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【PR】「大航海時代II」の感動を再び。「大航海時代 Origin」開発者が目指す新しい“大航海時代”とは
LINE GAMESが配信を開始したスマートフォン向け海洋シミュレーションRPG「大航海時代 Origin」。韓国では2022年8月にリリースされ,日本でも配信となった本作について,コーエーテクモゲームスと共同で開発を行うMotifのイ・ドゥッキュ氏にインタビューを行い,本作の開発経緯や見どころなどを聞いた。
史実の人物を徹底的に研究して作成されたキャラクターや,現実の天候データを反映したマップなど,期待が高まる話題を聞くことができたので,本作に興味がある人はぜひチェックしてほしい。
「大航海時代 Origin」公式サイト
4Gamer:
「大航海時代 Origin」について簡単な紹介をお願いします。
「大航海時代 Origin」は,コーエーテクモゲームスの有名IPである「大航海時代」シリーズの最新作です。16世紀の大航海時代をテーマに,歴史と文明という素材を活用して開発された海洋シミュレーションRPGとなります。シリーズの中でも「大航海時代II」と「大航海時代外伝」をベースに,さまざまなコンテンツを追加して制作されました。
プレイヤーは,貿易商人として生きるだけでなく,海賊になったり,逆に海賊を退ける海軍になったり,偉大な冒険家を夢見て世界を探険したりもできます。オープンワールドで旅できるマップは,地球を1/320サイズで縮小したもので,実存する名所も再現されています。条件さえ満たせば,世界全体を自由に航海することが可能です。今は準備中ですが,いずれ史実に準拠したイベントとコンテンツを提供予定です。
4Gamer:
本作はコーエーテクモゲームスとMotifとの共同開発とのことですが,どのようなきっかけで開発がスタートしたのですか。また,どのような役割分担になっているのかを大まかに教えてください。
イ・ドゥッキュ氏:
以前「三國志曹操伝 ONLINE」の開発でコーエーテクモゲームスさんと協業したことをきっかけに,幼い時から好きだったコーエーテクモゲームスさんの作品をもう1度復活させたいと考えました。しかし,当時の環境でその願いを叶えることは難しかったので,退社して「Motif」を創業し,知人を通じてLINE GAMESさんにパブリッシャをお願いすることになりました。
そうしてLINE GAMESさんとともにコーエーテクモゲームスさんに連絡をしたところ,単純なIP契約ではなく,共同開発をしてみようと逆に提案してくださったんです。
3社の役割分担は,各会社が持った長所をいかして自然と進行するようになりました。監修及びキャラクターデザイン,サウンドや日本語音声の録音などは,コーエーテクモゲームスさんが,パブリッシング及び事業運営はLINE GAMESさんが担当してくださいました。Motifでは,モバイルとPCを連動するゲーム開発を引き受け,進めました。
4Gamer:
本作は「大航海時代II」を踏まえて制作されていますが,なぜ「II」だったのでしょう。
イ・ドゥッキュ氏:
「大航海時代II」は,韓国で最初にローカライズされた大航海時代シリーズなんです。当時,オープンワールドという概念をJRPGと融合させたゲーム性に大きな衝撃を受け,いつか自分でゲームを作る日が来たら,こんな感動を誰かに感じさせたいと思いました。そういった経験から「大航海時代II」をベースとしています。
4Gamer:
「大航海時代II」からどのような変化をしているのでしょうか。また,意識して残した要素などはありますか。
イ・ドゥッキュ氏:
開発にあたって「大航海時代II」のデータを参照しているんですが,現在のゲーム基準としては少し不条理に見える要素も,原作のテイストを活かすためあえて残しました。なので,原作の雰囲気は強く残っていると思います。
違う点は,セーブ/ロードとゲームオーバーがない点ですね。オンライン基盤なので,常にプレイ状態が保存されますし,ゲームオーバーも存在しません。
4Gamer:
Unreal Engine 4で製作されたとのことですが,Unreal Engine 4を活用するために,特に気を使った部分はなんでしょうか。
イ・ドゥッキュ氏:
