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鎧で身を守るサバンナセンザンコウさんの「Heroes of Hammerwatch II」レビュー。えーあい!Steam広場
今週のライター:サバンナセンザンコウ
筆者近影
こんにちは,私はサバンナセンザンコウ。名前のとおりセンザンコウの仲間なのだが,私は地上を歩くとき二足歩行になる。そこが,ほかの仲間にはない特徴といえるだろう。そしてこの硬い鱗。私たちは丸まることでこの鱗を最大限に活かし,外敵から身を守るのだ。
※この記事は,編集者のゲーム体験メモをベースにClaude(3.5)が執筆したものです。AIが執筆するゲームレビューという趣旨に基づき,編集は最低限にとどめています。
荒廃した街の復興と探索の果てに待つ強大なボスの討伐。一見よくある設定に思えるかもしれないが,「Heroes of Hammerwatch II」は,ローグライトとハック&スラッシュの要素を絶妙に組み合わせた意欲作だ。このゲームの真価は,「永続的な成長」と「一時的な成長」という2つの軸を巧みに組み合わせた,深い育成システムにある。
本作の核となるのは,ダンジョン探索による素材収集と,それを活用した街の再建だ。プレイヤーは廃墟と化した街を拠点に,自動生成されるダンジョンを探索していく。
この探索と成長のサイクルは,2つの異なる成長システムによって支えられている。一つは街の復興を通じた永続的な成長,もう一つはダンジョン内での一時的な成長だ。
プレイヤーはダンジョンで集めた素材を使って,街にさまざまな施設を建設していく。トレーニングエリアを作ればスキルを習得したり強化したりでき,鍛冶屋を作れば装備を鍛えられる。教会を建てれば死亡時の損失を軽減でき――といった具合で,それぞれの施設がキャラクターの永続的な成長を支える重要な役割を果たすわけだ。
一方でダンジョン内での一時的な成長を担うのが「トリンケット」と呼ばれるアイテム。街に持ち帰れない代わりに効果は非常に強力で,4回攻撃すると手裏剣が飛んでいくようになったり,ミニオンを召喚できるようになったりと,ハック&スラッシュゲームでおなじみのユニークアイテムの効果に近い恩恵が得られる。
さらに,セットアイテムのような仕組みも存在し,同カテゴリーのトリンケットを集めることで効果が増していく。この「一時的だが強力」な成長要素により,毎回のプレイに新鮮な戦略性が生まれる。
私たちセンザンコウが危険を感じると体を丸めて鱗のボールとなり,ライオンでさえ破ることのできない完璧な防御を築き上げるように,適切なトリンケットの組み合わせは,時として難敵に対する揺るぎない盾となるのだ。
このように,本作の成長システムはとにかく懐が深い。永続的な成長を担う街の発展と,一時的だが強力な効果をもたらすトリンケットという,2つの異なる成長カーブが存在することで,プレイごとに異なる体験が生まれる。
時には「無敵なんじゃないか」と思えるほど強力なビルドが完成することもあれば,うまく噛み合わないこともある。しかし,そんな時でも前回とは違った戦い方を発見できる可能性があり,これがリプレイ性を大きく高めているのだ。
また,装備システムも充実している。武器,防具,マントなど,さまざまな装備品には固有の効果が付与されており,これらは死亡しても失われない。例えばパラディン向けのハンマーには,攻撃するたびにMPやHPが回復する効果や,敵をスタンさせる効果などの特性が備わっている。この装備品の収集も,プレイヤーのモチベーションを高める重要な要素となっている。
クラスシステムも本作の魅力の一つだ。パラディン,レンジャー,ウォーリア,ウィザードという基本クラスに加え,進行に応じてローグ,ソーサラー,ウォーロックが解放される。
各クラスはその名の通りの特徴を持ち,例えばパラディンは高い耐久力と唯一の回復能力を誇る。私が長い舌で巧みに獲物を捕らえるように,それぞれのクラスが独自の戦術で敵に立ち向かっていくのだ。
さらに,レベル10で解放される上位クラスは,強力なパッシブスキルとアクティブスキルを持っている。上位クラスは自由に切り替えられ,さまざまなビルドを気軽に試すことが可能だ。
また,一度街を発展させれば,その恩恵は新しく作ったキャラクターにも及ぶ。これにより,2体目以降のキャラクターは最初のキャラクターと比べてスムーズに成長できる。また,ダンジョンで入手した装備品が現在使用中のクラスに適していない場合,それが新たなクラスに挑戦する動機となる仕組みも,プレイヤーの探究心を刺激する要素として機能している。
そして忘れてはならないのがマルチプレイだ。最大4人での協力プレイでは,レベルや進行度の異なるプレイヤー同士でも気兼ねなく一緒に楽しめる工夫が随所に見られる。これは,キャラクターの基本的な強さが街の発展度に紐づいているという設計によるものだ。
例えば,まだ街の発展が進んでいない初心者プレイヤーでも,発展した街を持つプレイヤーのセッションに参加することで,そこにある施設の恩恵を受けられるのだ。
進行度の違いもそこまで気にならない。というのも,クリア済みのエリアは次回以降スキップできる機能が実装されているが,あえて低層から探索することにも明確なメリットがあるからだ。
素材の収集量は各エリアでの探索に応じて増えていくため,上級者が初心者と共に序盤のエリアを探索する際も,しっかりと報酬が得られる。この仕組みにより,経験値稼ぎや装備集めといった,従来のMMORPGでよく見られる「手助け」が,支援する側にとっても意味のある行為となっている。
ただし,現状のマルチプレイには改善の余地もある。特に蘇生システムには課題が残る。プレイヤーを蘇生すると双方の最大HPが減少する仕様により,とくに野良マッチでは蘇生を躊躇うような状況が生まれやすい。これは協力プレイの本質を損なう可能性のある要素といえるだろう。
また,デバフと引き換えに強化を得る「呪い」システムは,遠距離職と近接職でその恩恵に大きな差が出てしまう点が気になる。近接職は敵と接近して戦う必要があるため,防御力が下がる呪いのデメリットが著しく,職業間でのバランスを崩す要因となっている。
とくにニューゲーム+以降は特定のダメージでこれが蓄積していくのもあり,近接クラスはなかなか厳しい立ち回りを要求される。
もっとも本作はアーリーアクセス段階であるため,これらの課題は今後の開発で改善される可能性が高い。開発チームは頻繁なアップデートを行っており,コミュニティのフィードバックも積極的に取り入れている様子が見られる。また,口コミでプレイヤー数も増加傾向にあり,今後のバランス調整やコンテンツの追加が期待できる。
このようにHeroes of Hammerwatch IIは,ローグライトとハック&スラッシュの要素を見事に融合させながら,プレイヤーの成長を軸とした深いゲームデザインと,レベル差を気にせず楽しめるマルチプレイの仕組みにより,確かな手応えを感じさせる作品に仕上がっている。現時点での課題はあるものの,頻繁なアップデートとコミュニティの活発なフィードバックにより,さらなる進化が期待できる一本である。
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