連載
【月イチ連載】「ロードス島戦記RPG」リプレイ第4回「大戦力の解放」。古代遺跡での冒険と,凄腕剣士との邂逅
魔獣の檻
GM
では、最初の広間へ戻ってきましたが。
ザグ
んじゃまあ、奥に続くっていう両開きの扉の方を、念のために調べておこうかね。
ザグは罠解除のための【手業】判定にも、鍵外しのための【手業】判定にも成功します(ザグ「執拗に罠が仕掛けられとるな。やっぱりシーの仕業か?」)。
続いて念のため、扉の内側の様子を探るための聞き耳も行います。
GMは分厚い鉄の扉なので成功率−20での【鋭敏感覚】判定を求め、これも成功。扉の向こう側には、何か大きな4足歩行の生物がいる気配を感じます。
フォーガ
まだザップ殿が倒していないモンスターがいるということかな?
モナクシア
シーに地図でも描いてもらって、詳しく聞いて来ればよかったですかねー。
アニス
もうちょっとモナたんがシーのご機嫌取ってれば、教えてくれたかもね(笑)。
フォーガ
じゃあ、開けてみようか。
開けてみました。(ホワイトボードに描き込みながら)直径20mほどの丸い部屋で、中央に泉と水路、左手に大きな鉄格子、奥に銀色の立派な扉があります。そして中には魔獣が1体と、魔法生物が2体います。
フォーガ
あれ? 四足歩行の敵が1体って言ってなかったかい?
GM
言ってました。でもこの魔法生物は、止まってる間は物音を立てないので。魔獣の方はちゃんと四足歩行ですよ。
魔獣の方は知名度−20で、魔法生物の方は知名度±0で、【魔物知識】または「教養力」判定をお願いします。
モナクシア
魔法生物の方は失敗ですけど、魔獣の方は成功です!
フォーガ
僕は、魔法生物の方だけ成功だ。
暗黒魔法とは、邪悪であるといわれているファラリスやカーディスの信者が使う魔法です。その内容は神聖魔法とほぼ同じで、特殊神聖魔法にあたる呪文の内容が変わっています。なお、キマイラは呪文ランク4までの暗黒魔法を使用可能です。
魔法生物は、リビング・アーマー。中身が空洞の甲冑の姿をしたゴーレムで、キャラクターレベルは5でサイズM。装甲値が高く、頑丈な事が特徴です。動かない間は一切動かず物音も立てず、鎧に「擬態」できます。
なお、ゴーレム系をはじめとする魔法生物のほとんどには、〈スリープ・クラウド〉のような精神系の効果が無効です。
GM
今回も簡易戦場ルールで戦闘を進めますね。
こちらは前衛にリビング・アーマーが2体、後衛がキマイラ1体です。ちなみにキマイラは、ボス扱い。
アニス
今回はわたしもモナたんと一緒に後衛かな。男子組とオークが前衛だね。
フォーガ
了解。では最初のラウンドの【戦闘指揮】判定! 失敗……するとまずいので、集中力判定! 出目50でピッタリ成功! そしてイニシアチブ値は8だ!
GM
こちらは「Iv:6」なので、そちらが先攻ですよ。
アニス
じゃあ定番で、とりあえずの〈モラル〉。全員命中率+10だよ。
モナクシア
次、私が行きます! まずはオークでパーンチ! 〈モラル〉のおかげで命中です。ダメージ6点。
GM
コキンと弾いてノーダメージ。リビング・アーマーは装甲値8点ありますからね!
モナクシア
うーん。硬いゴーレムとタフな魔獣、面倒くさいですねぇ。キマイラって、抵抗力70もあるんですか……(しばらく考えて)しょうがないので、キマイラに〈スリープ・クラウド〉使います!
GM
【〈スリープ・クラウド〉強化】を込みでも60%で抵抗しますけど、いいですか?
フォーガ
ほうほう。40%効くなら、使う価値ありそうだね!
モナクシア
大丈夫! 3回使えば、きっと効きます!
ザグ
大丈夫ってこたぁない気がするけどな(笑)。まあでも確かに、効けばリターンがデカいな。
そしてモナクシアはこの時点で残りMPで3回までは〈スリープ・クラウド〉を使うことができ、手持ちの魔晶石を使えば4回目を使うこともできます。
モナクシア
というかサイズLだから〈スパイダー・ウェブ〉は9割で抵抗されますし、〈エネルギー・ボルト〉だと戦闘に時間かかりそうですし。ギャンブルですけど、やっぱり〈スリープ・クラウド〉を使いますよ!