雨が降ったら地面に濡れ水が流れたり,雪が降ったら雪が積もって凍りついたりと,モバイルですがリアルタイムなエフェクトも表現しています。また,航海中には物理演算を利用し,船舶やオブジェクトが海流によって流れ,揺らめくようにしています。砲撃の際,砲弾が飛ぶ軌跡や衝突効果も,すべて実際の物理を基盤として表現しました。
CBTでは,船舶間の衝突も物理を適用していましたが,プレイの利便性を考慮し,船舶間の衝突に関しては物理を除き,船舶が重なるタイミング自体を減らすよう,相手船舶を回避するAIロジックを追加しています。
4Gamer:
開発するうえで大変だったことを教えてください。
イ・ドゥッキュ氏:
大航海時代というゲームが扱っているコンテンツの量が膨大だったので,それにともなった作業量の多さには苦労しました。また,PCとモバイルを同時にサポートするため,プラットフォーム別に最適化とそのための対応をしなければならなかったんです。
一般的なゲームではないからこそ,ぶつかる問題に前例が少ないことも難しさの1つでした。例えば,時代考証とプレイのバランスを取るため,多くの調整を行いましたが,未だ不足な点が多くて悔しさが残ります。それでもでき得る限り当時の社会と文化を再現するのに力を尽くしました。品種改良以前の紫色のにんじんや,各種交易品の価値,気候と季節による物価変動など,16世紀を生きているという雰囲気を自然に感じられるよう,さまざまな方面で再現しています。
4Gamer:
なるほど。大航海時代というタイトルだからこその苦労が多かったんですね。
イ・ドゥッキュ氏:
オンラインゲームという特性上,「大航海時代オンライン」との差別化も重要でした。“大航海時代だが,既存シリーズとは明確に違うもの”を作るため,多くの試行錯誤がありました。
あとは,環境ビッグデータを扱ったことですね。現実の3年間で測定された海と風の環境データを圧縮してゲームに反映しているのですが,容量がとても大きく,どのように最適化するかを考えるのに,とても時間がかかりました。これは努力に比べてゲーム中では見えづらいのが少し残念ですが,あまり強調すると自然ではなくなるので,今がちょうど良い状態だと思います。
4Gamer:
本作で注目してほしいポイントはなんでしょうか。
イ・ドゥッキュ氏:
一番注目してほしいのは,多種多様なキャラクターをさまざまな船舶に乗せて,艦隊というデッキを構成していく楽しさです。リリース当初は1艦隊しか運用できませんが,今後アップデートを通じて最大4艦隊,航海士の数で言うと280人まで増加します。キャラクターはオリジナルのものに加え,15〜17世紀に実在した歴史上の人物たちも登場します。総勢900人以上のキャラクターがいますが,700人ほどが実在した人物です。
4Gamer:
700人も!
イ・ドゥッキュ氏:
彼らは単純に名前だけ持って来るのではなく,最新の歴史学の評価を反映しています。韓国で得られない資料は海外のものを翻訳したり,コーエーテクモゲームスさんの監修を受けたりしながら補強し,さまざまな角度で人物に対する理解度を高めました。
ほかにも,顔つきから表情,化粧,ヘアスタイルなど,歴史記録に残っている特徴をキャラクターの性格と動きに反映し,日本,韓国,中国,アメリカの有名声優たちをキャスティングして個性ある音声を付与しています。
あと,本作はオンラインゲームですが,マルチプレイは必須ではなく,1人で自由に進行可能なことも注目してほしいポイントですね。
4Gamer:
課金要素にはどんなものがあるのでしょうか。
イ・ドゥッキュ氏:
最初に選択した提督以外を追加雇用する場合に,有料通貨を使用します。また,ゲームプレイに役に立つバフを期間制で購入したり,収集材料の需給を補助したりもできます。
ただ,本作は課金をしなくてもプレイが制限されないことに比重を置いています。お金を使う人ではなく,時間を使ってゲームの構造をうまく把握した人が,より早く,強く成長するようにバランスを整えました。また,プレイを通じて有料通貨を手に入れることが可能なため,課金しなくてもある程度は課金要素を利用することができます。
4Gamer:
「大航海時代Online」との棲み分けはどのように考えていますか。
イ・ドゥッキュ氏:
