが悪くなっている部分もあったので,形としてもお話を読むことベースで作っていくようにしたいですね。

画像集 No.018のサムネイル画像 / “REBORN PROJECT”が始まった「龍が如く ONLINE」,佐藤後見人&ドラゴンマスク1号へのインタビューを掲載。「龍が如く」らしさとは?

4Gamer:
 ストーリーの中身に集中できる形に。

佐藤氏:
 そうですね。クエストも物語をしっかり楽しめる形にする予定です。

4Gamer:
 新主人公ということで気になったのは,第2部の時間軸です。第1部の続きになるのでしょうか。

佐藤氏:
 まだ詳しいことはお伝えできませんが,一番のストーリーの続きではありません。現状でお話しできるのはこれが限界ですね(笑)。

4Gamer:
 最後にもうひとつだけ! コンソール版の最新作と「龍オン」の連携はあるのでしょうか。

佐藤氏:
 「物語が別物」ということが浸透していない状況を考えると,あまり絡ませないようにしたほうがいいと思っています。とはいえ,同じ「龍が如く」を背負っている作品なので,最新作のリリースとともに,こちらでもイベントを開催するかもしれません。


キャンペーン第2弾のキーワードは「ガチャ1000連」!?


4Gamer:
 リボーンキャンペーンの第1弾ではSSRキャラクターが贈られていましたが,どのキャラクターが人気でしたか。

ドラゴンマスク氏:
 今回は龍司や桐生を選んだ人が多かったですね。やはり主役級ですし,桐生が3月末,龍司が4月に登場していた際,手に入れられなかったプレイヤーさんがかなりいらっしゃったのが,選ばれた要因のひとつかと思います。たくさんお金を使っても手に入らないのは,プレイヤーにとっても運営にとってよくない部分なので,今後はなくしていきたいですね。

画像集 No.023のサムネイル画像 / “REBORN PROJECT”が始まった「龍が如く ONLINE」,佐藤後見人&ドラゴンマスク1号へのインタビューを掲載。「龍が如く」らしさとは?

4Gamer:
 人気キャラクターといえば,生放送で「龍が如く0 誓いの場所」(以下,「龍が如く0」)の真島吾朗がチラ見せされていましたが,やはり「龍が如く0」のキャラクターは相変わらずですか。

ドラゴンマスク氏:
 このインタビューが公開されるころには真島が登場するイベントをお楽しみいただいた後かと思いますが,「龍が如く0」はシリーズのなかでも名作だと言ってくださる方が多くて,そういった部分こそが「龍が如く」シリーズの培ってきた力だと思います。過去作品を出してもすごくパワーがあるし,プレイヤーさんにも喜んでいただける,それをプレイヤーさんの声を聞きながらやっていける,というのは運営していくゲームのよさかな,と感じます。

佐藤氏:
 以前行ったキャラクターの人気投票でも,「龍が如く0」のキャラクターが10位以内にランクインしてきたということもあって,これは「龍が如く0」のイベントをやらないとダメだろう,ということで今回実施することになりました。

ドラゴンマスク氏:
 今後も,なるべく皆さんの期待に応えられるようなイベントなどを,常にやっていきたいと思っているので,そこはご期待いただければと思います。

4Gamer:
 キャンペーンの第2弾,第3弾はカミングスーンとなっていますが。

ドラゴンマスク氏:
 第2弾については,キーワードは「ガチャ1000連」です。文字通りガチャが1000連できるキャンペーンですね。もちろん無料です。プラスアルファの内容も考えているのですが,まずここを大きく打ち出します。1000連ってあんまり聞かなくないですか?(笑)

4Gamer:
 個人的にはまったく聞いたことないですね……。

ドラゴンマスク氏:
 なんだかんだ言って,ガチャが引けるのは楽しいじゃないですか。せっかくこういうタイミングなので,皆さんに楽しんでいただきたいなと思って1000連に決めました。第3弾についても考えているのですが,運営型は生き物なので,皆さんの反応などを見ながら調整中したいですね。
 インタビューが公開される頃には,第2弾キャンペーンの情報も公開していると思いますので,このインタビューを見た方には「プラスアルファの内容はこれだったのか」と思っていただけると思います。

4Gamer:
 SSRキャラクターのプレゼントや,今後キャラクターの入手頻度が増えることを考えると,育成用アイテムが欲しい人も多いと思いますが,育成支援の施策についてはどうでしょうか。

ドラゴンマスク氏:
 プレイヤーさんからは龍玉が足りないと言われているのですが,長く遊んでいる人は龍玉が足りず,始めたての人は強化玉が不足しており,アンバランスな状況なんですよ。
 この問題に対しては,ガチャをある程度回せば確定でキャラクターが手に入る状況にしたうえで,どれくらいの龍玉の量が適切なのかなどを見直し,その後調整を入れる予定です。イベントでもっともらえるようになったり,別の形で行き渡るようにしたりと,方法はいくつかあると思うので,順を追って対応していきます。


REBORN PROJECTに終わりはない


4Gamer:
 配信1周年を見据えるタイミングも近づいてきましたが,そこに向けたキャンペーンももちろんあるかと思いますが。

ドラゴンマスク氏:
 考えていることはたくさんあるのですが,やっぱり先ほどもお話ししたように,運営タイトルは生き物だと思っているので,プレイヤーさんの反応を見つつ,そのときに最適なものにしたいと思っています。
 なので,1周年に向けて準備は進めているものの,「確実にこれをやる」と断言できることはないですね。ただ,「龍が如く」シリーズらしい,サプライズやエンターテイメント感を大事にした1周年にしたいと思っているので,楽しみにお待ちいただければと思います。