GM
了解です。とりあえず今回は、抵抗力判定に成功しました。
モナクシア
ちぇっ、残念。
ザグ
オレは両手持ちでリビング・アーマーAを殴る。命中して、22点だ。
GM
14点食らって、残り26点になりました。
フォーガ
では僕のリビング・アーマーAへの両手攻撃! 94! 自動失敗だ。残念。
GM
では、こちらの後攻。
(キマイラが暗黒魔法を使いたいけど……呪文ランク4だと、それほど面白い事できないなぁ)では上級特技【魔法拡大・数:2】を持ってるんで、アニス、ザグ、モナクシアに〈ブラインドネス〉を使います!
【魔法拡大・数:2】は、「対象:1体」の呪文と併用できる上級特技です。特技レベル1ごとに、対象の数を1体増やすことができ、代わりに消費MPが倍化します。
今回は〈ブラインドネス〉の消費MPを3倍化して、対象を2体増やして使用したわけです。
ザグ
わりと楽に抵抗成功。
アニス
ギリギリ成功したよー。
モナクシア
失敗しそうでしたが、集中力判定で成功です!
GM
(1人くらい効くと思ったのに、運がいいなぁ)では、リビング・アーマーAの攻撃。フォーガに命中して、13点。
フォーガ
武器で受け防御! 成功して、ノーダメージだね。
GM
リビング・アーマーBがオークへ命中、16点。
モナクシア
もう1回それ食らうと、壊れますねぇ。
フォーガ
では2ラウンド目のイニシアチブ! 13で先攻!
モナクシア
じゃあリビング・アーマーAに、オーク・パンチ! ハズレました。しょうがないので、今回もキマイラに〈スリープ・クラウド〉使います!
GM
うげぇっ! ……抵抗力判定に失敗しました。
一同
やったー!
その後、オークは壊されてしまったものの、4ラウンド目にはリビング・アーマーは両方とも撃沈。
5ラウンド目には眠るキマイラに対して、アニスも加えての一斉攻撃で畳みかけ、回復魔法では追いつかないと判断して再びキマイラは〈ブラインドネス〉を使うものの、時すでに遅し。6ラウンド目には倒されてしまいます。
GM
(こりゃ、サプリメントにある〈スリープ・クラウド〉対策アイテムでも使わせるべきだったかなぁ)
アニス
ザグに対する【応急手当】も終わったよー。
モナクシア
ところでGM、この泉から伸びてる線はなんですか?
GM
水路ですね。泉から水が送り出されて、銀の扉と鉄格子の奥へ流れて行ってます。
フォーガ
それは普通の水なんだろうか?
GM
見た目上は、綺麗に澄んだ普通の水ですね。
アニス
モンスターとか住人用の飲み水なのかなぁ? ザップさんもこれ飲んで生きてたりしない?
フォーガ
だといいんだが。
モナクシア
ちなみに銀の扉なら、バラして持って帰ったらお金になるんじゃないですか?
ザグ
おっ! いいね、その案!
GM
えーと……頑丈そうなので、壊すのは大変そうですよ。あと、分厚いなら重くて持ち運べないでしょうしね(ということで納得して欲しい)。
モナクシア
残念ですねぇ。
アニス
お金も大事だけど、それよりザップさんを閉じ込めた奥の方って、どっちだと思う?
ザグ
まあ銀の扉の方が、大事な部屋って感じはするわな。そっちから調べてみるか。
GM
では調べるなら、【捜索】または「知覚力」判定でお願いします。
ザグ
成功したぜ。
GM
ではこの扉には、罠も鍵もかかっていません。ちなみに、鍵穴はあいてますが。
フォーガ
では、開けてみようか。
GM
開きませんね。
一同
はぇ?
フォーガ
鍵がかかってないのに、開かないのかい?
ザグ
さっきみたいに、魔法で閉じてるんじゃねえの? モナクシア、〈センス・マジック〉してくんね?
モナクシア
はーい。〈センス・マジック〉を使いました。
GM
ではモナクシアには、銀の扉とその周囲が、魔力を帯びているように見えます。
モナクシア
魔法で閉じてますね。じゃあ、〈ハード・ロック〉で閉まってる感じでしょうか?
ザグ
〈アンロック〉で開けてみるかね?
