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印刷2019/11/27 12:00

イベント

「メダロット」を愛しつづけたメダロッターたちの歓喜の声が響き渡る――「MEDAROCK LIVE 2019」をレポート。懐かしのBGMが今ここに

 2019年11月23日,イマジニアは「メダロット」シリーズ初のLIVEイベント「MEDAROCK LIVE 2019」を渋谷ストリームホールにて開催した。

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 原作者・ほるまりん氏によって生み出された「メダロット」といえば,1997年11月28日にゲームボーイ向けに発売された第1作「メダロット」を皮切りに,9までつづくナンバリングタイトルほか,数多くのスピンオフタイトルを生み出してきた不朽のシリーズである。コミックやTVアニメ,トレーディングカードゲームといったさまざまなメディアミックスも成し遂げており,多くのメダロットファン(通称:メダロッター)たちを虜にしてきた。いずれも,メダロット社が開発した自我のあるお友達ロボット・メダロットを互いに戦わせる「ロボトル」が大流行した世界を舞台に描かれている。

 昨今は,TVアニメの20周年や,2019年秋冬期にサービス予定のスマートフォン向けゲームアプリ「メダロットS」iOS / Android)の始動に伴い,動画配信やポップアップストアの実施,カラオケ店とのコラボに新商品の発売……などなど相次いでいる状況だ。今回開催された「MEDAROCK LIVE 2019」もその一環と言えるだろう。

 本稿では,そんな「MEDAROCK LIVE 2019」の1部(当日は1部と2部の2公演編成)の模様や,展示スペースや物販などで盛り上がりを見せた会場の雰囲気を紹介していきたい。

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「メダロットS」公式サイト

「MEDAROCK LIVE 2019」公式サイト

 
 「MEDAROCK LIVE 2019」では,「メダロット」のゲームBGMがロックチューンで仕上げられた,アレンジサウンドトラックCD「MEDAROCK〜起動〜」(10月発売)に収録されているインスト14曲と,「メダロット2」から「メダロット4」のシナリオを担当した平野佳菜氏書き下しの歌詞によるボーカル入り6曲の全20曲が生演奏で届けられた。もちろん,CDで演奏や歌唱を担当したアーティストたちがそのままステージに登場した。

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 演奏を担当したMEDAROCKSは,長澤トモヒロさん(ギター),岩切信一郎さん(ベース),大場映岳-hana-さん(キーボード・マニピュレーター),北村 望さん(ドラム)の4人のミュージシャンで構成。彼らの力強く,細部まで「メダロット」の音源を再現した演奏は,当時プレイしていた時の感覚や,記憶が蘇るほどのもの。「メダロット」をプレイしていた人ならば,誰もが感慨深い気持ちに包まれたことだろう。また,ステージにある大きなスクリーンにはゲーム画面が映し出されていたため,楽曲から掻き立てられる妄想はさらに広がった。

 演奏中には,ドラムの北村さんがリズム遊びのコーナーと題して,スネアを叩くリズムを真似して手を叩いたり,声を出したりするようにと,メダロッターたちへ呼びかける場面も。息ぴったりの出来に「完璧でした」と北村さんは称賛。

 キーボード・マニピュレーターの大場さんは,オフィシャルのアレンジアルバムを担当できた喜びのコメントをつづると共に,MEDAROCKSのメンバーがこれまで「メダロット」との接点がなかったことについて言及。「ゲームをプレイしたことのない僕らがやっていいのだろうか」といった想いがあり,1人1人がとてもプレッシャーを感じていたとのこと。しかし,ミュージシャンとして純粋にアレンジをお願いしますという要望を受けたと明かし,最後には「やれる限りのことはやってきました」と自信に満ちた明るい表情を見せてくれた。

 VOCALISTSとして歌唱を担当したのは,織田かおりさん,千菅春香さん,萌花さん。織田さんは迫力溢れる声で「Let's dance!(inspired by "レッツ ロボトルダンス")」「DARK NIGHT(inspired by "DARK NIGHT")」を,千菅さんは温かみ溢れる声で「心の在処(inspired by "キュート♥ガール")」「Until The End(inspired by "DO・OR・DIE")」を披露した。2人の正反対な音域のギャップには思わず魅了されてしまい,いつの間にか彼女たちに釘付けに。

 一方,「Burning Force(inspired by "I")」「愛しきロボロボ団 (inspired by "ロボロボだん")」を歌ったのは,秋田県在住の高校1年生・萌花さん。「Burning Force(inspired by "I")」を歌う前に意気込みを聞かれると,「こんなにたくさんの人の前で歌うのは初めてですが,いつも通りがんばります」と一言。まだあどけなさが残る表情に目を奪われたのも束の間,いざ演奏が始まると,ステージでは高校1年生の女の子……ではなく,シンガーの萌花さんが凛とした姿で歌を聴かせてくれた。

 ステージでは,「MEDAROCK〜起動〜」の制作を担当した糸賀 徹氏と「メダロット」の公式YouTubeチャンネルでおなじみのうのへえ氏によるトークや,ほるまりん氏の即席サイン会などが当たる大抽選会も開かれた。このほかにも,MEDAROCKSメンバーとの撮影会を懸けたジャンケン大会も行われ,会場は盛り上がるばかり。

