紹介記事
「バイオハザード RE:4」の最新映像から読み取れたのは,随所に見られる原作へのリスペクトと現代に最適化された要素の融合だった
今回はハンズオフプレビュー用の素材として,カプコンより「チャプター4の一幕」「アシュリーとの同行シーン」「クラウザーとの戦闘シーン」の映像が提供された。「バイオハザード RE:4」(以下,RE:4)が原作から何が変わり,どのように進化を遂げたのか。映像から読み取れる要素をまとめたので,発売まであとわずかに迫った本作への期待を,ぜひ高めてほしい。
「バイオハザード RE:4」公式サイト
最適化されたスマートかつシームレスなアクション
1つ目の映像は,チャプター4の湖畔を探索するシーン。映像を観て,まず気になったのは,ハニガンとの通信シーンだ。オリジナル版ではハニガンとの通信の際,専用の固定画面が表示され,レオンは移動できなかった。しかし「RE:4」では,ハニガンの映像がUIの一部として表示され,通信の際でもレオンはシームレスに動けるようになっている。現代のゲームであれば当たり前と思うかもしれないが,こういった変更の積み重ねが快適なプレイフィールへとつながっているのだろう。
さらにレオンがライトの光を頼りに薄暗い湖畔を探索するシーンでは,明暗の使い方が興味深い。影や光の表現は現世代プラットフォームの進化をとくに感じる部分ではあるが,「RE:4」でもそれは顕著だった。
暗闇を探索するのにライトの光量程度では十分とはいえず,先の見通しは悪い。加えて,辺りからガナードの不気味な囁き声も聞こえてきて,いつ襲われるかもわからない状況がプレイヤーの不安を煽り,恐怖心を生み出すことに成功している。
ガナードとのバトルでは,攻撃を加えることで寄生生物が露出して本性を現す。その際,レオンが「マジかよ」とぼやくのもリアルで面白い。原作ではできなかった表現で,「RE:4」ならではの演出の妙と言える。
最近のバイオハザードシリーズではデフォルトとなっているが,移動しながらのリロード,武器の入れ替えもできるようになっている。とくに戦闘が楽しいとされる「バイオハザード4」で,テンポ面が改善されているのはうれしい変更点だ。また,敵の攻撃を弾いて防ぐ,いわゆるパリィが実装されており,攻防の駆け引きはより奥深いものに進化していると予想される。
ガナードとの戦闘では,「バイオハザード4」ならではのアクションである体術も確認できる。ダメージを与え,ひるませたところにキックを叩き込む,定番の戦法には懐かしさを覚える人も多いだろう。なお,体術に関しては「RE:4」向けに拡張されているようで,新アクションにどんなものがあるか非常に楽しみだ。
映像の後半では,武器商人とのやり取りも確認できる。武器の売買,改造,トレードなど戦力の強化に欠かすことのできない要素だ。武器商人がいる場所の近くにはタイプライターもあり,セーブができるほか,装備の入れ替えやケースカスタマイズを行える。愛着のある武器を売らずにしまっておくこともできるので,ファンにとってはうれしい変更点の1つと言えそうだ。
ちなみに武器商人の日本語ボイスは,声優の千葉 繁さんが担当している。「バイオハザード ヴィレッジ」の武器商人・デュークは,茶風林さんが担当していて,いい味を出していたが,千葉さんも負けず劣らずハマり役なのでぜひ動画で聞いてみてほしい。
アシュリーとレオンの細かなやり取りにも注目
2つ目の映像は,アシュリーを連れて城を攻略するシーンだ。ガナードの影が見えた瞬間,アシュリーが思わず声を上げてしまい,レオンが「声を立てるな」と諫めるシーンが確認できた。アシュリーのような若い女性であれば,怖がるのも無理はない。キャラクターの感情を汲み取れる要素が増えたことは,「RE:4」の大きなポイントの1つと言えそうだ。
そのほかにも2人の会話はいろいろと用意されているようで,アシュリーが爆発によって倒れそうになった時,レオンが駆け寄って気遣うシーンや,攻撃されそうになったレオンに対し,「危ない!」と伝えるアシュリーの姿も確認できた。同行するアシュリーを守りつつ切り抜けるシーンではあるが,ただ守る(守られる)だけでなく,共闘して死地を切り抜ける2人の心情が伝わってくるようだ。
映像の後半には,鉤爪を武器に襲いかかってくる「ガラドール」との戦闘シーンも収められていた。ガラドールは「バイオハザード4」でも登場し,プレイヤーを苦しめたトラウマ級の強敵だ。まぶたが縫合されており,視界を奪われているが,そのぶん聴覚が発達しており,音でレオンの位置を探り,襲い掛かってくる。
音を立てずに戦うことが重要となる敵だが,その点は変わっていないのだろう。映像でもレオンが慎重に立ち回る姿が確認できた。解像度が上がり,より見た目も恐ろしくなっているが,立ち回りに関しては大きく変更されている部分はなさそうだ。
クラウザーとのナイフ戦はQTEからリアルタイムの戦闘に
最後の映像に収められていたのはジャック・クラウザーとのナイフ戦だ。クラウザーは,レオンのかつてのパートナーであり,2010年にWiiで発売された「バイオハザード ダークサイド・クロニクルズ」ではミッションを共にする姿も描かれていた。
そんな彼がレオンの敵として登場するわけだが,これにはレオンも戸惑いを隠せない。「あんたほどの軍人が,なぜ連中の言いなりになる!」というレオンの言葉の中にはクラウザーに対するリスペクトへの想いも込められているのだろう。
「バイオハザード4」においてこのナイフ戦は,QTE(クイックタイムイベント)で表現されていたが,「RE:4」ではリアルタイムの戦闘に変更されている。一部脱出時に[×]の連打といったQTEはあるが,あくまでも戦闘時の演出の1つといった感じで,時代に合わせた変化が見て取れる。
「RE:4」では,グラフィックスはもちろん,キャラクターのデザインや細かなセリフ,UI周りなど,あらゆる部分が現代向けに最適化されており,その進化を強く感じられる。
映像を観た感想としては,奇をてらった変化球なリメイクではなく,「原作をリスペクトしつつ,『RE』の名を冠して新生させた現代基準のバイオハザード4」という印象だ。正直,いちバイオハザードファンとして期待しかなく,原作を遊び尽くした人が,もう一度没入するに相応しいポテンシャルを秘めているように感じられた。
とはいっても,今回はあくまでもハンズオフプレビューであり,映像だけで「RE:4」の真価を判断するのは早計だろう。先日のPVで,スペシャルデモ(体験版)の配信が告知されていたこともあり,まずは体験版を遊びつくして,「RE:4」のポテンシャルをさらに確認したいと思う。
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