2022年12月15日,小型ゲームPC専門店のハイビームは,AYANEOの携帯型ゲームPC「
AYANEO 2」を1月31日に国内発売すると発表した。搭載SoC
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Chip)に,AMDのノートPC向けAPU「
Ryzen 7 6800U」を搭載して,高い性能を有するのが特徴だ。
AYANEO 2。本体のカラーバリエーションとして,写真のスカイホワイトに加えてスターリーブラックも用意する
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メインメモリや内蔵ストレージ容量が異なる複数モデルをラインナップしており,すでに予約の受付を開始している。税込の販売代理店想定売価は以下のとおり。
- メインメモリ16GB,内蔵ストレージ容量1TB:21万3000円
- メインメモリ32GB,内蔵ストレージ容量2TB:24万6800円
AYANEO 2は,ディスプレイに7インチサイズで,解像度1920×1200ドットの液晶パネルを搭載した小型ゲームPCである。2022年5月に国内発売した「
AYANEO NEXT」の後継モデルに当たる性能重視の製品で,SoCだけでなくさまざまな内部パーツの変更や追加を施したという。
ディスプレイだけでなく,筐体の前面全体を強化ガラスで覆っており,見栄えと耐久性が向上したという
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小型モデルであるAYANEO Air(左)と比べると,ずいぶんと大きいことが分かる
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たとえば,筐体の振動用モーターに,これまでよりも細かな振動の調整を表現できるリニアモーターを採用している。また,動画などの音声を自動で解析して,音に合わせて筐体を振動させる機能を備えるそうだ。
縦方向と横方向の2軸で振動するリニアモーターを搭載する。細かな強弱も表現できるとのこと
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筐体内部。写真で中央にある基板が画面に表示するコンテンツの音声を解析するもので,その隣に備えるモーターで振動させる。下部にあるスピーカーも,これまでよりも大型のものを搭載しているようだ
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ディスプレイの左右に搭載するゲームパッドでは,左右アナログスティックのセンサーを変更しており,センサーに起因するスティックのデッドゾーンやドリフト現象を極力減らしたという。加えて,ゲームパッド部分とマザーボードにそれぞれジャイロセンサーを搭載することで,より高精度のジャイロ操作が可能になっているのもポイントだ。
アナログスティックのセンサーを変更したという
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ゲームパッド部分は,既存製品と変わらず,Xbox風レイアウトを採用する。右アナログスティックの下にあるAYANEO独自の設定用ソフトウェア「AYA SPACE」の起動ボタンと,カスタムキーもそのまま引き継ぐ
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上側面にはショルダーボタンとアナログ入力対応のトリガーボタンを備える。左ショルダーボタン[LB](左)と右ショルダーボタン[RB](右)の横には,機能割当が可能な独自ボタン[LC/RC]ボタンが並ぶ
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AYANEO 2で採用するRyzen 7 6800Uは,「
GPD WIN MAX2」や,「
AOKZOE A1」など,小型PCでも採用実績があり,性能もこれらの製品とそれほど変わらないようだ。
ハイビームによる検証結果
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ただ,AYANEO 2の場合,Ryzen 7 6800UのTDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)上限である28Wを超える33Wまで設定可能で,より高い性能を発揮できるという。なおAYANEOによると,33W設定で長時間の利用は控えたほうがいいそうだ。
AYA SPACEの設定パネルでは,TDPを33Wまで設定できる
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上側面はUSB Type-C×2と音量調整ボタン,指紋認証センサー内蔵の電源ボタンを搭載する
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下側面はUSB Type-C×1と,microSDカードスロット,4極3.5mmミニピンヘッドセット端子が並ぶ
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また,ハイビームは,AYANEO 2の廉価モデルとなる「
AYANEO GEEK」を2月中旬に国内発売することも発表した。7インチサイズのディスプレイやRyzen 7 6800Uの搭載といった特徴は共通するものの,ジャイロセンサーが2基から1基へと減ったほか,音声に合わせた振動機能などを省略することで,価格を抑えている。
AYANEO GEEK。上位モデルの本体カラーは,トランスルーセント仕様のクリスタルパープルだという
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ラインナップと税込の販売代理店想定売価は以下のとおり。こちらもすでに予約の受付を開始している。下位モデルが,ほかのモデルと比べて手に取りやすい価格となっているが,ディスプレイの画面解像度が1280×800ドットと低い点に注意したい。
- メインメモリ16GB,内蔵ストレージ容量512GB,画面解像度1280×800ドット:15万3300円
- メインメモリ32GB,内蔵ストレージ容量2TB,画面解像度1920×1200ドット:20万9800円