 アンコールのMCでは,糸賀氏はうのへえ氏から「MEDAROCK〜起動〜」の制作の依頼を受けた今年の4月のことを振り返った。糸賀氏が代表取締役を務める事務所の所属アーティストのライブを見に来たうのへえ氏から,「こういうことをやりたいんだ」と伝えられたといい,そこから「メダロッターたちが何を作ったら喜ぶのか」と,試行錯誤しながら考えたという。そして,その試行錯誤した結果が「MEDAROCK〜起動〜」の完成から今回のステージまでの形そのものだと話し,喜びの声を述べた。

 さらに,うのへえ氏からは「メダロットS」について「結構できています。もうすぐ何かありますので,ご期待ください」とのメッセージも。この流れに沿って,「メダロットS」のイメージソングを担当するEXiNAさんが登場し,「OVER THiNKiNG BOY」を熱唱。新たな始まりを意味する「メダロットS」にはふさわしい楽曲となっており,ギターをかき鳴らしながらロックに振る舞うEXiNAさんはすでに立派な「メダロットファミリー」として目に映った。

 メダロッターがさまざまな思い出を持つ「メダロット」のBGM。ストーリーをより活気づかせてくれた曲,何百回もロボトルをして聴きあきてしまいそうにもなった対戦中の曲,強敵が登場した時のトラウマになってしまいそうな曲,ロボトル前に勇気をもらった曲……「メダロット」の色を土台とするさまざまな楽曲たちは,今も昔もメダロッタ―にとって大切な音楽だ。これからも「メダロット」を愛し,時代と共に変化するさらなる成長を見守っていきたい。

「MEDAROCK LIVE 2019」

<MEDAROCKS>
ギター:長澤トモヒロ
ベース:岩切信一郎
キーボード・マニピュレーター:大場映岳-hana-
ドラム:北村望
アレンジャー:鎌田瑞輝

<VOCALISTS>
織田かおり
千菅春香
萌花
EXiNA(西沢幸奏)

【セットリスト】
01.M・R・2
02.Strike Enemy
03.Burning Force(inspired by "I")
04.M・R・3
05.ロボトルファイト!
06.Let's dance!(inspired by "レッツ ロボトルダンス")
07.Evil spirit
08.M・R・5
09.魔の十日間
10.心の在処(inspired by "キュート♥ガール")
11.悪ガキのテーマ
12.Judgment of God
13.DARK NIGHT(inspired by "DARK NIGHT")
14.HALF SORROW
15.Until The End(inspired by "DO・OR・DIE")
16.Shout!
17.Beat The Diamonds
18.M・R・1

〜encore〜

19.OVER THiNKiNG BOY
20.M・R・4
21.愛しきロボロボ団 (inspired by "ロボロボだん")



展示エリアをフォトレポート



当日12:00から21:00まで無料で開放されていた展示エリア
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カンマグネットや缶バッジを手に入れられるカプセルトイコーナー
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 会場限定の「カレーくじ」では,その名の通りカレーを引き当てることができた。しかし,カレーといってもただのカレーではなく,メダロッターのために作られたと言っても過言ではない「メダロットカレー」。ラインナップは,白賞・メダロットカレー&快盗レトルトスプーンセット,緑賞・フローティングペン&MEDAROCKステッカー,黄賞・メダロットゲームサウンドアーカイブスVol.1,黒賞・メダロック&メダロットSポスター2枚セット,赤賞・ほるまりん氏のサイン色紙となっており,カレー以外の商品も豪華な内容になっていた。

当たった商品を手渡してくれたのは,まさかの快盗レトルト! こんなところでお初にお目にかかれるとは……写真をお願いすると,決めポーズも取ってくれた
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白賞のメダロットカレー&快盗レトルトスプーンセット
「MEDAROT」の文字が刻印されている快盗レトルトスプーンの持つ手には,快盗レトルトが装着しているお面のイラストも。早くこのスプーンを使って,“カツカレーうどん定食”を食べたい……!
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快盗レトルトにつづいて,ロボロボ団の姿も!? ミニミニマシーンを使用して,この会場へ潜入してきたのだろうか?
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「メダロットOCG」の新カードとして登場が決定した主人公機体・クロスメサイアのカード(右)と,ヒロイン機体・ファンシーエールのカード(左)。会場で一定の条件を満たすと,プレゼントされた
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当日の物販には,Tシャツ,パーカー,マフラータオル,ペンライト,ラバーバンド,チケットホルダー,ステッカー,MEDAROCK〜起動〜(アレンジCD),ゲームサウンドアーカイブスvol.2(CD4枚組),メダル型スマートフォンアクセサリーがラインナップ
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 これまでのイベントなどで来場者が描いた絵や,交流ノートも展示されており,「メダロット」とメダロッタ―が共に創り上げてきた軌跡を再確認できた。改めて,メダロッタ―の愛の深さをより感じたのではないだろうか?

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