プレイレポート
「MARVEL SNAP」のファーストインプレッションをお届け。ベン・ブロード氏の独立スタジオが開発した新作カードゲーム
本作は,映画やコミックなどでおなじみの「マーベル・ユニバース」を題材とした新作デジタルカードゲームだ。「キャプテン・アメリカ」や「アイアンマン」といった人気キャラクターがカードとなって登場する。
開発を担当したSecond Dinnerは,「ハースストーン」(PC / iOS / Android)のゲームディレクターとして知られるベン・ブロード氏が2018年にBlizzard Entertainmentから独立し,ハミルトン・チュー氏らと共同で設立したスタジオだ。
本稿では,「MARVEL SNAP」のファーストインプレッションをお届けしよう。
「MARVEL SNAP」公式サイト
「MARVEL SNAP」ダウンロードページ
「MARVEL SNAP」ダウンロードページ
3つのロケーションでバトル! 2つのロケーションで相手のパワーを上回れば勝利
「MARVEL SNAP」のルールはシンプルだ。3つのロケーション(レーン)にカードを出し合い,6ターン目の終了時に2つのロケーションでパワーの合計値が高いプレイヤーの勝利となる。
2つのロケーションを勝ち取れば勝利 |
中央と右のロケーションを勝ち取った |
初期手札は3枚で,毎ターン1枚ドローできる。カードを出すにはコスト分のエネルギーが必要で,使えるエネルギーは1ターン目は1,2ターン目は2というように1ずつ増えていく。
本作の特徴は,お互いのプレイヤーが各ターンの行動を同時に入力することだ。これにより待ち時間を短縮し,1試合が約3分というテンポの良さを実現している。
50種類以上あるロケーションのユニークな効果による多様なゲーム展開
カードゲームは慣れてくると,毎回似たようなゲーム展開になってしまうことが多い。本作では,その問題を50種類以上あるロケーションのユニークな効果によって解決している。
ロケーションは毎回ランダムに3つ選ばれる。ゲーム開始時に1つ公開され,2ターン目と3ターン目の開始時にも1つずつ公開される。なお,公開されていないロケーションにもカードを出すことはできる。
ロケーションの効果はカードの効果よりも強めに設定されているため,ロケーションに合わせた柔軟な立ち回りが求められる。
「SNAP」で賭けキューブが2倍に! 被害を最小限に抑える「撤退」も重要
本作のランクマッチ(ランク10以降)では,コズミックキューブを1個賭けて対戦する。お互いのプレイヤーは試合中いつでも1度「SNAP」をして賭けキューブを2倍にできる。賭けキューブは最終ターンの終了時にも自動で2倍になるため,最大で8個のキューブのやり取りが行われる。
また,お互いのプレイヤーは試合中いつでも「撤退」できる。「撤退」するとその時点で賭けていたキューブは失われるが,被害を最小限に抑えられる。
ゲームの勝敗はロケーションに大きく左右されるため,実力のあるプレイヤーでも勝ち続けることは難しいかもしれないが,優勢の際には「SNAP」,劣勢の際には「撤退」と的確に状況を判断することで効率よくランクを上げることができるだろう。
最大8個のキューブを獲得できる |
運が悪い時は無理せず撤退 |
節約志向でも豪華版のカードが使える! 独自のカード収集システム
本作は,カードパックを購入する形式ではなく,独自のカード収集システムを採用している。カードを使用するとブースターが溜まり,ブースターとクレジットを消費するとカードを豪華版にアップグレードでき,カードをアップグレードするとコレクションレベルが上がり,コレクションレベルが上がるとランダムなキャラクターが入った「ミステリーカード」を入手できる。文章にすると複雑だが,実際にプレイしていると“今,何をするべきか”分かりやすく誘導されるため,複雑な印象はなかった。
このシステムのメリットは,「ハースストーン」系ゲームで“豪華版のカードを分解して,通常版のカードを生成”していた節約志向のプレイヤーでも,心おきなく豪華版のカードを使用できることだろう。頻繁に使用するカードは,どんどん演出が豪華になっていくので愛着が湧く。
既存のデジタルカードゲームの問題点に真摯に向き合う姿勢を感じる
「MARVEL SNAP」の全体的な印象としては,「ハースストーン」系ゲームの抱えていた,相手ターンの待ち時間,コピーデッキによる似たようなゲーム展開といった大きな問題から,豪華版のカードがあまり使われないという小さな問題に至るまで真摯に向き合い,独自の工夫で解決しようとする姿勢を感じる。
懸念点としては,今後プレイヤーのカードが揃ってきても,多様なゲーム展開を維持できるのだろうかということだ。デッキ枚数は12枚と少なく,デッキに入っているカードは引きやすいので「最強デッキ」が見つかってしまうと毎回出てくるカードが同じという可能性はある。
また,「SNAP」や「撤退」というキューブ関連の要素が,フレンド戦や大会といった機能を実装する際にどうなるのか気になるところだ。もし,eスポーツとして展開するならば,既存の大会システムでは難しいように思えるので,新たな工夫に期待したい。
「MARVEL SNAP」公式サイト
「MARVEL SNAP」ダウンロードページ
「MARVEL SNAP」ダウンロードページ
- 関連タイトル:
MARVEL SNAP
- 関連タイトル:
MARVEL SNAP
- 関連タイトル:
MARVEL SNAP
- この記事のURL:
キーワード
(C)2022 MARVEL (C)2022 Nuverse (Hong Kong) Limited (C)2022 Second Dinner
(C)2022 MARVEL
(C)2022 MARVEL