モナクシア
確かに私、〈アンロック〉を覚えてるんですけど。〈ハード・ロック〉で閉じられてるなら、私より高レベルの魔術師の仕業なんで、解除できない気がするんですよね。それに私、残りMPが少ないんですよ。
フォーガ
では〈アンロック〉は、後で試してもらおう。
アニス
それなら銀の扉をコンコンってノックしてみるけど、反応ある?
GM
ちょっと間をおいて、中からドンドンと反応があります。
フォーガ
お! じゃあ中のザップ殿は生きてる感じか? でも扉が開かないとなると、助けようもないね。
ザグ
鍵穴があるなら、もしかしてシーが鍵を持ってたするんじゃねぇの? なんかアイツら、この遺跡の管理人っぽい気がしてきたぜ。
アニス
それはあるかもしれないね。じゃあシーのところに戻る前に、鉄格子の奥を見とこっか。
GM
鉄格子の扉は半開きになっていて、中を覗くことができます。中に入らなくても暗視のきくザグには、いくつもの大きな檻のような空間が見えますね。
ザグ
ふむふむ。じゃあその空間に何かいないかどうか、聞き耳を立ててみるぜ。
大小並んでいる檻のうち2つの檻が破壊されており、そこにはモンスターの遺体が倒れていました。モンスターは、先ほどの泉の部屋でフォーガたちが倒したのと同様のリビング・アーマーの他、コカトリス(クチバシに石化能力を持つ、脚と尾がトカゲのようなニワトリ状のモンスター。サイズM・キャラクターレベル4)、ミノタウロス(雄牛の頭と下半身、筋骨隆々な人型の上半身を持つモンスター。サイズL・キャラクターレベル6)。
いずれも鋭い斬撃で切り伏せられています。
ザグ
なんだこの、バーサーカーが通り過ぎたような惨状は(苦笑)。
フォーガ
ザップ殿が全部倒したのではないかな?
GM
壊れてない大きな檻2つには、別の魔獣が閉じ込められていたようですね。
アニス
ヒュドラとかキマイラとかが入ってたのかなー?
モナクシア
(図を指差しながら)それでGM、その行き止まりにある小さい四角はなんですか?
GM
これは、小さな扉ですね。
アニス
小さな扉って、シーがいたところの?
GM
そうですね。同じような感じです。
モナクシア
(ニヤニヤしながら)お! これは、またシーに話を聞けということですね! じゃあノックしながら下位古代語で言います。ごめんくださーい!
一同
ご機嫌なおってるといいなぁ(苦笑)。
縛られていたもの
予想どおり中からシーが顔を出しますがモナクシアが先頭になって話を聞こうとしたためか、危うく扉を閉めかけられます。
ザグ
モナクシア、急いで扉の間に膝入れろ(笑)。
モナクシア
ちょっと! なんで扉閉めようとするんですか! こっちは用事があって来てるんですよ!(笑)
アニス
まあ向こうには用事ないもんね(苦笑)。
GM
(とはいえシーには話してもらいたいので)ではモナクシアは、イイ感じにシーのご機嫌を取るための言い訳をするということで、判定してください。【言いくるめ】または「交渉力」でお願いします。
モナクシア
失敗……はまずそうなので、集中力判定! 成功しました!
GM
ではシーは少しの間、ごまかされて皆さんと話をしてくれます。
フォーガ
なんだかんだ言いながら、シーはモナクシアの言うことを聞いてくれるんだね(笑)。
GM
そうですね。どうもここのシーたちからは、魔術師を無視できない性質を感じられます。
というわけでザックリ手短かな質疑応答なら、応じてくれますよ。
モナクシア
じゃあ最初に、銀の扉です! どうやったら、あの扉を開けるんですか?
GM
シーたちは「こいつ、魔術師のくせに〈アンロック〉も知らないのか?」「我々があの物騒な蛮族が部屋に入っている間に〈ロック〉して、毎日〈ロック〉をかけ直してるだけなのに」と、目の前でヒソヒソ話しています。
モナクシア
わー! イヤミったらしいですね!(笑)
GM
というわけで、あの銀の扉は「魔獣にも破壊されないくらい頑丈にするための魔法」を付与されていたので、扉とその周囲が光っていたそうです。
モナクシアにこれ以上絡まれるのは嫌なので、シーは〈ロック〉を解除するための合言葉を教えてくれました。
フォーガ
合言葉を教えてくれる理由が酷い(苦笑)。
アニス
そういえば、さっきは聞き損ねてたんだけどさ。この遺跡で戦士さんがムチャクチャ暴れてたのは私たちも見たからわかるんだけど、それなら放っておけばよかったんじゃない?
