新作リズムゲーム「WACCA」の先行無料体験会が順次開催。制作者とHARDCORE TANO*Cメンバーも登場した初日の東京会場をレポート

　マーベラスのアーケード用新作リズムゲーム「WACCA」の先行無料体験会が，2019年6月23日に東京のサナギ新宿にて行われた。

　7月18日の全国稼働スタートに向け，全国4か所で行なわれる「WACCA」の無料体験会。初回となる東京会場では，「WACCA」のプロデューサーである横山達也氏と，開発協力や楽曲提供を行うハードコアテクノレーベル「HARDCORE TANO*C」のREDALiCEさん，t+pazoliteさん，aranさんによるオープニングイベントが行われた。
　本稿ではイベントの模様とともに，実際にプレイした最新バージョンの体験版をプレイした感想をお伝えしよう。

無料体験会は，レストラン＆イベントスペースのサナギ新宿にて，筐体を10セット用意して実施。イベントスタートの時点で200人を超える来場者が集まっていた

左から「HARDCORE TANO*C」のt+pazoliteさん，プロデューサーの横山達也氏，「HARDCORE TANO*C」のREDALiCEさんとaranさん

「WACCA」公式サイト

新筐体や収録楽曲について語られたオープニング

　「今日のイベントはまったく台本がないんですけども（笑）」というREDALiCEさんのあいさつ（？）でスタートしたイベントでは，これまでのロケテストで使われていたテスト版から“ゴージャス”になったという筐体について説明された。
　まず話題にあがったのが，筐体下部に取りつけれたLED。ロケテスト時にはなかったこのLEDは，横山氏によると，筐体で演奏中の曲のテンポに合わせて点滅するとのことで「テンポの速い曲だとめっちゃピカピカ点滅する」そうだ。


　さらに音響面に関わる仕様の変更も行なわれており，ロケテスト時には筐体下部にあったスピーカーを筐体上部に移動させ，スピーカーのあった場所にはウーファーを大型化して設置し，低音の効き具合を強化。その仕上がりはREDALiCEさんをはじめ“低音大好き人間”が揃っているというHARDCORE TANO*Cのメンバーも満足している様子だった。


　筐体の説明がひととおり終わると，話題は今回の無料体験会で遊べる楽曲の話となった。REDALiCEさん，t+pazoliteさんは，この日飛び入り参加でのゲスト出演だったaranさんの楽曲がまだ1曲もない点にツッコミを入れつつ「（稼働前のタイミングで）40曲遊べるのはけっこうすごくないですか？」と，収録曲数について言及。横山氏によると，今回の試遊版にも稼働時に遊べる7〜8割の曲が入っているということで，「（体験会だけでは）どうせ遊びきれないだろうし，思い切って入れちゃえ」と，多くの収録曲を用意した理由(？)も明かした。

　HARDCORE TANO*Cの3人がオススメの楽曲にあげたのは，t+pazoliteさんの新曲「BIG HEAD BANGING」で，作曲した本人曰く「『俺音ゲーうまいから』って思ってる人でも初見はたぶん爆死する」楽曲だそうだ。
　また，「WACCA」ならではのプレイが楽しめる曲として「回レ！雪月花」の名があがった。REDALiCEさんは，「みんなの想像どおり“回る”譜面になっている。鉄板」と，オススメのポイントを語った。

公式サイトのプレイ可能楽曲の情報ページをチェックする3人

「WACCA先行無料体験会」プレイ可能楽曲情報ページ

　イベント中盤には，体験会の会場となったサナギ新宿とのコラボメニューの試食が行われ，後半には体験会に参加することでもらえる特典や，「WACCA」の正式稼働とともに実施されるオリジナルサウンドトラックのプレゼントキャンペーンなどが告知された。
　オープニングイベントの最後には，「じっくり体験してもらって，ローンチ後も楽しんでいただけたらと思います」と横山氏がコメント。無料体験会がスタートした。

コラボメニューの注文で手に入るコースターやゲームプレイ後にもらえる缶バッジ，「WACCA」の楽曲「Let you DIVE！」がダウンロードできるsonocaカード

最新体験版プレイレポート。遊びやすさが向上し，ボリュームたっぷりの収録楽曲にも満足

　披露されたばかりの新たな筐体で「WACCA」を試遊してきたので，そこでチェックできた情報を紹介しよう。
　2018年10月の初披露（関連記事）や，これまで行われたロケテスト（関連記事）のものと，横山氏曰く「（収録曲の数以外は）ほぼ完成」という今回の先行体験会仕様の筐体を比べると，プレイ中のノーツが見やすくなったといった点や，ノーツのスピードや判定の調整が細分化されたなど，プレイヤーの遊びやすさを向上させるための要素に力が入れられている点に目がいった。

　それらはロケテストで受けた要望に応える形で実装されたということで，ノーツのスピードが0.5から0.1刻みで調整できるようになったところや，Aimeなどのアーケードゲーム用ICカードにプレイ履歴だけではなくオプション設定も記録されるところなど，より自分好みの環境で楽しめるようになった印象だ。

ロケテストから大幅に細分化されたオプション機能

　楽曲に関しては，そのボリュームもさることながら曲の難度の幅が非常に広がっていたのが嬉しいところ。コアなリズムゲームのプレイヤー層に向けたHARDCORE TANO*Cの曲は“凶悪”ともいえる譜面で絶え間なくノーツが降ってくるが，2.5次元や女性向けアニメの楽曲に関しては，ノーツの出現する場所や数もかなり控えめ。難度「NORMAL」であれば，リズムゲーム未経験者でもほぼ確実に満足いく結果が出せるぐらいの譜面に収まっていた。
　また，1曲あたりの時間が長めで，かつ正式稼働時の基本設定である1クレジットで3曲選べるため，1プレイでの満足度がかなり高いものに感じた。

トークイベントで話題となった「BIG HEAD BANGING」の難度「EXPERT」の譜面。ノーツの出現する範囲がタッチエリアのほぼ全域になり，数そのものも非常に多くなる

　これまでさまざまなタイトルに挑んできたというコアなプレイヤーの挑戦意欲を掻き立てるような譜面を用意しつつ，一方でリズムゲームに縁のなかったような層に向けた楽曲も充実している「WACCA」。7月18日の正式稼働までに6月29日に宮城，6月30日に福岡，7月7日には大阪と，全国3ヶ所での先行無料体験会が予定されている。気になる人は先日配信された「WACCA」稼働前生放送（関連リンク）でも情報をチェックし，参加を検討してみるといいだろう。

「WACCA」公式サイト