プレイレポート
あのアクマ達と再び出会えるFD「Dance with Devils My Carol」を紹介。幸せで和気あいあいとした物語も楽しめる
2018/03/22 15:15
“禁断のグリモワール”を巡って,人間とアクマが恋をする
「Dance with Devils」 。2016年3月に発売された
前作 の
ファンディスク にあたるPlayStation Vita用ソフト「
Dance with Devils My Carol 」が本日(2018年3月22日)発売されました。
どのストーリーも最初はロックされているものが多いですが,ひとつのストーリーを読むごとに様々なストーリーが開放されます
本作では,主人公達が全員で舞台を行う
All Star編 ,恋人となった主人公とキャラクターのその後を描く
My Carol編 ,前作で迎えるさまざまなエンディングの後日談である
After Story編 ,キャラクターとの他愛無い日常生活が見られる
Extra編 の4つのチャプターが収録されています。
本編では,主人公の中に眠ったグリモワールを狙っていた4人のアクマ達。危険な存在ですが,心を通わせるにつれて,徐々に関係が変わっていきます
恋が成就したあとの主人公とアクマ達はどのような生活を送っているのか……。前作に引き続き,
ダミーヘッドマイク で収録されたシーンもある甘々なストーリーの内容を紹介します。
主人公の名前は変更可能ですが,デフォルト名の場合はキャラクター達から音声つきで呼んでもらえます
生徒達の要望で演劇に挑むワイワイとした All Star編
全キャラクターが登場するAll Star編は,まだグリモワールの事件が解決していない
前作の物語が軸 となっています。そのため,アクマな彼らに振り回される
「Dance with Devils」らしい内容 となっています。
ストーリーは,四皇學園の生徒会でもあるアクマ達のもとに,生徒達から生徒会主催の舞台をしてほしいという投書が来るところから始まります。彼らはこの演劇を利用して,グリモワールの鍵である主人公に近付こうと決めます。
意外にも舞台に対して乗り気なアクマ達がおもしろいです
当初はアクマを警戒していた主人公。しかし,だんだんと外堀を埋められてしまって!?
アクマ達の勧誘に根負けした主人公は,エクソシストとして自分を守ってくれる兄の立華リンド(CV:羽多野 渉)と,親友の葛葉アズナ(CV:松田利冴)も演劇に関わることを条件に,客演を引き受けることに。はたして,舞台は無事に成功するのでしょうか……。
主人公達が稽古をしているなか,學園にはヴァンパイア達の魔の手が伸びていて……
All Star編では,選択肢が発生します。基本的に選択によって,物語の大筋が変化することはありませんが,選んだ内容によって獲得できる
「ポメコイン」 の数が変動します。選択肢以外にストーリーを読むことでも獲得できるので,選択肢の結果は重要視しなくても大丈夫です。思うままに選びましょう。
ポメコインは,後ほど説明する「ボイスコレクション」で使用します
前作で最も幸せなエンディングのその後を描くMy Carol編
各キャラクター,数種類のエンディングが用意されていた「Dance with Devils」。そのなかでも,人間界で平和に暮らす
“ヒトエンド1”の後日談 が描かれているのがMy Carol編です。
鉤貫レム(CV:斉藤壮馬) ルートでは,夫婦のようなやり取りをするほど仲の良い主人公とレム。しかし,謎の病に倒れる生徒達が続出することで,不穏な空気が流れ始めます。「病の原因はアクマである」という噂を流す敵の正体は……?