GM
「もし、わざわざ魔獣を倒しに来る蛮族がいて、魔獣を倒すようなら、できたら研究室に閉じ込めておけと命じられていた」と、シーたちは言っています。
ザグ
研究室って、銀の扉のことかね?
GM
「そうだ。あの部屋は、創造主の研究室だったと言われている」
ザグ
じゃあこの遺跡の主は、もともとは魔法生物や魔獣を創り出すヤツだったってわけか。
GM
「凄く前のことだからよくわからんが、我々はそう聞いている」
アニス
ああ。じゃあ、あなたたちは昔の創造主の命令で、この遺跡の侵入者を閉じ込めてたわけだね?
GM
「いや、違うぞ?」
ザグ
違うんかい(笑)。
GM
「ヒュドラを放ったのも、蛮族を閉じ込めたのも、怖い魔術師のせいだ!」
モナクシア
え? 私が怖いってことですか?
GM
「違う! お前なんか比べもんにならんような、強い魔術師がいるんだ!」
フォーガ
んん? その魔術師って、もしかして額冠(サークレット)つけた黒髪の女性だったりしないかい?
GM
「なんで知ってるんだ?」
一同
マジで?
GM
「女とかどうかは知らんが、黒髪で額冠は付けているな」
モナクシア
あー。額冠の魔女さん、前回も炎の部族にちょっかい出してましたよね。
ザグ
うむむ。今回は強すぎるザップを、戦線に加わらねぇように、足止めしておけってことなんかね?
GM
「我々は魔術師から『強すぎる蛮族がいて、そいつに戦う気概があったら、おそらくここにやってくる。すると少し面倒なことになるかもしれないから、念のために20日くらい閉じ込めておけ。誰も来なかったら、食料は魔獣のエサにでもしておけ』と言われた。魔術師の言うとおり乱暴な蛮族がやって来たから、閉じ込めている」
フォーガ
じゃあ、部屋の中に食料はあるんだね。良かった。
ザグ
灰色の魔女……もとい魔術師の心積もりとしては、ザップが来なけりゃ、そもそも他人のために戦う気がない人物だから、放置するつもりだったってことか。
GM
(このリプレイでは、そういうつもりでーす!)
モナクシア
ザップさん、いかにも一騎当千ですもんね。
アニス
それにしても、ザップさんを閉じ込めて30日以上過ぎてると思うんだけど(苦笑)。
GM
「そうなのか? そういえばあの魔術師も、我々の時間感覚はエルフ並みにズレてると言っていた。また様子を見に来るとは言っていたが」
モナクシア
あぁ、わかります。私の知り合いのエルフも、約束の時間に10日は遅れて来ますもんね。
ザグ
エルフ時間はマズいな(笑)。浦島太郎になっちまいそうだぜ。
アニス
そんなことより「また様子を見に来る」って言った? それ、いつ様子を見に来てもおかしくないヤツじゃないの?
フォーガ
それは、出くわしたくないところだね。
アニス
じゃあザップさんを助けて、早く引き返そうよ!
ザグ
うむうむ、そうだな。そういやどうでもいいんだが、魔術師が戻ってくるってのに、コイツらは罠をしかけてたんかね?
モナクシア
じゃあゴニゴニ通訳します。危なかったんですよ!
GM
「あれは蛮族用だ。魔術師なら平気だろう?」
モナクシア
え? なんで平気なんです?
GM
「お前は本当に魔術師なのか? 〈フォーリング・コントロール〉くらい使えんのか?」
モナクシア
ああ、そういえばそんな呪文ありましたね(笑)。
GM
不意討ちだと防げなさそうですけどね(笑)。
決戦への道のり
急いで遺跡を後にし、一行は集落を経て、キードへと戻ってきます。
GM
というわけで、ザップは皆さんからカノン陥落の報せを聞いたときには、目を見開いて大きな衝撃を受けたようでした。ですがその後は、暗い表情を浮かべたまま沈んだ様子で黙り込んでいます。
アニス
そんなにショック受けてるなら、カノン出身っていうのは、本当っぽいよね。
フォーガ
よし、では聞いてみよう!
