プレイレポート
「ELDEN RING」は,広大なフィールドのどこでも死ねる。ネットワークテスト先行プレイレポート
本作は,分かりやすくお伝えするなら,「“オープンフィールド”を採用したフロムのファンタジーアクションRPG」だ。基本的な部分の作りは「DARK SOULS」シリーズと同様で,強大な敵に挑み,死んだらその場所にリソースを落として復活ポイント(本作では祝福という)からやり直し,祝福を使ったらそれまでに倒した敵が再配置……を何度も繰り返すといった具合である。
DARK SOULSシリーズではおなじみの,地面に残せるメッセージや,ほかのプレイヤーの動きや死にざまがぼんやり見られる幻影,協力と敵対を選択できるマルチプレイといった,オンライン要素も引き継がれている。
フロム・ソフトウェアのアクションRPG経験者であれば,「なるほど,いつも通り」とすんなりプレイできるだろう。
本作において,一番の特徴となるのが広大なオープンフィールドだ。草原や森,沼地など,さまざまなシチュエーションを持つフィールドが広がり,そこからシームレスでダンジョンにつながる構造となっている。
フィールドを見回すと,黄金に輝く巨大な木や立派な城,怪しげな彫像に何かありそうな建物など,気になる場所があちらこちらに見られ,それがどれだけ遠くてもたどり着ける。そして,ただ広いだけでなく,その道中で発生する戦闘は,フロム・ソフトウェアらしい歯ごたえのあるものだ。探索のワクワク感と,手に汗握る死闘感のどちらも楽しめる。これこそが,本作の最大の魅力だと思う。
オープンフィールドを採用したことで,DARK SOULSシリーズから変わったことはいくつかある。
まず,フィールドでの戦闘は「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」のような,「高所から敵の配置を確認し,進行ルートを決め,敵にバレないように動く」ことが非常に有効な,ステルス性のあるものとなった。広さを利用して,遠距離からの先制攻撃も大いに有効だ。
こう書くと,簡単になったように思えるかもしれないが,そんなことはまったくない。確かに,取れる選択肢はDARK SOULSシリーズよりはるかに増えたのだが,敵は大量に配置されているわ,各個撃破したいのに狼を連れ歩いている兵はいるわ,こちらを見つけるとラッパを吹いて敵を呼ぶやつがいるわと,いくらでも死ねる要素がてんこ盛りなのだ。
敵を後ろから襲って致命の一撃で始末し続ける,ニンジャファンタジーアクションRPGを楽しんでいると…… |
ラッパを持ったやつにバレて盛大に仲間を呼ばれた! |
ステルス要素が組み込まれたからか,本作の操作はDARK SOULSシリーズとSEKIROを足して2で割ったような感じになっている。基本的には「DARK SOULS III」ライクで,左右の手に持った装備を[L1][R1]で使い分け,[L2]では武器に紐づけられた戦技も発動する。ちょっと操作は変わったが,[△]ボタン+[L1/R1]で,武器の両手持ちも可能だ。
一方で,[L3」にはしゃがみ,[×]にはジャンプ,[〇]にはローリング&長押しでのダッシュと,SEKIROっぽい操作も追加されている。
どちらとも微妙に異なる操作ということで,初期キャラクターに操作量の多い魔法剣士系を選んでいたりすると,戸惑うかもしれない。
フィールドが広くなったことで,移動手段も変わった。本作では「霊馬」と呼ばれる馬をフィールドのどこでも召喚し,これに騎乗できる。移動速度とジャンプ力が増すので,フィールドの移動では何度もお世話になることだろう。
騎乗したままの戦闘も可能で,攻撃できる範囲は狭まってしまうが,機動力を重視したいときは,騎乗したままのほうが有利な場合もあるかもしれない。
フィールドでは,木の実や花,キノコなどさまざまな素材アイテムが手に入る。これらはアイテム製作に使用するものだ |
山羊や猪,鹿など,野生動物の姿も。もちろん倒せる。というか,なぜか攻撃してくるやつもいる |
フィールドの各所には,回復ポイントの祝福が配置されている。各祝福へはファストトラベルできるので,馬で走り回って使える祝福を増やしておくと,スムーズに探索できそうだ。
祝福では,回復やレベルアップ,魔法のセットなどが行えるほか,「時間を潰す」ことも可能となった。本作では昼夜の概念があり,朝まで,昼すぎまで,夜までを選んで時間を潰せる。夜に馬を走らせていたら,巨大なコウモリが3体すっ飛んできてぶち殺されたので,時間によって登場する敵も変わってくるのだろう。また,天候も変化するようで,雨が降ってくることもあった。
フィールドばかり取り上げたので,ダンジョンにも触れておくと,ぶっちゃけ「いつものやつ」である。フロム・ソフトウェアらしい,高低差のある入り組んだ狭い通路を警戒しながら進み,敵と出会う度に必死で対処し,祝福を求めて奥へと進んでいく。この「苦しいです」と言いたくなる恐ろしいダンジョンの作りは,オープンフィールドが採用されからといって,変わってしまったようには感じなかった。
むしろ,怪しげな入口を発見して,明るいフィールドから薄暗く狭い洞窟へと入っていくときなどは,「ここからダンジョンか!」という高揚感があり,いつも以上にワクワクさせられた。
“死にゲー”として忘れてはならないのが,ボスの存在だ。本作には,これまでのようなダンジョンの奥で待ち受ける強大なボスだけでなく,フィールドボスも用意されている。ネットワークテストでは,どちらとも遭遇できるので,とりあえず挑んで死んでみるといいだろう。
筆者はボスの攻略に詰まり,レベル上げの必要性を感じてフィールドをうろうろしていたところ,新しいロケーションの発見や違うダンジョンの探索が楽しくなり,ボスそっちのけで遊んでしまった。こうした遊べる場所の豊富さも,オープンフィールドになったことで魅力が増した部分だろう。
今回のネットワークテストでは,ゲーム開始後のフィールドを進んでいると,すぐに霧に阻まれて先には行けなくなってしまう。そんな限られたエリアでの体験であっても,「期待以上のものが出てきた!」というのが率直な感想だ。これまでと違う方向性に舵を切ったというよりは,新たな要素を上乗せしてきたという印象で,お世辞抜きで純粋に楽しい。
フロム・ソフトウェアの作る広大なファンタジー世界を自由に冒険し,どこでも死闘を繰り広げられる。この楽しさを,早く製品版で存分に堪能したくてたまらない。
「ELDEN RING」公式サイト
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(c)BANDAI NAMCO Entertainment Inc. / (c)2021 FromSoftware, Inc.
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