4Gamer:
 先日の生放送では「養老乃瀧」とのコラボが発表されましたが,今後予定しているコラボについて聞かせてください。

ドラゴンマスク氏:
 「龍が如く」シリーズと言えばさまざまなコラボも魅力ですし,「龍オン」でもトライしていきたいと思うのですが,いまはそれよりも優先すべきことがあるので,あまり予定はありません。
 REBORN PROJECTでさまざまな改修を行っているなかで,別のIPが入ってくると,余計に分かりにくい状況になってしまうので,まずは「龍オン」を「龍が如く」らしさがあるゲームにすることが先かなと思います。

佐藤氏:
 ちなみに,コラボ自体は結構考えていて,話を進めていたところもあったんですが,それよりも優先すべきキャラクターがいる状況で,ほかのキャラクターを飛び込ませてしまうのは混乱を招く恐れがあったため,一旦白紙になった案件もありますね。

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ドラゴンマスク氏:
 コラボは定番なので,少しずつ準備をしていくと思うのですが,例えば,パズルゲームのようなストーリー性を押し出さないタイトルであれば,どんなキャラクターが出てきても違和感はないのですが,「龍が如く」の世界ではそうはいかないので,慎重にいきたいと思っています。

4Gamer:
 REBORN PROJECTの完結にはどれくらいの期間がかかりそうですか。

佐藤氏:
 このプロジェクトは,上手くいっていなかったところを改修するところから始まったものですが,REBORN PROJECTは終わらないと思います。ドラゴンマスクも言っていましたが,運営型のタイトルは生き物だと思っていますし,そのときどきでお客さまが望むことや,サービスとして提供していくものも変わっていくと思います。なので,常に変わり続けるという意味では,REBORN PROJECTに終わりはないですね。

4Gamer:
 Twitterに質問箱が設置されていますが,効果のほどは?

ドラゴンマスク氏:
 質問もご意見もたくさんいただいていますね。もともとサポートに来ている内容はすべて目を通していますし,SNSや大型掲示板への書き込みなどもチェックしていますが,それって昔と変わらないので,いまどきらしく質問箱を設置して,新しい意見も聞ける環境を作ってみました。

4Gamer:
 質問箱に寄せられている質問はすべてチェックしているのでしょうか。

ドラゴンマスク氏:
 もちろん全部に目を通させてもらっています。毎日申し訳ないと思いながらチェックし,返せるものにはしっかりとお返事を出していますが,オフィシャルな場というのもあって,いい加減なことは言えないため,気軽にはお返事できないんですよね。なのでできるだけ,こちらから発信する場所を増やしていきたいですね。

4Gamer:
 まさに今回のインタビューのようなものですね。

ドラゴンマスク氏:
 そうですね。「龍オン」の公式サイトでは成り上がり通信という,いわゆるプロデューサーレターを載せているのですが,こちらも出し方を変えていこうと思っています。あと,プレイヤーさんのご意見で納得させられたのは,チャットのタブにある「運営」が使われていないじゃないか,と(笑)。

佐藤氏:
 おっしゃるとおりです(笑)。

画像集 No.006のサムネイル画像 / “REBORN PROJECT”が始まった「龍が如く ONLINE」,佐藤後見人&ドラゴンマスク1号へのインタビューを掲載。「龍が如く」らしさとは?
ドラゴンマスク氏:
 今後は,こちらもうまく活用していきたいですね。Twitterもそうですし,単純な告知だけでなく,プレイヤーさんと向き合っていることが分かるようにしたいと思っています。ご意見自体はたくさんいただいていますし,アンケートも引き続き実施しようと思っています。そうして改修を続けていくなかで,プレイヤーさんが友だちに勧めたくなるようなゲームになるのが目標ですね。

4Gamer:
 では最後に,REBORN PROJECTによる再生を楽しみにしているプレイヤーへ,メッセージをお願いします。

ドラゴンマスク氏:
 繰り返しになってしまいますが,REBORN PROJECTが完結することはありません。プレイヤーさんのみなさんからご意見は常にいただいておりますし,目をとおしています。しかし,残念ながらそれらをすべて叶えてすべてのプレイヤーさんに満足してもらうのは,すごく難しいと思っています。ただ,それを諦めているわけではありませんし,全プレイヤーさんに満足していただくことが目標なのは変わりません。
 「龍オン」をダウンロードしていただいた方,「龍が如く」ファンの皆さんに「本当にいいゲームだよ」と自信を持って勧められるよう,精一杯開発していきますので,今後ともお付き合いいただければと思います。もちろん,質問箱のご質問はすべて目をとおしているので,どんどんお送りください。引き続きよろしくお願いします。

佐藤氏:
 プレイしていただいている皆様には常に感謝しております。本当にありがとうございます。先日の生放送でもお伝えしましたが,ドラゴンマスクとともに,僕も後見人という形で,皆さんが満足して喜んでもらえるよう,しっかりと本作を再生したいと思っています。
 運営チームだけでなく,チーム全体で「龍が如く」シリーズファンの愛にしっかりとお応えできるように取り組んでいきますのでご期待ください。東京ゲームショウ2019あたりでまた新しい情報をお出しできると思いますので,そちらも楽しみにお待ちいただければと思います。

4Gamer:
 ありがとうございました。

――2019年7月29日収録

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