レムは,魔界六貴族の中でもっとも力があるアーロンド家の子息。アクマらしい冷徹な面と,努力家で真面目な素顔の両面を併せ持つ
兄妹として育ってきた
立華リンド ルートでは,リンドがヴァンパイア達から狙われるという危機が発生。兄妹としてではなく,恋人として支え合う彼らの変化が見られます。
リンドはストイックで,ぶっきらぼうな主人公の兄。しかし,主人公にだけはとことん過保護な面も
楚神ウリエ(CV:近藤 隆) ルートでは,甘い台詞が続出! アクマの力を使って,現実だけではなく,夢のなかでも主人公と過ごそうとするウリエ。その結果,予想していない事態を引き起こして……。本気の恋愛に少し戸惑うようなウリエにも注目です。
ウリエは,魔界でも名の知れた夢魔で,女性をたぶらかす天才。甘くやさしい言葉で恋人になった主人公のことも翻弄している
南那城メィジ(CV:木村 昴) ルートでは,主人公だけではなく,主人公の母親やリンドに対しても相手を思いやるようになったメィジの成長が描かれます。しかし,そんな彼を弱体化したと判断して,襲い掛かってくるアクマが増えてきて……。
メィジは,ルールがないアクマの中でもさらにルールを壊しているオレ様アクマ。現在はいい兄貴分な面を多く見せる
アクマではなく,人間としての生を得た
棗坂シキ(CV:平川大輔) ルート。破壊にしか興味のなかったシキでしたが,だんだんと生きているものへの興味が湧いてきます。しかし,そんな彼に復讐したいと望むヴァンパイアの
ジェキ(CV:鈴木裕斗) が現れます。
シキは,アクマ達と行動を共にする堕天使。現在は人間として,主人公の家に住んでいる
主人公の父親でもある魔王マキシスが深く関わる
ローエン(CV:鈴木達央) ルート。リンドが祖父の家の遺品を整理したことをきっかけに,主人であるマキシスの魔力を感知したローエンは,主人公と一緒にマキシスの痕跡をたどることにしたのですが……。
ローエンは,魔王マキシスに仕える魔界のケルベロス。人間の姿以外に,ポメラニアンにも変身できます
My Carol編では,前作と同じように
ヒトかアクマかの選択 を迫られることに。この選択によって,My Carol編のエピローグが変化します。しかし,どちらも甘いエンディングになっているので,そこはご安心を。
またこのシーンは,ダミーヘッドマイクが使用されているので,ヘッドフォンをつけて,右へ左への臨場感を得ながらプレイするのがおすすめ! 慣れていないと,ちょっと気恥ずかしいくらいに囁いてくれます。
短編をいっぱい詰めたAfter Story編&Extra編
All Star編とMy Carol編は何話かのエピソードが集まった中編ですが,After Story編とExtra編は,1話ごとの短編となっています。こちらは基本的にAll Star編とMy Carol編を読むことで開放されていきます。
After Story編は,
各キャラクター4つあった前作のエンディングのその後 ,または
攻略キャラクター目線の物語 が描かれています。なかには,
悲劇的な結末の報われないその後 などもあり,
乙女ゲームのなかでは異色の後日談 とも言えるでしょう。
Extra編はキャラクター達との小さな
日常風景 を収録。デートシーンや,クリスマスでのシチュエーションなど,甘い内容が盛りだくさんです。
なかには敵であるシャギとのifストーリーも……
スペシャルなおまけ要素
“Back Stage”と題されたおまけコンテンツでは,
スペシャルボイス や,ゲーム中に獲得した
スチル などが閲覧できます。
基本的にはゲーム内で手に入れたものが自動で収納されていきますが,
スペシャルボイスのみポメコインが必要 になります。コインを使って開放すると,「励まして」「褒めて」などのご褒美ボイスが聞けちゃいます。なかにはダミーヘッドマイクで収録したボイスや,ジェキ,アズナ,ポメラニアンのボイスなど,豊富なライナップが特徴です。
個人的にポメラニアンのかわいくもあり,シュールなボイスが秀逸だと思いました
起動時に獲得できるカードやOPとEDのムービーも鑑賞できます
ファンディスクならではの
甘い要素が盛りだくさん の「Dance with Devils My Carol」。しかし,それだけではなく
アクマならではの刺激や冷酷さ もきちんと残しているのがすばらしいです。前作をプレイして,「悲しい! 辛い! でも,あのあとはどうなったの……?」という欲望もしっかりと叶えてくれる作品です。
ぜひ,前作とセットでプレイをしてみてください。