モバイルをサポートしているのが一番重要なポイントです。本作は放置してプレイすることも可能で,あらかじめ目的地を指定しておけば,オフライン状態でも自動で航海できます。単純に航海時間を減らすのではなく,プレイ時間をどのように管理すればよいか工夫しました。他の事をしながらプレイ可能だという点が,本作の特徴になっていると思います。
4Gamer:
モバイルデバイスでのプレイの際,スペックはどの程度必要ですか。
イ・ドゥッキュ氏:
オプションのグラフィック設定により大きく変わります。最低動作環境としては,Android:Galaxy S7 / iOS:iPhone7 Plus 以上ですが,Android:Galaxy S9,iOS:iPhone8 以上を推奨します。メモリが重要なので,RAMの容量はある程度の水準以上なら,大きな問題はないでしょう。
モバイルへの最適化は,数年間力を入れてきた部分であり,日本でのリリース後にもさらに改善を続ける予定です。
4Gamer:
艦隊は1アカウントあたりいくつ所有できますか。
イ・ドゥッキュ氏:
1アカウント当たり各サーバーで1個の船団を作ることが可能で,船団は最大4つの艦隊から構成されます。つまり,艦隊は最大4個まで所持できます。複数の船団運用は現在検討中です。
また,同一アカウントから複数のサーバーへの同時接続はできません。オフラインプレイ中でも遮断され,中断します。マルチログインや多数アカウントを使用するプレイは勧奨していません。
4Gamer:
最初に選択する提督をあとから仲間の航海士にできるようですが,彼らを雇うにあたっては他の航海士と同じ形になるのでしょうか。
イ・ドゥッキュ氏:
先ほど軽く触れましたが,最初の提督は無料で選択可能で,2番目の提督は,プレイを通じて獲得できる無料通貨“ドゥカート”で購入可能です、3番目の提督は,デイリーミッションなどで獲得できる無料通貨“ブルジェム”で購入できます。それ以降は課金により購入できます。
提督は最高等級の航海士なので,コストパフォーマンスが一番良く,シナリオをプレイすることでもらえるアイテムが非常に大きいので,ぜひ追加で入手したいですね。
4Gamer:
PvPエリアでは常時PvPの可能性があるようですが,初心者狩り対策としてはレベルによるチャンネル分け以外には何かありますか。
イ・ドゥッキュ氏:
敵の攻撃を無効化してくれる海戦保護機能というものがあります。回数が残っている間は,PKを100%防いでくれます。それでもPKが苦手だという人は,アカウント生成時に平和サーバーを選択してください。平和サーバーは根本的にPKが不可能なので,航海の楽しさにだけ集中できます。
4Gamer:
いわゆる「ギルド」的なものに対して,プレイヤーはどれくらい深くコミットすることが想定されていますか。例えば,ギルドに定期的な献金だけして,それ以外の交流は一切しないといったスタイルもあり得るのでしょうか。
イ・ドゥッキュ氏:
交流が苦手であれば,しなくても大丈夫です。クエストのみ達成し,補償だけ受け取ることが可能です。しかし,多くの人が集まって熱心にプレイするギルドであるほど,当然ながら早く成長しますし,アップデートで追加予定のコンテンツも楽に遊ぶことができるでしょう。また,ギルドは強要されませんが,長期的には1人ギルドでも運用するほうが良いです。
4Gamer:
一種のエンドコンテンツ的なポジションとして,GvGや,それ以上の大きな規模の戦いが想定されているようですが,実際に戦闘に参加する以外の貢献はどれくらい可能でしょうか。
イ・ドゥッキュ氏:
討伐のように戦闘を重視したコンテンツは比重が少ないかも知れませんが,アップデートで追加予定の“投資戦”は,レベルではなく投資したドゥカートの量に比例して寄与が可能なので,港を占有したり,特定国家の友好度を上げたりと,非戦闘活動でも多くの貢献が可能です。
4Gamer:
ありがとうございました。最後に読者へのメッセージをお願いします。
イ・ドゥッキュ氏:
「大航海時代 Origin」は,オーストラリアと韓国で先行リリースされ,多くの部分を補強して,日本で安定的なサービスを提供できるように努力しています。不足している部分も迅速に補って,長く楽しめるモバイルゲームとして提供しますので,日本の皆さんぜひよろしくお願いします。
「大航海時代 Origin」公式サイト
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