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  • Matagot
  • 発売日:2017年内
  • 価格:40ユーロ
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印刷2017/10/31 14:16

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[SPIEL’17]ミープル達がサーカスで芸術点を競うボードゲーム「Meeple Circus」のプレイレポートをお届け

 ボードゲームに,しばしばプレイヤーのコマとして登場する「ミープル」。そんな彼らがサーカスをして,芸術点を競い合うユニークなボードゲームが,SPIEL’17に出展されていた。その名も「Meeple Circus」。本稿では本作のプレイレポートをお届けする。

Matagotが2017年内にリリース予定の「Meeple Circus」。デザイナーはCédric Millet氏で,会場では40ユーロで販売されていた
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「Meeple Circus」公式サイト



劇団員や動物,小道具などのコマをうまく積み重ねて高得点を狙おう


 ゲームのセットアップでは,まず各プレイヤーに円形劇場を模したボードが配られる。ここに青と黄色のミープルを置けば準備完了だ。次に「最近サーカスを見に行った人」から時計回りで,場に出ているタイルを回収し,そこに描かれた劇団員や動物,小道具を自分の円形劇場に配置することになる。本稿ではこのカードを「劇団タイル」とする。

 団員や小道具のコマが整ったら,スタートプレイヤーから順番に自分のサーカスをお披露目していく。もちろん,コマを手に取ってごっこ遊びを見せるわけではい。このゲームでは,コマをうまく積み上げることでサーカスを完成させていくのだ。
 ただし,好き勝手積み上げたところで,それが得点になるわけでもない。どのような形で積み上げれば得点になるのかは,場に出ている4枚の「演目カード」で指定されている。

得点ボードの左に並べられたカードが演目カード。右に並べられたタイルが劇団タイル
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一見すると演目カードの形に沿っているように見えるが,板を支えるミープルの向きが違うので,これは点数にならない
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 また,床にいる青いミープルの数だけ1点,何かに乗っかている黄色いミープルの数だけ1点という,演目カードに左右されない基礎得点もある。
 少し特殊なのが,赤いミープルの採点方法だ。赤いミープルは,配置されている高さに応じて得点が入り,採点時には定規のような形の計測器が使われる。この計測器を当てている様子が,いかにも芸術点を測っているように見え,傍から見ていても面白かったりする。

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そもそもこのゲームをプレイしようと思ったのは,この計測器を当てている姿に目を惹かれたからである

 サーカスをお披露目できる時間は2分まで。それまでに形が作れていなければ,当然得点にならない。この時間制限に対する焦りと,ほかのプレイヤーに見られているというプレッシャーからか,コマを持つ手が震えてしまい,思うように積み重ねられなかったりする。
 また,高得点を狙いたいという欲に目が眩んで,せっかく完成していた形を自ら崩してしまうことも。

鋭い人は,サーカスお披露目中に最大8分のダウンタイムが発生することに気付いたかもしれないが,ほかのプレイヤーがてんやわんやしながらコマを積み上げている様子を見ているのは楽しいので,ダウンタイム自体はまったく気にならない
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 すべてのプレイヤーのお披露目が終わり,得点計算が済んだところで,第1ラウンドが終了となる。次のラウンドでもやることは同じで,まずは劇団タイルを回収してそこに描かれたコマを劇場に配置していく。
 ただし,第1ラウンドのときと違って,劇団タイル自体に演目と点数が描かれているタイルが登場するので,タイル選びはより慎重になる。また,サーカスの完成を宣言するのが早かった上位2名は,場に出ている演目カード1枚ずつ破棄して,その下にあるカードをめくることが可能だ。

 最終ラウンドとなる第3ラウンドでは,サーカスを作るのがより難しくなる。プレイヤーに特殊な条件を与える劇団タイルが登場するからだ。
 たとえば,コマを掴む時に親指の使用を禁止したり,動物コマを使うときは劇場の入り口から入場させて,観客席をぐるっと一周させなければならなかったりと,いずれも冷静にコマを積み上げることを難しくする。

最終ラウンドで登場する劇団タイル。「片目でコマを積む」だったり「歌を歌う」だったりと,ユニークなものばかりだ
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親指が使えなければ,コマを持つ手が余計に震えるし,動物を一周させようとして力んでしまうと,劇場ボードが動いてしまい,積み上がってるコマが崩れてしまう
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 第3ラウンドが終わって最後の得点計算が済んだら,最終的に芸術点の多いプレイヤーを称えてゲーム終了となる。

 一見するとファミリー向けの本作だが,ほかのプレイヤーが集めているコマから狙っている演目カードを見てそれを破棄したり,点数が低くても演目カードに手を付ける権利を得るために完成を宣言したりと,駆け引きできる要素も多く,ゲーマーでも楽しめる作りになっていた。

 今のところ日本での展開については何もアナウンスされていないが,海外ではMatagotから2017年内にリリース予定となっている。

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