「BLUE REFLECTION SUN/燦」情報まとめ。いよいよ正式サービス開始となるブルリフ最新作で，滅びに抗う少年少女の物語を追いかけよう

　コーエーテクモゲームスが開発，EXNOAがサービスを担当する「BLUE REFLECTION SUN/燦」（iOS / Android / PC。以下，「BR燦」）が，ついに明日（2023年2月21日）リリースされる。
　「BLUE REFLECTION」シリーズ待望の新作として注目を集める「BR燦」の，世界観や物語，ゲームシステムなどの情報をまとめて紹介しよう。

「BLUE REFLECTION SUN/燦」公式サイト

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「BLUE REFLECTION」とは？

画像は「BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣」

　まずは“ブルリフ”こと「BLUE REFLECTION」について簡単に紹介しよう。
　BLUE REFLECTIONは，コーエーテクモゲームスのガストブランド，イラストレーターの岸田メル氏，作曲家の浅野隼人氏といった「アトリエ」シリーズでもおなじみのクリエイター陣によって生み出された“ヒロイックRPG”シリーズだ。
　2017年3月に第1作「BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣」（PS4 / PS Vita / PC^※
。以下，「幻に舞う少女の剣」）がリリースされ，2021年10月に第2作「BLUE REFLECTION TIE/帝」（PS4 / Switch / PC^※。以下，「BR帝」）が登場。2021年4月にはアニメ「BLUE REFLECTION RAY/澪」（以下，「BR澪」）が放映されるなど，ゲームに限定されないクロスメディアによるプロジェクト展開が行われている。

※「幻に舞う少女の剣」のPC版は2017年9月，「BR帝」のPC版は2021年11月にそれぞれ発売

　同プロジェクトの1つが，この度リリースされるスマートフォン/PC向け新作「BR燦」だ。2021年3月，“3つタイトルからなるクロスメディアプロジェクト”として「BR帝」「BR澪」とともに発表され（関連記事），その後しばらくの沈黙ののち2022年11月に本格始動。同年12月のクローズドβテストを経て，いよいよ正式サービスが始まるわけである。

滅びに抗う少年少女の物語。BR燦の世界観とストーリー

　ゲーム舞台は，人を害する謎の灰が世界中に降り注ぎ，それによって治療方法のない死の病「灰病」が蔓延している終末的な世界。さらに，灰によって生まれる異形・異灰（テスタ）の存在による脅威にもさらされていた。
　これに対抗できるのは，灰病によって「イローデッド」となり，特殊な力と異形化能力を得た少女たち。主人公（プレイヤー）は，イローデッドたちで構成された「対異灰殲滅組織」のリーダーとなって，少女たちとともに滅びに抗い，戦うことになる。


　世界観の特徴となっているのが，隣り合わせにある“変わらぬ日常と，滅びゆく日常”だ。絶望的な状況のなか運命に抗う少年少女たちを通して描かれる「崩壊と再生」や「死にゆく者と生きる意味」。それらの“明暗”は，物語はもちろんビジュアル面でも丁寧に，美しく表現されている。イベントシーンのキャラクターの動き，背景描写の綿密さにも注目してほしい。


　メインシナリオは，スタミナを消費してクエストに挑戦し，それをクリアすることで次に進むというシンプルな進行となっている。
　1話ごとのイベントシーンはそこまで長くなく，1つ1つの印象的な場面が積み重なり，大きな物語が進んでいく。散りばめられた謎解きや考察しがいのあるブルリフらしい物語はそのままに，移動中にプレイすることも多いスマホゲームとしての遊びやすさも意識されたストーリー展開となっているのだ。純粋に「このシーン，綺麗だな。格好良いな」と思える場面も多いので，考察ばかりに頭を働かせずにリラックスして楽しむのもいいだろう。


　ほかのシリーズ作品と同一の世界観を持っているので，シリーズファンであれば，シリーズ共通で出演するキャラクターや会話の節々でそれを感じられるだろう。とは言え基本的な部分は独立した物語として単体で楽しめるようになっているので，過去作を知らない人も安心してプレイしてほしい。本作でブルリフに興味を持ったら，ほかのゲーム作品やアニメに触れてみるのもいいだろう。

初の男性主人公も。美しいビジュアルで描かれるキャラクターたち

　ブルリフと言えば，岸田メル氏が描く少女たち。それは「BR燦」でも変わらず魅力的で，どこか儚げで透明感のあるタッチが，イラストはもちろん3Dモデルでも高いレベルで再現されている。

“イローデッド”となり超常的な能力に目覚めた少女たち

春日詩帆		森崎 アレシア 優
瀟 美岐		高岡由紀子
生駒彩未		星谷かんな
安住菜々花		久野きらら

　その魅力はビジュアルだけではない。少女一人ひとりの人となりや思いを掘り下げる，個別のキャラクターシナリオの充実ぶりも注目してほしい。それらの物語は，フラグカードの入手，キャラクターの育成状況，ヒロインレベルなど多岐にわたる方法で開放される。


　個別シナリオでは，シリアスな展開が多いメインストーリーとは異なり，年頃の女の子らしい一面を垣間見れる。ブルリフならでは（？）な人間描写もあるので，少女たちとの親密度を高めて，彼女たちの等身大の日常や“特別な瞬間”を楽しもう。

