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幕張に会場を移した「ゲームマーケット2024秋」の新情報&注目ブースまとめ。ドラスレ×HacKClaDコラボなど,気になるタイトルが盛りだくさん
「ゲームマーケット」公式サイト
東京ビッグサイトで開催された前回から,会場がさらに広くなり,見通しがよくなった今回のゲームマーケット。大型ブースが“田の字”を描くように並び,そのあいだに一般ブースが配置されるレイアウトは前回と変わらないものの,空間が広がったことでブース同士の間隔は広くなったように感じられた。
また前回は2日目のみの設置だったフリースペースが常設になり,フードコーナーや「こどもゲームコーナー」「ビッグゲームパーク」といったアトラクション系のコンテンツと共にホール7に集められる形となった。特設ブースも“その場で遊べる,楽しめる”をコンセプトにしたものが多く,会場全体で買い物と遊びの双方を楽しめる工夫が見られた。
会場が東京ビッグサイトから幕張メッセに移ったことについて,ゲームマーケットの事務局長を務めるアークライトの草野彰宏氏に話を聞いたところ,今のところ好意的な意見が多いとのこと。また今後も出展者からはもちろん,一般参加者からも意見を汲みあげながら,「新会場に適したゲームマーケットの姿を探っていく」とのことである。
また,以前に告知されていたSPIEL Essen 2024へのゲームマーケットへの出展については,一定の成果をあげたと認識しているという。「海外挑戦プラン」の募集で集まったタイトルから,すでに複数タイトルの海外展開が決定したとのことで,次回ゲームマーケットでも同様のプランを用意する予定とのことだった。出展者側で海外展開を目指している人は,続報に期待しておこう。
「ドラスレ」×「HacKClaD」コラボなど,新作情報が続々公開
国内外のアナログゲームが一堂に会する場であるゲームマーケットは,さまざまな新作が発表される場でもある。というわけで,まずは会場で見かけた大手ブースの新製品を,まとめて紹介していこう。主な発表タイトルは以下のとおり。
種別 | タイトル | メーカー |
---|---|---|
ボドゲ | 電力会社 アウトポスト | アークライト |
ボドゲ | ビヨンド・ザ・ホライゾン | アークライト |
ボドゲ | スポットライト | アークライト |
ボドゲ | ヒストリー・オブ・ザ・ワールド | ホビージャパン |
ボドゲ | SETI:地球外知的生命探査 | ホビージャパン |
TRPG | サイバーパンク:エッジランナーズ ミッション・キット | ホビージャパン |
TRPG | 真・女神転生III-NOCTURNE TRPG 復刻版 | ホビージャパン |
TRPG | 指輪物語TRPG 5E | ホビージャパン |
TRPG | プリパラ み〜んなであそぼう!ダイスキTV | ホビージャパン |
マダミス | デビルマン アーマゲドン序章 | viviON |
マダミス | メガゾーン23 バハムートの残影 | viviON |
ボドゲ | ミュー&モア 日本語版 | ケンビル |
ボドゲ | ティーガーデン 日本語版 | ケンビル |
ボドゲ | ピラミドミノ2 和訳付き輸入版 | ケンビル |
ボドゲ | バビロン 日本語版 | ケンビル |
ボドゲ | ヴォイドフォール | Engames |
ボドゲ | グランドオーストリアホテル | Engames |
ボドゲ | グランドオーストリアホテル拡張:レッツワルツ | Engames |
アークライトブースで発表された新作は,人気タイトルのスピンオフ作品「電力会社 アウトポスト」と,新規タイトルの「ビヨンド・ザ・ホライゾン」「スポットライト」の3作品だ。会場では各タイトルのコンポーネント(内容物)が展示されていた。
また,アークライト・ゲーム賞の発表コーナーでは,サイシュピールの「バザールの商人たち」が最優秀賞を受賞したことが発表されていた。最優秀賞受賞作品は商品化が行われる可能性が高いので,こちらも注目だ。
ホビージャパンブースでは,ボードゲームとテーブルトークRPGの双方で,大きな発表が行われた。テーブルトークRPG関連の幾つかのタイトルは,先に記事を掲載してお伝えしているが,このほかにもアニメ「プリパラ」シリーズをテーマにしたテーブルトークRPG「プリパラ み〜んなであそぼう!ダイスキTV」のパネルが掲出され,来場者を驚かせていた。どんなゲームなのかは想像もつかないが,早くも公式サイトがオープンしており,ダイスを構えるキャラクターの姿が公開されている。
