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漫画を読むように遊べるRPG,「unVEIL the world」インタビュー。出水ぽすか氏が描くキャラへ命を吹き込むために行ったこととは【PR】
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印刷2024/02/19 08:00

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漫画を読むように遊べるRPG,「unVEIL the world」インタビュー。出水ぽすか氏が描くキャラへ命を吹き込むために行ったこととは【PR】

画像集 No.019のサムネイル画像 / 漫画を読むように遊べるRPG,「unVEIL the world」インタビュー。出水ぽすか氏が描くキャラへ命を吹き込むために行ったこととは【PR】

 集英社ゲームズとNetEase Gamesが共同で開発する「unVEIL the world アンベイル ザ ワールド」iOS / Android。以下,unVEIL the world)は,「約束のネバーランド」の出水ぽすか氏がキャラクターデザインを担当することでも話題を呼んでいるスマートフォン向けRPGだ。

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 巨大な塔がそびえ立つ世界を舞台に,少年ラジと少女ユタの冒険が描かれるが,本作にはまだまだ謎が多い。今回,NetEase Gamesのプロデューサーである朱治氏にインタビューする機会を得たので,気になるところを聞いた。

「unVEIL the world アンベイル ザ ワールド」公式サイト



目指すのは「スマホで漫画を読むように遊べるゲーム」


4Gamer:
 お忙しいところお時間をいただき,ありがとうございます。未発表の部分も多い「unVEIL the world」ですが,ジャンルは「冒険活劇ストラテジックRPG」となっています。改めてどのようなゲームになるのかを聞かせてください。

朱治氏(以下,朱氏):
 ターン制バトルを採用したRPGです。スマートフォンを縦に持って遊んでいただく形になります。

4Gamer:
 スマホ向けRPGは,どちらかといえば横画面を採用するタイトルが多いような気がしますが,縦画面にしたのはなぜでしょうか?

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朱氏:
 我々は「スマホでマンガを読むように遊べるゲーム」「スマホでマンガを読む人が真っ先に選ぶゲーム」を目標としていますので,多くの漫画アプリが採用している縦画面に合わせました。混雑している電車やバスでもプレイしやすいというメリットもあります。ゲームのコンテンツも細かく分けられており,1回のプレイに長い時間を要するものではありません。皆さんが日常で感じるストレスを解消できるものになれば嬉しいです。

4Gamer:
 確かに,縦持ちのほうが手軽にプレイできそうです。

朱氏:
 また,弊社は縦横両方のゲームを数多く手がけていて,さまざまなテストを行ってきました。それぞれにメリットがあり,画角が広い横画面はダイナミックな風景を収めるなどの映画的な表現に適していますし,縦画面は人物をアップで捉えて,その魅力を引き出せます。「unVEIL the world」はキャラクターを重視するタイトルですので,縦画面が適しているというわけです。

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4Gamer:
 セカンドトレイラーでは,漫画のコマを渡り歩いていくラジとユタの姿が見られましたが,そういった演出が実際のゲームにも取り入れられているというわけですね。


朱氏:
 そうです。ほかにも,カットインが入ったり,コマの枠にキャラクターが手をかけたりと,ゲームの中で漫画の雰囲気を出すために,さまざまな工夫を凝らしています。こういった演出は,紙媒体にはない,デジタルメディアの利点ですし,そこに2Dと3Dを融合させる,漫画とゲームの世界を行き来する,異世界を渡り歩くという意味合いも込めています。そして,集英社ゲームズさんからは,コマ割りや吹き出しといった分野でのアドバイスをいただいたので,非常に面白いインタラクションを実現できていると思います。

4Gamer:
 ラジとユタの冒険が繰り広げられることは想像できますが,ストーリーのテーマはどういったものになるのでしょうか。

朱氏:
 我々が目指すのは「王道の冒険活劇もの」です。ラジとユタがそれぞれの目標に向かって,お互いの価値や絆を確かめ合いながら旅をしていき,世界の裏側にある真実を解き明かしていく。その真実自体がプレイヤーのみなさんへのサプライズになるということですね。