装備することでキャラクターを強化できる，各キャラクターの“記憶”に関わる一場面を切り取った「フラグカード」。ガチャなどで入手できる

　もう一つ，注目のポイントとなっているのが，シリーズ初となる男性主人公だろう。
　これまで女性キャラクターを中心としたシリーズ作品だったため，男性キャラクターが，それも主人公というポジションで登場することに驚いた（困惑した）というシリーズファンも多いかもしれない。女の子同士の交流で生まれるさまざまなドラマはこれまでと変わらず，“その存在そのものが物語の重要なファクター”である男性主人公の存在によってさらに多角的に楽しめるものとなっているので，ぜひ新たな視点で描かれるブルリフの物語に触れてみてほしい。

完成度の高いゲームシステムと充実のやり込み要素

　ゲーム進行の軸となるのが，メインストーリーを進めるうえで挑むことになるバトルパートだ。最大4人でパーティを編成し，コマンド選択型のターン制バトルに挑む。


　通常攻撃で敵を攻撃してエーテル（スキルの使用に必要なポイント）を溜め，メインスキルやサブスキルを発動して敵を倒していくという，シンプルな操作と迫力の演出が特徴だ。相手が苦手とする属性スキルで攻撃することで「ブレイクゲージ」を大幅に削り，「ブレイク」状態にして行動を抑えられるとバトルを有利に進められる。なかなか勝てない強敵が現れたときは，相手の苦手属性を意識したパーティ編成で挑もう。

キャラ固有のスキルを使ったときのアニメーションは必見

キャラクターはガチャなどで入手可能だ

　それでも突破できない場面を迎えたときは，パーティメンバーの育成と強化を進めよう。育成と強化は，「キャラクター」と「フラグカード」それぞれのレベルアップやレアリティアップが軸となる。


　その中でも重要なのが，「ココログラム」によるキャラクターの強化だ。いわゆるスキルツリーのような要素で，クエストやイベント，おでかけなどで入手できる「ハート」や「ココロの鍵」を使って，ステータスアップやメインスキル強化といった項目を開放していく。お気に入りの少女をバトルに欠かせないキャラクターに育ててともに戦おう。

　プレイヤー同士で戦う「ランク戦」，自分の限界に挑戦する「タワー」といったバトル系コンテンツも充実しているので，育成した自慢のメンバーたちを活躍させて楽しむこともできるのも嬉しいところだ。


　なお，キャラクターの育成と強化を行うことは，前述の個別シナリオの開放にもつながっている。キャラクターへの愛着が，対象のキャラクターの成長や“強さ”にもつながっているのも特筆すべきポイントだろう。

キャラクターとフラグカード以外にも，装備の強化要素もある

クローズドβテストからの改善点

　クローズドβテスト実施時点でも完成度の高さをみせてくれた「BR燦」だが，その結果を踏まえ，以下の部分などが改善されている。主にバトルのバランス見直しと，育成に掛かる労力の緩和が行われているようだ。

■バトルについて
・敵のステータスや編成の見直し
・既存スキルや状態異常効果の見直し
・戦術性の向上を見据え，敵，味方ともに攻撃やスキルのバリエーションを追加

■育成について
・☆2キャラクターのフラグカードの装備スロットを増枠
・☆1と☆2キャラクターの限界突破に必要な素材量の緩和
・キャラクターとフラグカードの強化素材の供給量アップ
・スキル情報などの表示をより分かりやすく調整

■交流について
・育成素材の供給量を増加

■操作性について
・ロード時間の改善や負荷軽減対策を実施
・チュートリアルや編成、強化画面など一部UIの改善対応

　リリースに先行して試遊したところ，CBTのバージョンよりゲーム序盤をカジュアルに遊べるようになっていた。また，これは端末の影響も大きい部分だが，CBTのときに気になっていた高画質設定時のロード時間の長さやバトルのフレーム落ちが解消されていたのが好印象だった。

バトルは迫力の演出が多い分，動作が気になるところだったが，だいぶ改善された様子だった

さまざまな形で期待に応えてくれる，“新たなブルリフ”の世界に飛び込もう

　ここまでお届けしたものは，あくまで「BR燦」の魅力のほんの一部。世界観や物語，ゲームとしての遊びの部分など，まだ紹介できていない部分はもりだくさんだ。
　それらは，コーエーテクモゲームスの細井順三氏と土屋 暁氏に岸田メル氏を加えたキーマン3人のインタビューと，CBT版のプレイレポートでも触れているので，「BR燦」をもっと深く知りたいという人はこちらも読んでみてほしい。


　熱心なシリーズファン，スマホで手軽に遊べるRPGを探していた，岸田メル氏の描く美少女に惹かれたなど，「BR燦」に興味を持ったきっかけはいろいろあるだろう。ブルリフらしさはそのままに，深みのある世界観と美しいビジュアル，カジュアルにも腰を据えても楽しめるゲーム性を持つ「BR燦」は，それぞれの期待に応える作品と言えるだろう。興味を持った人は，リリース直後の旬な時期を逃さず，新たなブルリフの世界に飛び込んでみてほしい。

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