フォックスの戦闘シーンやハッキングバトルなどが実機プレイで披露された「ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ」生放送まとめ

　AbemaTVは2019年11月29日，アトラスが手掛ける「ペルソナ」シリーズ最新作「ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ」（PS4 / Nintendo Switch 以下，P5S）の情報番組「PERSONA5 the Animation 純喫茶ルブラン屋根裏放送局S」を放送した。


　こちらは，以前にAbemaTVで放送されていた「純喫茶ルブラン屋根裏放送局」のスペシャル版にあたる放送だ。主人公役の福山 潤さん，ハライチの岩井勇気さんが出演し，P5Sの未公開シーンの公開や，実機を用いてのゲームプレイが披露された。本稿では，その中で明らかにされた新情報をまとめてお伝えしていく。

「ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ」公式サイト

　まずは簡単にゲーム内容について触れておこう。P5Sは，アトラスと「無双」シリーズなどで知られるコーエーテクモゲームスのω-Forceのタッグで制作される“ド派手で爽快なスタイリッシュアクションRPG”だ。

　本作のストーリーは，「ペルソナ5」（以下，P5）で巻き起こった事件の解決から約半年後，再会した怪盗団の仲間たちが夏休みの旅行に赴くことからスタートする。そこで彼らは“王（キング）”と呼ばれる主が統べる謎のイセカイに迷い込んでしまう。新たな謎を前に，休眠状態になった怪盗団がふたたび動き始めるのだ。

　つまり，物語的にはP5の後日談的な扱いとなる。そういった関係で，本記事にも多少P5本編のネタバレが含まれてしまうので「まだクリアしてないよ！」という人は，ちょっとばかり慎重に記事をご覧頂きたい。
　また，公式サイトでは，本作のストーリーやキャラクターを紹介するムービーが公開されているので，より詳しく背景を知りたいという人はそちらもチェックしておこう。

作り込まれた街並みを存分に楽しめる
アドベンチャーパート

　では，生放送で明らかにされた情報をお届けしていこう。情報公開を担当したのは，P5Sの開発プロデューサーを務める金田大輔氏。配信では実機プレイを交えつつ，その画面内に登場したさまざまな要素を解説してくれた。

　P5Rの主人公たち（怪盗団）はキャンピングカーを使って各地を巡り，日本の主要な都市に訪れることになる。生活感あふれる町並みの表現もペルソナシリーズの見どころのひとつということで，まずは東北の代表的な都市「仙台」の様子が紹介されることに。

　配信でコントローラーを握った福山さんは，伊達政宗騎馬像が鎮座する岡山公園や仙台駅の周辺，さらに七夕まつりで賑わうアーケード街を歩き回り，細かに作り込まれた町並みに感嘆しつつ，仙台観光を楽しんでいた。仙台の様子については，公式サイトで公開されている動画シリーズ「旅するモルガナ通信」でも紹介されているので気になる人は要チェックだ。


　単に名所を再現するだけでなく，施設ごとにしっかり役割付けされているようで，神社の授与所ではお札などのアイテムが購入可能，さらに東北名物のずんだ餅屋では回復アイテムが販売されていた。各地でどんなアイテムが販売されるのか，今から想像を膨らませておこう。ちなみにP5でも登場したビッグバンバーガーは仙台でも食べられる。さすがはオクムラフーズと言うべきだろうか。

　また，街の各所に散らばるように配置された仲間たちと会話し，その中で適切な選択肢を選ぶことでアイテムがもらうシーンも見ることができた。観光がてら街を探索する際に，仲間たちの姿を見かけたら積極的に話しかけたほうが良さそうだ。

　金田氏によると，観光名所などはビジュアルを再現するために取材が行われ，キャンピングカーに関しても実際にレンタルして泊まり心地をチェックしたという。実感に基づいたナマっぽい表現もあるそうなので，そのあたりも期待しておこう。

P5に近い感覚で探索＆バトルが楽しめる
フォックスの戦いもお披露目

　仙台観光を終えたら，次はいよいよ気になるバトルシーンだ。イセカイへの突入時に表示されるメニューには，P5で怪盗団たちが潜入していた“パレス”ではなく「ジェイルを探索する」との表示を確認できた。ジェイル（監獄）といえばP5には何かと縁のある言葉だが，本作の物語にどう関係しているのだろうか。

　配信で公開されたジェイルは「渋谷ジェイル」で，そこかしこにお城やパーティーの飾りといったファンシーなビジュアルが見て取れた。金田氏によると“地域を支配している存在”によって，ジェイルの見た目が変化するという。

　本作のバトルは4人のパーティーメンバーの中から，操作キャラクターを切り替えながら戦うことになる。アクションとはいうものの四六時中戦っているような印象はなく，敵シンボルに接触することでバトルが始まるシステムが採用されている。敵シンボルに接触するまではダンジョン探索が可能で，P5でもお馴染みの「サードアイ」を使って，隠れた探索ポイントや経路を見つけ出すことも可能だ。

