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「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」インプレッション。暗黒時代を生きるジェダイとなり,映画さながらの旅をフォースと共に楽しもう
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印刷2019/11/15 17:56

プレイレポート

「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」インプレッション。暗黒時代を生きるジェダイとなり,映画さながらの旅をフォースと共に楽しもう

 エレクトロニック・アーツは本日(2019年11月15日),「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」PC / PS4 / Xbox One。以下,フォールン・オーダー)を発売した。

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 本作は映画「スター・ウォーズ エピソード3 / シスの復讐」と「スター・ウォーズ エピソード4 / 新たなる希望」の間となる時代を,追い詰められたジェダイの視点で描くアクション・アドベンチャーだ。スター・ウォーズのゲームといえば,近年だと同社から発売された「Star Wars バトルフロント」シリーズが有名だが,フォールン・オーダーはシングルプレイに特化した作品となっており,“映画さながら”の冒険や演出が楽しめるのが特徴だ。
 今回はPS4版をプレイしたので,そのインプレッションをお送りしたい。

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 本作の主人公は,ジェダイの訓練生であるパダワンのひとりだったカル・ケスティス。「シスの復讐」のクライマックスで描かれたジェダイ抹殺命令“オーダー66”を辛くも生き延びた彼は,正体を隠し宇宙船の解体工として働き,帝国からの逃亡生活をおくっていた。銀河を支配する帝国は,あらゆる場所で自らの脅威になり得るジェダイの追跡と抹殺を試みていたからだ。
 比較的安全な隠遁生活を送っていたカルだったが,あるとき,同僚で友人のプラウフを助けるためにフォースを使ってしまい,帝国軍とダークジェダイのセカンド・シスターに命を狙われることになる。

上から主人公でパダワンだったカル,元ジェダイの女性シア,母船となるスティンガー・マンティス号の船長グリーズ。スター・ウォーズでは珍しいことではないが,巨大な帝国に比べると“少数精鋭”の仲間たちだ
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 絶体絶命のピンチに陥るカルだったが,元ジェダイのシアと宇宙船船長のグリーズに助けられ,共和国時代にあったジェダイ・オーダーの復活作戦を持ちかけられる。道中で頼れる相棒ドロイドBD-1を仲間にしたカルは,逃亡生活に終止符を打ち,帝国に対抗しジェダイ復活のため,銀河を股にかける旅に出ることに。


途中でカルの相棒となるBD-1。直接言葉を発しないがハッキング能力が高い,R2-D2的なポジションだ。カルの代わりにチェストをあさってくれるなど,癒やし系キャラでもある
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 本作の基本は三人称視点のアクションゲームだ。プレイヤーはカルを操作し,銀河のさまざまな惑星を移動しながら,ジェダイ復活の手がかりを探していく。星にはそれぞれ特徴があり,ある惑星は緑豊かな自然が広がっているが,別の惑星は「エピソード5 / 帝国の逆襲」に登場したホスのような雪が広がる寒々しい場所だったりと,特色豊かだ。
 マップは惑星ごとに分かれており,広いだけでなくかなり入り組んでいて探索要素が強い。基本的にミッションをクリアするには一本道だが,隠し要素もかなりの数が用意されているため,ちゃんと意識していないとごく一部しか見つけられないだろう。

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カルは「物に刻まれた過去の記憶を読み取る」というジェダイの中でも珍しい能力を持っており,それによって過去の出来事を知ったり,ゲーム中のデータバンク(図鑑)をアンロックできたりする。経験値も入手できるが,中にはかなり見つけづらいものも
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 マップはそれぞれ「戦闘」「パルクールによる移動と探索」「謎解き(パズル)」のエリアがメリハリを付けて配置されていて,クリアするにはすべてをバランスよくこなす必要がある。ストームトルーパーをライトセーバーで片付けたと思ったら,その数分後には断崖絶壁や空中の配管を移動することになるし,そこを抜けると今度はパズルを解くために頭を使わなければならず,なかなか忙しい。ただパルクールは失敗しても直前から再開でき,ペナルティもライフが少し減るだけ。パズルもBD-1からヒントを聞けるので,完全に詰まってしまうことはないだろう。
 とはいえ本作のパズルは,アクションと組み合わせて行うものも多い。「移動するオブジェクトをフォースでスローにし,その動きが遅くなった物に乗って先に進む」といったケースもあるので,なかなか侮れない。こういったフォースとの組み合わせは,ゲーム中に随所でおこなうことになり,「ジェダイならではの謎解き」といった感じがあって面白い。

