プレイレポート
「モンスターハンターストーリーズ2 〜破滅の翼〜」プレイレポート。王道のRPGが好きな人も「モンスターハンター」が好きな人も楽しめる内容に
「モンスターハンターストーリーズ2 〜破滅の翼〜」公式サイト
王道の少年漫画を彷彿とさせる,新たなライダーの成長物語
本作の舞台となるのは,前作「モンスターハンターストーリーズ」から4年の月日が経った世界。前作の主人公らの活躍により「黒の凶気」による脅威は去ったが,今度は奇妙な光を放ち周囲のモンスターを「凶光化」させる「大穴」が各地で発見されていた。そしてあるとき,各地のリオレウスはどこかに向かって一斉に飛び立ち,姿を消してしまう。
本作の主人公はハコロ島の新米ライダー。ハコロ島の神とされる「護りレウス」のライダー・レドの孫にあたる。主人公はレドを知る竜人の少女・エナとともに,護りレウスがエナに託したタマゴから生まれたリオレウス,通称「破滅レウス」が世界を破滅させる力を持っているのか,その力が本当にあるとすれば制御する方法がないのかを模索する旅に出る。
旅の過程でさまざまな人物と出会った主人公は,モンスターが人々に与える脅威やモンスターを狩るハンターの考え方に深く触れることとなる。それはモンスターと共存しようとするライダーの生き方に改めて向き合う機会でもあり,主人公が破滅レウスとの絆を深めることにもつながっていく。
やがて主人公達は破滅レウスを奪おうとする謎の集団と遭遇。それをきっかけに,主人公達は世界の存続に関わる大きな謎へと迫っていく……。
上記のように本作では,主人公が世間から厭われる破滅レウス(モンスター)との関係を深めつつ,並行して自分とは異なる立場の人々が抱く思想に触れることで成長していく姿を描いている。そこに,主人公が世界の存続を左右する大きな事件に巻き込まれていき……という要素を加えることで,往年の少年漫画のような王道の物語を展開している。
職業柄,複数のゲームを並行して進める機会が頻繁にあり,かつ年齢を重ねたことに伴って集中力・記憶力が低下している筆者にとって,常に主人公を中心として進んでいく本作の物語はシンプルに没頭できた。
もちろん本作でも,バトルに参戦してくれる「共闘パートナー」を筆頭に,主人公以外の登場人物のエピソードが披露され,各々の人物像が掘り下げられていく。これが群像劇タイプのRPGだと,昨今では各登場人物のエピソードが長くなる傾向にあるからか,筆者の場合は「あれ,本編のストーリーで何やってたんだっけ?」となることがままあるのだが,本作ではそれぞれが実に分かりやすく簡潔にまとまっており,主人公の物語を邪魔することがない。
また,物語の展開を安心して見ていられることも特徴の1つ。本作の物語には全体を通して起承転結があり,もう少し細かく見ると,中には「そう来るか!」という意外な展開も出てくる。
しかし意外とは言っても,奇をてらったような展開はまったくない。本作における意外性はあくまでも王道の範疇だし,基本的に主人公の周囲にいる登場人物は好人物だと思って間違いない。「この展開(人物)はひょっとしたら……」みたいな深読みをすることなく,物語に没頭できるのは大きなポイントだ。
歴代モンスターハンターシリーズのモンスターが続々登場
本作のゲーム的な特徴は,プレビューに記したとおり,何と言ってもモンスターハンターシリーズのアクションをターン制コマンドバトルに落とし込んだことである。モンスターの行動を読み,適切な行動を取れば,ずっと有利にバトルを進められるというモンスターハンターシリーズの爽快感を,コマンドバトルで再現した手腕は本当に見事だ。
また,ゲーム序盤はモンスターの攻撃タイプが変化するのは怒り状態になったときくらいだが,ゲームが進行するにつれて,徐々にバリエーションが増えてくる。モンスターが強力になってくるにつれて,攻略が複雑になってくる点もモンスターハンターシリーズに近い感覚と言えるだろう。
「モンスターハンターストーリーズ2 〜破滅の翼〜」プレビュー。ハンティングアクションの爽快感を再現したコマンドバトルに注目
カプコンが2021年7月9日に発売する「モンスターハンターストーリーズ2 〜破滅の翼〜」。本作はハンティングアクション「モンスターハンター」シリーズと世界観を共有するRPGシリーズの最新作だ。今回,序盤を実際にプレイする機会を得たので,インプレッションを交えてその概要を紹介する。
ハンター歴14年の筆者が個人的にうれしく感じたのは,ドスランポスやドスイーオス,ドスゲネポスといった懐かしいモンスター達との再会だ。ほかにもドスガレオスやガノトトス,ザボアザギル,ネルスキュラなどなど,忘れかけていたモンスターが登場するたびに「懐かしい!」と感じると同時に,「このモンスターは確かこんな攻撃が得意だったから,本作での基本攻撃タイプは多分コレ」といった風に行動を推測していくのは,非常に楽しい経験だった。また,「MONSTER HUNTER: WORLD」や「モンスターハンターライズ」からシリーズを遊び始めた人にとっても,これら往年のモンスターは未知の存在として楽しめるに違いない。
なお,筆者がエンディングを見終えて,クリア後の要素をプレイできるようになるまでにかかった時間はおよそ51時間。ゲーム内通貨を稼ぐためにサブクエストをこなす,あとから入手した優秀なオトモンを少しだけ育成するといった,ちょっとした寄り道はしたものの,主たるプレイは物語を追っていただけである。
ちなみに以前掲載した開発スタッフへのインタビューではプレイ時間について,「適度に寄り道をした場合に,ストーリーをクリアするまで50時間程度と想定」という回答があったが,まさにそのとおりでビックリした次第だ。
「モンスターハンターストーリーズ2 〜破滅の翼〜」メディア合同インタビュー。RPGと「モンスターハンター」の世界観の親和性の高さとは
2021年7月9日にカプコンよりリリースされる「モンスターハンターストーリーズ2 〜破滅の翼〜」のメディア合同インタビューをお届けする。グラフィックスはもちろんのこと,さまざまな面でパワーアップしている本作へのこだわりについて,開発のキーマン3人に質問をぶつけてきたので,ぜひ読み進めてほしい。
50時間が長いか短いかは人によって判断が異なるだろうが,筆者は密度の高いゲーム体験ができたという印象を抱いている。そしてこれからは,さらなるオトモンの育成と自分なりの最強パーティの構築,通信プレイによる共闘や対戦バトルという,終わりのない遊びが待っている。
現在,本作の序盤を楽しめる体験版が配信されている※。今回のプレイレポートを読んで興味が湧いた人はぜひそちらを遊んでみて,製品版をプレイするか検討してほしい。
※Nintendo Switch版のみ。Steam版は7月9日配信予定とのこと
※体験版のセーブデータは製品版に引継ぎ可能
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モンスターハンターストーリーズ2 〜破滅の翼〜
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