「ザップ殿、もしかしてあなたは、カノンのレオナー殿下ではないのですか?」
GM
ザップは「そんな男のことは知らん。国の危機に居合わせないような者など、その国にとって何の役にも立たん人物だろう」と、投げやりに答えます。
フォーガ
それ、僕にも当てはまってしまうんだが(苦笑)。
じゃあ「僕はカノンの貴族なんです。なんとか故郷の仇を取りたいと、これから戦場へ向かおうと思っております。ザップ殿はカノンが故郷だと伺っておりますが、僕らと一緒にマーモとの戦いへ向かってもらえないでしょうか?」って感じでどうだろ?
GM
ザップは「こんな剣の腕前など、国家の動向に影響するものではない。戦があったところで、私1人の存在で戦況が動くものでもないだろう」と答えます。
モナクシア
あれだけ魔獣を倒せるなら、色々できそうですけどねぇ。
ザグ
推定同じくらいの強さであろうカシュー王は、その剛腕で建国してるからな。
アニス
まあでも、カノンが滅びたのを知ったばっかりで落胆してるんだろうし。今はしょうがないのかもね。
フォーガ
となると、僕らだけでヴァリスを目指すことになるのかな。
GM
そうなりますね。フィルクは仲間の遺族への報告をしつつ、もうしばらくザップについてまわりたいと言っています。
ではとりあえず今回の仕事の報酬として、フィルクから1人1500GPの報酬が支払われます。目標を達成したので、経験点1000点もどうぞ。
アニス
じゃあフィルクさんには、今後のザップさんの様子を教えてもらえるように、連絡の取り方とか相談しとこうかな。
ザグ
この街には、盗賊ギルドとかあるかね? あるならオレも、その後のザップの行動をそれとなく探っておいてもらえるよう、お願いしとくかね。
GM
了解です。では、あと少しだけ解説を。
モス公国ハイランドのジェスター公爵が12人の竜騎士とともに立ち上がり、一気にカノン南部へ展開していたマーモ軍を圧倒。モス公国の他の王国もハイランドに倣います。これを知ったアラニア王国の民衆の戦意も高まり、アラニアのカドモスVII世もようやく出兵を決意しました。
こうしてヴァリスを中心とした連合軍は、マーモ軍を一気にカノン王城シャイニング・ヒルまで押し戻すことに成功します。
しかしその直後、立て続けに事件が起こりました。
1つ目は、アラニア王国カドモスVII世が、王弟ラスター公爵に暗殺されたことです。これによりアラニアは激しい内乱へと向かい、アラニア軍は連合軍から離脱します。
2つ目は、モス公国の第二の都市ヴェノンの太守ヴェーナー公爵が突如として反旗を翻し、王都ハーケーンの王城を奇襲、制圧してしまったのです。こうしてモス公国も内乱のために連合軍から手を引きます。
3つ目は、長らく沈黙を守っていた炎の部族が大反攻を開始。カシュー王不在の中、王都ブレードは強襲を受けます。しかしカシュー王はフレイムに帰ることなく、ヴァリスとの連合軍の戦列に加わり続け、マーモ軍を相手に戦い抜きます。
連合軍が力を失って以降、マーモ軍はヴァリスの王都ロイド近郊まで押し寄せます。疲弊した両軍の戦力は拮抗しており、激しい消耗戦を繰り広げます。
そして戦いの末、ヴァリス王ファーンと、マーモ皇帝ベルドは、勝敗を決するための一騎討ちをはじめます。
ふたりの戦いは熾烈を極めますが、老齢に達していたファーンは体力の限界に達し、魔剣“魂砕き”で若さを保っていたベルドに軍配が上がり、ファーンは命を落とします。
その後、カシュー王に一騎討ちを挑まれたベルドはこれに敗れ、首を刎ねられます。
こうして、後の世に英雄戦争と呼ばれる戦いは、ファーンとベルドの両雄が倒れることにより、終結へと向かっていきます。
あれ? 今、しれっとGMが「戦争終わった」って言わなかったかい?
アニス
あー。そこまで状況進んじゃうんだね。
ザグ
うむうむ。英雄戦争、終わっちまったなぁ(遠い目)。
モナクシア
六英雄、2人も死んじゃいましたねぇ(遠い目)。
フォーガ
え? カノンはどうなったんだ? この後、僕らはどうなるんだ?
※次回の掲載は7月3日を予定しています。
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