フォースを使って壁を壊したり,球体を移動させたり,逆に動きを止めてしがみついたりと,やることは多い。パズルとアクション,両方を必要されるシチュエーションも多々ある
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ぶら下がったり,壁を走ったりとパルクール要素もかなり豊富。筆者は落下することが多かったが,若干の体力と引き替えに,直前からやり直せる
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 戦闘はジェダイらしさ満点の「ライトセーバーによるチャンバラ」がメインだ。攻撃ボタン1つで“ブーン”という効果音とともに光の剣を振り回して,ストームトルーパー程度なら一瞬で片付けられる。ブロックボタンで直接攻撃や飛び道具をガードできるし,当たる直前にブロックすればブラスターをはじき返して離れた敵を倒せる。映像作品さながらの戦いが可能なのだ。
 フォースを使って敵の動きを止める,フォース・プッシュで崖から落とすといった芸当もできるので,気分はまさにオビ=ワンやヨーダだ。帝国軍のグループを瞬時に片付けたときは,“これだよ,これ!”と思わず言葉が出てしまった。

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想像以上に手強いのが野生動物で,下手なエリート帝国兵より強かったりする。「ブラスターをはじき返す」といった芸当もできないため,純粋に回避や防御,そしてライトセーバーの扱いが重要になることが多い
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行き先選択では惑星を選ぶ。メインミッションで立ち寄る必要があるものはマークが付くが,あえてほかの星に寄り道してもいい
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 しかし,前述のようにカルはジェダイ・マスターではなくパダワンだったので,最初は本当に最小限のアクションしかできない。ライトセーバーは基本的な斬撃だけでフォースプッシュは使えず,体力も低めだ。
 きっちりと回避やブロック,そしてタイミングよくパリィを使っていかないと,シスの暗黒卿どころか野生動物に倒されることもしばしば。敵も嫌らしい動きをするものが少なくないので,むやみにライトセーバーを振り回したところで敵にガードされるか,避けられてカウンターを食らうだけだ。

 カルの強化は物語を進めることによってアンロックされるフォースの能力と,主にレベルアップによって得られるスキルポイントをスキルツリーに振り分けることでおこなう。ツリーは「ライトセーバー」「フォース」「サバイバル」に分かれており,それぞれ攻撃能力,フォース強化,体力やガード性能の向上,といった能力アップが可能だ。
 筆者はガードが下手でかなりやられてしまう頻度が高かったので,主に生存力を上げる能力を持つサバイバルからアンロックしていったが,どれを選んでいくかはもちろんプレイヤーの自由だ。

地図は原作と同じく,ホロデータで表示される。通れない場所は赤で表示されるので,諦めてほかの道を探そう。新しい能力やアイテムを入手すると,通れるようになることが多い
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セーブポイントで瞑想をおこなうと,セーブや体力の回復,そしてスキルの取得がおこなえる。やられたときの復帰ポイントもここで,体力や回復アイテムの補充には休息が必要だが,実行すると敵もリスポーンするので気をつけたい。経験値をためるとお楽しみのスキルアップの時間だが,何を取るかはやっぱり迷う
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 本作の魅力は,まさに“映画さながらのジェダイ体験ができる”ことだろう。スター・ウォーズの映像作品と見間違えるようなムービーシーンもさることながら,プレイ中には落ちたり,飛んだり,掴まったりとめまぐるしくシチュエーションが変わるシーンもあり,特に序盤の一連の流れは文字通り「息もつかせない」といった感じだった。
 またライトセーバーがメインのバトルは,うまく立ち回れば本当に気持ちよく,まさに「ジェダイを操作している」といった気分が味わえる。ブラスターをはじき返しながらどんどん敵に近づいていったり,大勢のトルーパーを次々にブラスターの反射で倒したり,周囲の敵を一斉にフォース・プッシュで押し返したりできたときは,ジェダイなのにちょっとしたダース・ベイダー気分を味わえて鳥肌ものだ。
 効果音やBGM,メカニックデザインや演出などはまさにスター・ウォーズそのもので,ファンならたまらないはず。主人公のカルも「メカにめっぽう強く,(見ている方には)機械音しか出していないドロイドと親しく付き合う」といったキャラクターで,“誰か”を思い出すのも興味深い。

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 探索要素が強く隠し通路が多いこともあると思うが,「先に進むにはどこを通ったらいいのかわからない」ことか何度かあり,個人的には気になった。パズルを解き,パルクールを駆使しないと進めない場所も多々あるため,純粋なチャンバラアクションを求める人は,ちょっと面倒かもしれない。
 さらにシステム面だと,最近のゲームにしては珍しく体力の自動回復がないので,回復アイテムを使い切るとセーブポイントに戻って休息するしかいない,このあたりも若干ストレスを感じる部分だったように思う。

 とはいえ,スター・ウォーズ世界への没入感は抜群で,シリーズのキャラクター名や地名がたびたび出てきたり,チューバッカの故郷キャッシークで,巨大な四足歩行ロボットのウォーカーを奪って帝国軍を蹴散らすシーンがあったりと,ファンならたまらない要素が数多くある。グラフィックスも美しく,ローカライズもきっちりと日本語吹き替えがされているのも好印象で,スター・ウォーズに興味がある人には,ぜひ手にとってもらいたい作品だ。フォースと共にあらんことを。

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「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」公式サイト

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