4Gamer:
 王道の冒険ものとなると,プレイしていると元気が出てくるような,明るい雰囲気になるのでしょうか。それともちょっとダークなところも含んでいますか。

朱氏:
 笑いあり,涙ありの明るめの物語で,そのなかにサプライズ感のあるエピソードが入っているという形ですね。

4Gamer:
 セカンドトレイラーには,ラジやユタと一緒にいるロボットのデンがこちらに走ってきて画面にぶつかるといった,メタ的な演出がありました。漫画を使った演出についても感じたことなのですが,プレイヤーは主人公になりきるのではなく,そこから少し引いた立場でプレイするということでしょうか。

朱氏:
 そうですね。ラジの親友として見守るようなイメージで,これも日本の少年マンガに通じるところがあると思います。ラジとユタ以外にも,さまざまなキャラクターを敵の種類や周囲の状況に応じて切り替えてプレイすることになりますので,我々としては,キャラを切り替えるゲーム的な面白さに加えて,さまざまな視点からの物語を楽しんでほしいと思っています。彼らを友達のように感じてほしいんです。


出水ぽすか氏のキャラクターに生命を吹き込む


4Gamer:
 出水ぽすかさんがキャラクターデザインを担当することも話題になっていますが,出水さんのアートの魅力はどういったところにあるとお考えですか。

朱氏:
 絵が語りかけてくるというか,情緒に満ちたものがあって,ファンの方もアートから得られる心の温もりを重視されていると思います。さまざまな年代の方に刺さると思いますし,我々も出水さんの作品が大好きです。

4Gamer:
 そんな出水さんの絵の魅力を保ちつつ,3Dのモデルにしてゲームの中に登場させるのは,簡単な作業ではないと思いますが。

朱氏:
 はい。大変な苦労がありました。我々もさまざまな日本の漫画やアニメに接してきましたが,出水さんの作風をゲームに落とし込むにあたって,うまく表現できなかった時期がありました。
 そこで我々のアートチームは,先生が描いた1000枚以上の作品を集め,その中から「unVEIL the world」に適している700枚を選んで分析を行いました。NetEase Gamesがゲーム制作で培った経験を総動員するような取り組みだったと思います。

4Gamer:
 出水さんが描く絵の特徴を徹底的に洗い出したんですね。

朱氏:
 はい,モデリングの作業においても,出水さんの魅力を引き出すため,オリジナルに忠実なものから,思い切って大きく離れたものまで,アートチームはさまざまなやり方を試して,本作独自の手法を編み出すことができました。

4Gamer:
 その手法とは,どのようなものでしょうか。

朱氏:
 キャラクターは「線」と「色」で構成されます。一般的なアニメ風キャラクターのレンダリングでは,比較的フラットなやり方で線を調整していくのですが,「unVEIL the world」では,モデルレンダリングにおける法線(面から垂直に伸びる線)でキャラクターのラインを作るという,独自のやり方を採用しています。
 また,髪の毛の表現にも非常に力を入れています。単にテクスチャを貼るだけではなく,半透明のテクスチャの上にさまざまなものを付け足すことで,透明感のある髪を表現できました。プレイするときは,そういったところにも注目していただきたいです。

出水氏が描いたユタ(左)と,その3Dモデル(右)
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4Gamer:
 集英社ゲームズさんとは,どんなやりとりがありましたか。

朱氏:
 ユタの3Dモデルを初めて提出したとき,集英社ゲームズさん側のプロデューサーである鈴木さん(鈴木達也氏)から「生きているユタを見せてほしい」というお話をいただいたことが印象に残っています。
 この言葉に我々は大きな衝撃を受け,日夜努力を重ねてリテイクに臨みました。何回かの提出の後,ついに鈴木さんから「やっとユタが生きていることを実感できました」という言葉をいただいて,少しだけほっとしたような気持ちになることができました。

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4Gamer:
 “生きている”ユタにするために,どういった部分を変えたのでしょうか。

朱氏:
 最も大きな違いは目ですね。最初に提出したものを今振り返ると,生気が宿っていなかったと思います。改良を加えて,透き通るようなテイストや暖かみ,感情が乗った3Dモデルを作ることができました。

4Gamer:
 日本には「目は口ほどにものをいう」ということわざがあるので,とても納得がいきます。

朱氏:
 中国にも「目は心の窓」という言葉があります。口はその人の考えや主張を伝えて,目は心の真実を伝えるという意味です。そのあたりの感覚は似ているのかもしれませんね。

