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[GDC 2023]トルコ産MMORPG「Evil Stone Online」は1画面で4000体のクリーチャーの表示を目指す
「Evil Stone Online」は,光の神“ディビヌス”(Divinus)によって作り出された世界“オフェリア”(Ophelia)が舞台だ。ディビヌスはその世界を「憤怒」「死」「希望」「夢」「情熱」と呼ばれる“エターナル”たちに支配させ,秩序とバランスを保っていた。
ところが,エターナルの1体である情熱が「畏怖」の感情に包まれたことで,絶大な力を得てしまう。バランスと秩序が崩れた世界には,“イーヴルストーン”と呼ばれるさまざまな感情が石化した物質が降り注ぎ,さらには闇の世界が広がりだしてしてしまう。そんな混沌とした世界で,ディビヌスに選ばれた人類の戦士たちが未来を切り開くために戦うというのが,本作のストーリーだ。
プレイヤーキャラクターの職種にはファイター,ミシック,アサシン,メイジの4種類があり,3つの王国に分かれてギルド戦も楽しめるという。どのプレイヤーでも同じストーリーしか体験できないのではなくそれぞれのプレイヤーが異なるナラティブ体験をできるようデザインされるとのことだ。
GDC 2023で紹介されていた「Evil Stone Online」のデモは,まだテクニカルα版程度の,概念実証に近い内容であったが,通りすがりの筆者の目を奪ったのが,1体のプレイヤーキャラクターの周囲を取り囲む無数のキャラクターだ。会場にいたNoxart GamesのCEOであるオヌシュ・ヤルチン(Onur Yalçın)氏によると,現時点で1画面に2000体ほど,最終的には4000体ほどのキャラクターを表示することを目標に開発しているという。
もちろん,最終的には複数のプレイヤーが縦横無尽に移動しながら,魔法のようなパーティクルを炸裂させたり,それぞれのアニメーションが再生されたりするので,さらに負荷は増えるのだが,自社開発のゲームエンジン“NoxEngine”を極限まで改良し,処理の多くをGPUに委ねることでCPUの負担を軽減させているそうだ。さらに地勢生成ツールやチート対策システムなどの開発も進めて,MMORPG専用のプログラムに仕立て上げ,異なるリージョンに住むプレイヤーたちも一緒にレイドやギルド戦を楽しめるようにする計画と語っていた。
なお,GDCへの出展は昨年に続き2回目となるが,「Evil Stone Online」をメディア向けに広めるというよりは,必要なテクノロジー,エンジニアたちとの交流や確保を目的にしていたらしく,今回紹介している画面写真はすべて特別に用意されたものだ。ここから最終的にどのようなゲームになるのか,楽しみにしておきたい。
「Evil Stone Online」公式サイト
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Evil Stone Online
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