TRPG3製品「エッジランナーズ ミッション・キット」「真・女神転生III-NOCTURNE TRPG」「指輪物語TRPG 5E」,HJより2025年初頭発売
ホビージャパンは,2025年1月から3月にかけて発売するテーブルトークRPG関連の新製品――「サイバーパンク:エッジランナーズ ミッション・キット」「真・女神転生III-NOCTURNE TRPG 復刻版」「指輪物語TRPG 5E」の3作を本日(2024年11月16日),発表した。
マーダーミステリー関連では,viviONのアナログゲームブランド・ADICEのブースにて,永井 豪氏の名作漫画「デビルマン」をテーマにした「デビルマン アーマゲドン序章」,近年になってリブートの動きが始まったOVA「メガゾーン23」をテーマにした「メガゾーン23 バハムートの残影」の2タイトルのマーダーミステリー作品が,いずれも2025年春にリリース予定であることが発表されていた。
また,これらはパッケージ版だけでなく,同時期にスタート予定のオンラインサービス「ミステリーラボ」を用いた,PCおよびスマホでのオンラインプレイにも対応するという。
なおマーダーミステリー関連の新情報は,後日まとめ記事を掲載する予定なので,こちらも楽しみに待っていてほしい。
さらにジャイアントホビーのブースでは,同社の人気シリーズ「ドラスレ」と,SUSABI GAMESの「HacKClaD」とのコラボ商品が2025年春に登場することが発表されていた。詳細は不明だが,ポスターには「Collaborative Expansion」との記載があり,いずれかの作品の“拡張”として新商品が発売されるのかもしれない。
HacKClaDシリーズを手掛けるSUSABI GAMESのかく氏によると,本企画は前回のゲームマーケットの会場での会話が元になって生まれたものだという。続報はジャイアントホビーやSUSABI GAMESの公式X,およびSUSABI GAMESのDiscordなどで告知予定とのことなので,いち早く情報をキャッチしたい人はフォローしておくといいだろう。
日本鉄鋼連盟(JISF)がゲムマ参戦。会場で見かけた気になるブースをチェック
ここからは,会場で見かけた気になるタイトルを,筆者の独断でピックアップして,写真で紹介していこう。各キャプションには,メーカーやゲームタイトル,関連リンクを合わせて掲載するので,気になった人はそこから詳細を確認するといい。
またゲームの販売だけでなく,各ブースが展開する面白い企画に参加するのもゲームマーケットの楽しみの一つだ。先述のとおり会場全体が広くなったことで,中規模のブースでも特殊な企画や展示が行いやすくなったようである。
その中でも特筆して注目を集めていたのが,鉄のリサイクルをテーマにしたボードゲーム「リサイクルハンター」を,クイズに回答できた人向けに無料配布していた,“JISF”こと日本鉄鋼連盟のブースだ。
日本鉄鋼連盟は,国内における鉄鋼業の調査や研究を行う一般社団法人とのこと。そのため直接的に利益を出す活動は難しいそうで,今回は無料頒布というスタイルになったのだとか。
現場で本企画の紹介を担当してくれたのは,日本鉄鋼連盟の技術・環境部 地球環境グループで参事補を務める青木宗太氏だ。青木氏によると,本作は鉄のリサイクル性や環境優位性をアピールするために開発された作品であり,ゲームを通じて“何度も生まれ変わる鉄”の姿を体感できるという。
製品としてのクオリティにも力が入っており,ゲームデザインはカナイセイジ氏,編集に白坂 翔氏と秋山昂亮氏,アートワークにTANSAN,プロデューサーに安藤耀司氏と,開発チームにはかなり豪華なクリエイターが揃っている。
となれば手に入れて遊びたいところだが,現在のところ教育機関とボードゲームカフェ向けの抽選による配布,およびイベントでの頒布のみが入手経路となっている。遊ぶには当選したボードゲームカフェに行くのが一番手っ取り早い手段といえる。
青木氏は「一般販売をしてほしい,という声は多く頂戴しました」と語っていたが,やはり販売の形を取るのは現時点では難しいようだ。ただ,今後は頒布する機会を増やす手段を検討するとのことなので,入手したい人は公式Xをフォローしつつ続報を待とう。
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- 関連タイトル:
HacKClaD
- 関連タイトル:
真・女神転生III-NOCTURNE TRPG 復刻版
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