俺のコラボカフェ：Menu 020 「龍が如く7」の戦う男たちを癒やす豚汁の味を求めて

　4Gamerをご覧の皆様こんにちは。クッキングエンターテイナーの大西哲也です。緊急事態宣言が解除されたあと，私も自分がやっているお店の営業を再開させた影響で，ゲームを遊ぶ時間はすっかりなくなってしまいました。ですが，ぜひやってみたいゲームがあります。それは「龍が如く７　光と闇の行方」です。

　今や日本のゲーム業界を語るうえで欠かすことのできないシリーズながら，実は1度もプレイしたことがないんです。とはいえ，ハードボイルドなストーリーが好きで，「大人の男性をターゲットとする」という尖ったコンセプトにもすごく興味を持っています。さらに，今回は私が応援するTEAM NACSの安田 顕さんがメインキャラクターとして登場していることにも注目していました。おじさんキャラクターが活躍する作品は日本では珍しいので，同じおじさんとしてなんだか勇気をもらえるような気がします。

　今はまだYouTubeでプレイ動画を見ただけですが，ものすごく壮大で複雑なストーリーに驚きました。ストーリーのボリュームは映画8作分くらいあるんじゃないですかね。グラフィックスも非常に美麗で，キャラクターの微妙な仕草や表情などの表現も，ある意味実写を超えている気がします。すごい時代になったものです。

　戦闘は爽快感がありながらもツッコミどころ満載で笑える演出のオンパレードで，ストーリーとのギャップも魅力ですね。重厚すぎると息が詰まっちゃいますから。

　7は「アクションアドベンチャー」から「ドラマチックRPG」にジャンルが変更されたことが発売前に話題になりましたが，いざ発売されてみれば好評のようです。サイドストーリーやミニゲームの充実も龍が如くシリーズの魅力ということで，購入してプレイするのがとても楽しみです。


　さて，本作の戦闘には「デリバリーヘルプ」という，ファイナルファンタジーでいうところの「召喚獣」のようなシステムがあります。お金を使って協力者たちが強力な攻撃やサポートをしてくれるのですが，その中の一つに今回は注目しました。

　主人公が関わるホームレスたちに炊き出しを提供してくれる女性「白川清恵」さんのサブストーリーを攻略すると，「マドンナの炊き出し」というデリバリーヘルプを使えるようになります。この炊き出しで，すごくおいしそうな豚汁が提供されているんですよ。作中の調理工程やグラフィックスを見ていると食べてみたくなります。

　豚汁は栄養バランスも良く体も温まるので，最高の炊き出し料理といえるのではないでしょうか。これを食べているときは，春日たち一行もほっと一息ついたことでしょう。

　私もファストフードの牛丼屋さんでは毎回味噌汁を豚汁に変更をするほどの豚汁好きです。家庭でもよく登場するメニューだと思います。野菜と豚肉を味噌で煮たら完成……なのですが，いくつかコツを抑えることでワンランク上の料理に化けるんです。さあ，作っていきましょう。

■材料
豚こま切れ肉150g
味噌　130g
甘酒　200cc
水　1リットル

ごま油　大さじ1
ごぼう　1本
大根　1/4本
にんじん　1本
こんにゃく　1丁
さつまいも　1本
ネギ　1本
おろし生姜　10g

肉に甘酒30ccと味噌30gを揉み込みます

フライパンを中火にかけてごま油を入れ，ごぼうをしっかり炒める

水，大根，にんじん，こんにゃく，さつまいもを入れて柔らかくなるまで煮る

残りの味噌と甘酒を溶かし，味噌漬けにした豚肉，ネギ，ショウガを入れて弱火で5分くらい煮る

実食

　今回は非常に簡単です。ポイントは，
（1）肉に甘酒と味噌を揉み込むことでしっかりと下味をつけることと，麹の力でうまみを引き出し，さらに柔らかくします
（2）ごぼうにしっかりと焼き目をつけることで香ばしい風味を出す
（3）根菜は水から煮ることで型崩れしにくくなる

　といったところです。とにかく肉がおいしいです。この肉はそのまま焼いて食べてもおいしいです。さらに，麹の優しい甘さをショウガの辛味で引き締めているのでとてもバランスの良い味に仕上がりました。野菜と肉からしっかりとうま味がでるのでダシもいりません。

　これから少し寒くなってくるので，体が温まる豚汁は恋しくなるでしょう。ぜひ試していただきたいメニューです。そして，作中の極道の世界にも負けないくらい厳しい現代社会を生き抜く糧にしてください。立ち上がれおじさんたちよ！

　今回のメニューはいかがでしたでしょうか？　実際に作った人は「#俺のコラボカフェ」「#COCOCORO」といったハッシュタグをつけてSNSに投稿してくれると嬉しいです。あわせて，感想や作ってほしいメニューなどの意見もどうぞ。また，今回のレシピは「COCOCOROチャンネル」でも動画を配信予定ですのでお楽しみに。それでは，またお会いしましょう！

■■大西哲也（クッキングエンターテイナー）■■
　あるときは，東京都，西調布にある「料理うまいBAR COCOCORO」のシェフ，またあるときは，「COCOCOROチャンネル」のYouTuber，しかしてその実体は……，料理を通じて多くの人を喜ばせたいと日々奮闘する，クッキングエンターテイナーだ！　ところで，みなさんは「豚汁」の読み方は「とんじる」派でしょうか。それとも「ぶたじる」派でしょうか。私の故郷である北海道では「ぶたじる」が多いですが，我が家では「とんじる」でした。元々は「ぶたじる」だったのが「トンカツ」の一般化によって「とんじる」派が出てきたという説もありますが真相は不明です。雑談の小ネタにどうぞ。

※次回の掲載は2020年10月24日を予定しています