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[プレイレポ]「越えざるは紅い花〜対の月〜」をプレイ。敵国の妻となり,自分の生き方と真実の愛を見つける

 ヒューネックスからPSP版,PS Vita版が新要素を加えながら発売されてきた「越えざるは紅い花」(以下,「紅花」)。PS Vita版に追加要素を加えて,Nintendo Switch向けに移植した「越えざるは紅い花〜対の月〜」が2023年2月23日に発売されます(Steam版は2023年内に発売予定)。

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 本作は女性に発病する「腐死」という奇病のせいで,女性が激減した世界が舞台。
 比較的その病が抑えられていた国の王妹である主人公・ナァラ(CV:立石めぐみ,※名前変更可能)は,他国から女性をさらって繁栄しようとする敵国「ナスラ」に捕らえられます。一枚岩ではない敵国で,主人公は一緒にさらわれた,ほかの女性たちを守りながら自分たちの生きる道を模索します。
 本稿では,そんな主人公と恋をする8人の男性の物語をお届けします!

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Nintendo Switch版に追加される新要素を紹介


 今回発売される「越えざるは紅い花〜対の月〜」では日本語以外に英語,中国語(繁体字/簡体字)の多言語にも対応し,より多くの人にお勧めしやすい内容になっている。
 また原作者監修による攻略キャラクター8人分の新規後日談イベントCGが追加されたほか,今まで語られることのなかった攻略キャラクター視点のシナリオも本編に組み込まれました。

 男性たちの心情がよく理解しやすくなった攻略キャラクター視点のシナリオが序盤に加筆され,新規CGも加わり,より豪華な場面に。

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 このシーンはちょうど主人公たちがさらわれてきた直後にあたります。序盤に主人公と対面したときは女性を見下し,悪い印象しかなかったスレン(CV:宮下栄治)が意外とトーヤ(CV:立花慎之介)ノール(CV:鈴木千尋)を相手に苦労していたり,直接政治に関わっていないナラン(CV:杉山紀彰)たちは自国の未来を憂いていたりと,新規プレイヤーにとってはキャラクターへの興味がムクムクと湧いてくるワンシーンになっていました。

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 新規後日談は,全キャラクターハッピーエンディング後の甘々ほのぼの……かと思いきや,葛藤や信念が交差する「紅花」らしい重厚な内容も! しかし,どの物語でも支え合う夫婦の絆が魅力的です。

基本的な進め方とそれぞれのルートの見どころをチェック!


 本作でエンディングを迎えられるキャラクターは全部で9人。選択肢を選び,キャラクターの好感度を上げていくことで物語が分岐するオーソドックスなシステムです。

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 そのなかで,メイン攻略キャラクターはトーヤ,スレン,ノール。ルート分岐攻略キャラクターはナラン,ルジ,セフ,エスタ。攻略可能サブキャラはジギ。エンド有りキャラはウルと分かれています。

 共通ルート後,主人公はとある事件がきっかけで,トーヤ,スレン,ノールの誰かへと嫁ぐことに。望んだ結婚ではないため最初は距離のある新婚生活ですが,そこから徐々に相互理解を深め,唯一無二の存在になっていきます。

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 一方,結婚後に交流を深めていくことになるルート分岐攻略キャラクターや攻略可能サブキャラと恋する場合は,人妻でありながら違う人に思いを寄せる,というちょっとスリリングな恋愛模様に♪ ときには嫉妬の炎が渦巻くことになります。

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 続いては,キャラクターの魅力を紹介していきます。

●トーヤ(CV:立花慎之介)

 1年前に王座を継いだばかりのトーヤは,他国から女性をさらうことを快く思っていない代表者。しかし,まだまだ信任が浅いため,故父王が定めた法に従い,主人公たちをさらううという暴挙に出ました。女性たちを助けたい,でも自国を滅ぼすわけにもいかない,この狭間で悩みつつも,理想に向かってがんばるピュアさがあるキャラクターです。

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 主人公もたびたび口にしますが,なにごともストレートに話す彼は「かわいい」の一言♪ 王様としての冷静さや公正さもきちんと持ち合わせていますが,愛情表現が素直なせいか「かわいいなー」と思うことが多いです。

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 ただし,物語が終盤に向かうに従い,彼の闇の部分が見えてくることに……。そんなギャップもトーヤの見どころです。

●スレン(CV:宮下栄治)

 平民でありながらもナスラの軍事司令官まで上り詰めた男性。冒頭で女性を見下す発言を連発するスレンとの恋愛は,主人公にとって最低の好感度からスタート。最初はプレイヤーとしても「ムムム……」と言いたくなるセリフが多いですが,攻略キャラクター視点シナリオのおかげもあり,徐々に彼の不器用なやさしさが見えてきます。

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 また最初から武に優れている主人公に惚れ込み,「嫁にする!」と言っていたスレンは,意外と甲斐甲斐しい一面が。粗暴な発言の裏にあるものを読み取れたときのキュンとした衝撃はスレンルートでしか味わえません!