4Gamer:
 モデルを作ったら,その次は動きを付けるわけですが,そこもキャラクター作りでは重要ですよね。

朱氏:
 はい。キャラクターの個性が生きるような動きを付けています。集英社ゲームズさんからもキャラクターに対する解釈を加えていただいたり,動きの資料をもらったりもしていますね。モデリングのときと同じように,出水さんの過去作品を研究した結果を生かすこともしていますし,スタッフのみんなで侃々諤々の議論を重ねながら開発を進めています。

出水氏がジャンプフェスタの出展に寄せたメッセージ
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プレイヤーとともに成長する作品


4Gamer:
 では,ゲームシステムについて聞かせてください。「unVEIL the world」をターン制RPGにした理由は何でしょうか。

朱氏:
 キャラクターの成長を体感しやすいジャンルですし,弊社は設立以来多くのターン制RPGを開発した実績がありますので。本作ならではの体験をしていただけると自負しています。
 一定時間が経過するとコマンドを選べるようになるといった,リアルタイム要素ありのターン制バトルを採用するゲームも多いですが,リアルタイム要素はプレイヤーさんにプレッシャーを与える面もあります。本作では心にゆとりを持った状態でストーリーを楽しんで,キャラクターを愛でていただきたいですし,ゲームの経験や腕前はさまざまですから,遊びやすさの追求という意味でも純粋なターン制にしました。

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4Gamer:
 日本では昔からターン制RPGの人気が高く,数多くのタイトルがありますが,「unVEIL the world」ならではのポイントがあれば教えてください。

朱氏:
 ゲームには,クリエイターが「自分の信じる素晴らしい作品」を目指して開発するものもありますが,我々は「unVEIL the world」を,プレイヤーのみなさんとともに作り上げる,アップデートを通して成長していく作品として位置づけています。これがほかのタイトルとの大きな違いになると思います。

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4Gamer:
 連載漫画が読者アンケートで方向性を変えていくように,「unVEIL the world」もライブ感を持って運営していくということですね。セカンドトレイラーでは,ラジの横に白い服の女性が現れて,共に戦うシーンがありましたが,あれは召喚ということでしょうか。

朱氏:
 そうです。彼女らは傑出した能力を持つ,世界でも特別な存在で,共に戦うだけではなく,絆を深めていくこともできます。絆を深めて共に成長していくことで,より強力な相手に挑むこともできます。

4Gamer:
 バトルにおいても,絆という少年漫画らしい要素が取り入れられているんですね。
 集英社ゲームズは日本,NetEase Gamesは中国の会社ですが,両社が協力してゲームを作るにあたり,国ごとの感性の違いが影響を及ぼしたようなことはありますか?

朱氏:
 ゲーム開発での影響はごくわずかだったと思いますが,ストーリーテリングにおいては文化の違いを感じることがありました。キャラクターの口調はいい例でしょう。ラジは自由奔放な少年です。中国人であるNetEase Gamesのスタッフからすると,「西遊記」の斉天大聖(孫悟空)的というか,例え皇帝が相手でも,気に入らないなら譲らない,誰に対してもタメ口で話すようなキャラクター像が浮かびます。
 ですが,日本側から提案されたシナリオでは,ラジが目上の人に敬語を使っていました。我々は窮屈に縮こまっているような印象を受けたため「ラジのキャラクター像に一貫性がないのではないか?」というフィードバックを出したりもしています。これは敬語に対する両国の文化の違いが原因でした。中国では敬語がそこまで重視されませんが,日本では大切な礼儀です。日本ではラジのような少年が敬語を使っていても,畏まっているようには見えないのだと分かりました。

4Gamer:
 「自由奔放な少年」の捉え方もそこまで違ってくるとは興味深いです。まだまだ聞きたいこともありますが,残念ながらお時間のようですので,最後に読者へメッセージをお願いします。

朱氏:
 皆さん,「unVEIL the world」に注目していただき。誠にありがとうございます。この繊細でサプライズに満ちた冒険の世界には,無限の想像力と創造力が注がれており,私たちはキャラクターやストーリー,そしてゲーム体験を磨き上げています。この情熱と感動を皆さんと共有し,共通の思い出に変えていけることを願っています。一緒にこの冒険を通して,伝説になりましょう!

「unVEIL the world アンベイル ザ ワールド」公式サイト

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