カプコンは2020年1月14日,
「ストリートファイターV アーケードエディション」(
PC /
PS4)の社内大会
「カプコンカンパニーカップ 2020 東京大会」を開催した。
このイベントは,eスポーツの社内認知を高めることを目的に,代表取締役社長の辻本春弘氏が発起人となって始まったもの。2019年7月に大阪で開催された第1回に続く今回は東京に場所を移して行われた。
“社内最強”の座を争ったのは,事前に行われた予選を勝ち抜いた8名。会場にはカプコン東京支社,渋谷のCAPCOM STORE TOKYO,プラサカプコンなど,さまざまな場所で勤務する“カプコンスタッフ”が集結し,試合の行方を見守った。本稿でその模様をレポートしよう。
会場となったのはカプコン東京支社がある新宿三井ビル内のレストラン「Shinjyuku KIZENBOU」。食事を楽しみながら大会を観戦できた
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事前に社内で行なわれた予選を勝ち抜き,この日の決勝トーナメントに勝ち上がってきた8名。大会は2ラウンド制の2試合先取(決勝のみ3試合先取)のシングルイリミネーション形式で進行した
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実況,解説はeスポーツキャスターの大和周平氏(左),「ストリートファイターV」のプロモーションプロデューサー兼eスポーツプロデューサーの綾野智章氏(右)が担当
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優勝者予想や,選手の自己紹介スライドの人気投票なども行なわれた
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激戦を勝ち抜いて決勝までたどり着いたのは,
うわぼん選手と
スライディング仮面(マスク)選手。格闘ゲーム歴17年,カプコン東京支社eスポーツ部所属のうわぽん選手は,メインキャラはGという触れ込みながら1回戦はダルシム相手にブランカ,準決勝ではアビゲイルにメナトをかぶせるキャラピックが注目を集めた。スライディング仮面選手は格闘ゲーム歴2年とは思えない勝負強さで優勝候補プレイヤー(カプコン東京支社eスポーツ部部長,参加者中最高PP)に競り勝ったバルログ使いだ。
大会はPC版「ストリートファイターV アーケードエディション」を使用。操作デバイスは選手個々の持ち込みで,アーケードスティックやゲームパッドに加えて,自作のヒットボックスで挑む“デバイスガチ勢”も
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対戦台に近いサポーター席には,選手の家族や所属部署の同僚・上司が試合ごとに入れ替わって応援。プロシーンの大会を上回る(?)声援が送られていた
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決勝に勝ち残ったうわぼん選手(左)とスライディング仮面選手(右)
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試合はうわぼん選手がこの日3キャラクター目となるポイズンを投入し,2-0で1試合目を制した。スライディング仮面選手もすぐ修正して2試合目を逆転勝利で取り返すと,その勢いに乗って3試合目でついに登場したうわぼん選手のメインキャラ,Gに対しても思い切りのいい攻めで勝利。優勝へリーチをかけた。
しかし4試合目に入るとうわぼん選手が完璧に近い対応を見せ始め,流れが変わった。画面端に追いつめた際のラッシュや暴れへの的確な対応,チャンス時にゲージを吐いてのコンボなど,うまい試合運びで4,5試合目を連取。eスポーツ部部長の敵を討つ形で優勝を果たした。
この大会に照準を合わせて複数のキャラクターを仕上げてきたといううわぼん選手(左)は,「カプコンeスポーツ部に入るとこんなに強くなれます。ぜひ入部してください!」とアピール。3位までのプレイヤーには辻本社長(右)から賞金(優勝5万円,準優勝3万円,3位1万円)が贈呈された
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大会終了後,辻本社長は「eスポーツ関連の社内イベントは定期的にやっていきたい。次は東西対抗戦なんかもできるといいですね」とコメント。また,「今年は間に合いそうにないですが」と前置きしつつも,「来年,再来年以降は,全国各地にチームを分配して,ストリートファイターリーグの拡大版のような興行を開催し,地域の活性化も図りたい」と今後の展開に言及し,イベントを締めくくった。