　敵シンボルへの接触の仕方は基本的にP5でのパレス探索と同様で，物陰に隠れて機を伺い，敵シンボルに“CHANCE！”の表示が出た時にボタンを押せば先制攻撃ができる。配信では先制攻撃を受けた敵はダウン状態になっており，その状態ではパーティーメンバー全員で攻撃を叩き込む「総攻撃」も発動できるようだ。


　ただし，先に敵シンボルに見つかってしまった場合は逆に先制攻撃されてしまう。そんな時は，[□]ボタンと[△]ボタンの組み合わせで発動するコンボや，HPやSPを消費して発動できるペルソナのスキルを使用して窮地の脱出を目指そう。
　また，バトルの中で「ショウタイムゲージ」が溜まればキャラクター固有の大技「ショウタイム」を発動できる。逆境でも諦めず戦い続ければ，逆転できるシーンが訪れるかもしれない。

ペルソナ発動中は時間が停止し，効果範囲や仕様スキルを自由に決められる

　同じキャラクターを連続して使い続けていると「マスターアーツ」と呼ばれる固有技を習得できるとのことで，こちらはRPG的な成長要素として機能している。なお，本作のジャンルはアクションRPGではあるが，戦闘の流れはP5の戦闘に近しいものがあり，P5を遊んだ人であれば本作のバトルにもスムーズに馴染めそうだ。

　さらに，ジェイル内には戦闘時に使用可能なアイテムが置かれている場合もあり，今回の配信ではスケボーに乗って敵を次々となぎ倒すジョーカーの姿を確認できた。スケボー以外のアイテムが登場するか否かについては，今後の情報発表を楽しみにしておこう。

　実機プレイでは，初公開となる「フォックス」（喜多川祐介）を使用してのバトルもお披露目された。ペルソナは氷結系の呪文と物理攻撃を操る「ゴエモン」で，凍らせてからの攻撃で大ダメージを与える，“クール”な戦い方を得意とする。

　攻撃時にボタンを長押しすると居合の構えが発動し，その後ボタンを離すと前方の空間に多数の斬撃を繰り出す。スキの大きな攻撃ではあるものの，長押し開始時に「カウンタ」（攻撃を受けた際に自動で反撃）が発動する仕様があり，うまく活用すれば一気に大ダメージを叩き出せる。

　また，回避行動の俊敏さもかなりのもので，居合を放つ前の位置取りを決めるために役立つだろう。高い機動力を活かし，カウンタ付きの高威力な居合を押し通すのがフォックスのバトルスタイルになりそうだ。

ナビを護衛する「ハッキングバトル」に
緊張感あふれる中ボスとの戦いも

　通常戦闘をこなした後には，いくつかの特殊なシチュエーションでのバトルも紹介された。

　まずは，佐倉双葉こと「ナビ」が活躍する「ハッキングバトル」について。ジェイル内でハッキングが必要な扉はナビが解除してくれるのだが，それには多少の時間がかかる。その間，押し寄せる敵からナビを護衛するのがハッキングバトルだ。

　ハッキングの状況はHPの下に0〜100％で表示され，時間経過で進行する。これが最大値になるまでナビを守りきれば勝利，逆にナビを攻撃され，HPが0になってしまうとゲームオーバーだ。敵はこちらに目もくれずナビに向けて一直線に移動してくるほか，ハッキングが完了するまで敵は無尽蔵に出現するので，しっかりと見張っておく必要がある。

　金田氏によると，このハッキングバトル以外にもナビには活躍の場面が用意されているとのこと。彼女の姿があまり見られないかもしれない，と危惧していたファンは続報に期待だ。

通常の戦闘時には，相変わらずナビゲーション役として主人公たちを導いてくれる

　次に披露されたのは，高いHPを持つ中ボスとのバトルだ。確認する限りでは中ボス戦で受けるダメージはかなり大きく，攻略のためには回避行動を駆使してスキを伺いながら攻撃する必要がある。

　場合によっては中ボスも仲間を呼んで長期戦になることがあるので，「バトンタッチ」で操作キャラクターを変更したり，方向キー下で味方をまとめて回復する「オートリカバー」を使ったりと，体力状況にも気を配らねばならない。

　バトンタッチをするとショウタイムゲージが溜まりやすくなるという。大技で中ボスにも大ダメージを与えている様子も見られ，この仕様を活用することが攻略の鍵になるかもしれない。いずれにせよ，集団で出現する敵をバッサバッサと斬り伏せていく通常戦闘とは異なり，こうしたボス戦では緊張感ある戦いが楽しめそうだ。


　なお，金田氏によると戦闘の難度はゲーム開始前に選択可能で，アクションが苦手な人は難度をEASYに設定すれば中ボス戦闘もガンガン進められるようになるという。

　以上が今回明かされた情報のまとめとなる。本作のリリースは2020年2月20日ともうしばらく先だが，12月21日と22日に行われるイベント「ジャンプフェスタ2020」では，本作の試遊台も設置される予定とのこと。発売まで待ちきれないという人は，会場を訪れてみてはいかがだろうか。

「ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ」公式サイト