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●ノール(CV:鈴木千尋)

 政の場では王の次に発言力を持つトーヤの側近。裏で暗躍するのが得意で,なにかと主人公のことを利用しようとする油断ならないキャラクターです。ノールのルートではナスラの内政に関わっていく展開となり,主人公が自ら動いて未来を掴もうとするかっこいい姿が見られることも。

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 恋愛にまったく興味がないノールですが,ひたむきで諦めない主人公に少しずつ興味を抱いていくように。だまし合い,化かし合いといった殺伐とした会話が多かった彼がプライベートな話をポツリポツリと話すようになるシーンでは,不思議な高揚感がありました……!

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●ナラン(CV:杉山紀彰)

 「姐さん!」と呼んでくる人懐っこいワンコ系弟分かと思いきや,実は主人公と同じ年というナラン。スレンルートでは主人公の世話役となり,夫婦であるスレンと主人公の仲を取り持ってくれます。スレンのことが大好きで,主人公のことも大好き! そんな彼は主人公への思いが恋だと気付いたときに,辛い思いを味わうことに……。

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 そんなナランルートの見どころは,やはりスレン,ナラン,主人公の三角関係! 全員が全員のことを大切に思っているけど,ままならない恋……ここがとても切ないので,スレンルートとナランルートは,ぜひセットで立て続けに攻略していただきたいです!

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●ルジ(CV:中澤まさとも)

 トーヤルートから分岐することで攻略できるルジは,主人公たちに警戒を抱かせない人当たりのいい薬師。平和主義で,ほのぼのと癒される会話も多いのが特徴です。女性への気遣いや誉め言葉も自然なので,「こいつはモテる!」と声を大にして言いたくなります。

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 彼のルートは,主人公の女友だち2人も幸せな展開に♪ みんなでグループデートのように和気あいあいとして話しているシーンは非常にグッときます。また,主人公にはやさしいのに,男友だちには意外と対応が雑になるルジの素な部分も注目ポイントです。

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●セフ(CV:小田敏充)

 トーヤやノールたちにとっては政敵である大臣の放蕩息子。攻略キャラクターのなかでは一番年上のセフは,厳格そうな父親とは打って変わって適当そうな印象です。しかし,話していくとお人好しそうな気配がひしひしと!

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 長い間,怠惰に生きてきたと自覚があるセフは,自己評価がやや低め。しかし,そんな彼が無茶をしがちな主人公を放っておくことができず,手を貸し,サポートしていく姿は,理想の旦那様像と言ってもいいでしょう! ユルユルした印象からパシッと覚悟を決める,その瞬間をぜひ楽しみにしていください。

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●エスタ(CV:牧野秀紀)

 ノールの指示で,秘書としてさまざまな仕事を受け持つ仕事人。当初は表情が乏しく,ロボットのような雰囲気のエスタですが,実は誰よりも献身的な心の持ち主です。

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 一見,冷淡なタイプに見えますが,ビックリするほど真面目でまっすぐなエスタの言動は,ときに空気がコメディタッチになることも♪ プレイヤーによっては,初見のイメージと実際にプレイした印象が一番違うと感じるキャラクターかもしれません。

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●ジギ(CV:柿原徹也)

 本作で登場させるのが一番難しいキャラクターでもあるジギは,エスタの部下。エスタのことを慕っている彼は,初対面から主人公に辛辣な言葉を投げ,そこから会えば口喧嘩をするような関係に。

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 ジギのルートでは,飄々として掴みどころのない彼に主人公が振り回されることも! 気を使いすぎるエスタとグイグイと迫ってくるジギ,そんな上司と部下の対称性もおもしろいルートになります。

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 望まない結婚をきっかけに,さまざまな男性と知り合っていく「紅花」。無理やりの関係から始まったことで,気付けた想いを大切にしていく本作の恋愛を味わいましょう。

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 「乙女チック4Gamer」第369回は,ヒューネックスからSwitch版が2023年2月23日に,PC(Steam)版が2023年内に発売予定の「越えざるは紅い花〜対の月〜」を特集します。本作は,2016年発売のPS Vita版に新要素を追加し,移植した恋愛ADV。新規シナリオとイベントCGが追加されています。

[2022/12/12 10:30]

「越えざるは紅い花〜対の月〜」公式サイト

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