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gumiとdouble jump.tokyoによる「Web3ゲーム勉強会」レポート。ブロックチェーン技術を導入した「Web3ゲーム」の概念や利点を開発陣が解説
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印刷2024/02/19 18:04

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gumiとdouble jump.tokyoによる「Web3ゲーム勉強会」レポート。ブロックチェーン技術を導入した「Web3ゲーム」の概念や利点を開発陣が解説

 gumiとdouble jump.tokyoは,両社がリリース予定のゲームに導入されるWeb3やブロックチェーンの技術について,関係者が語る「WEB3ゲーム勉強会」を2024年2月15日に開催した。

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 gumiから2024年内の配信が予定されている「ファントム オブ キル -オルタナティブ・イミテーション-」PC / iOS / Android)や,double jump.tokyoの「Battle of Three Kingdoms - Sangokushi Taisen -」にも触れられ,同作で扱われる暗号資産の仕組みやその可能性なども語られた。本稿ではその模様をレポートする。

gumi Head of Blockchain Business 寺村 康氏
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double jump.tokyo執行役員/ブロックチェーンゲーム開発統括 坂本康朗氏
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 gumiとdouble jump.tokyoが開発を推し進める「Web3ゲーム」とは,スマホやブラウザのゲームにブロックチェーンの技術を活用し,ゲーム内に暗号資産を組み込んだものを総じて呼称している。デジタルデータを自分の資産にできることをゲームの新しい体験として提供しつつ,ゲーム本体も面白いものとすることを各社が模索しているのが現状だ。

 現在は発展途上の市場ではあるものの,過去のモバイルゲーム市場の推移から読み解くと,Web3ゲームの市場もこの数年以内に国内外で急成長する可能性があると,寺村氏は語る。坂本氏も,現在のモバイルゲーム市場のユーザーや事業者が今後Web3ゲームへと置き換わっていくのではないかと予測し,それに先駆けてさまざまなモデルを検討しているという。日本市場はゲームに対する認識が高く,1人当たりのモバイルゲームへの課金額が圧倒的に大きいので,そこに大きなチャンスがあると述べている。

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 Web3ゲームの開発技術は少しずつ上がっている実感もあるが,モバイルほどの開発規模には至っていないという。その一方で,現在は規模の小さいゲームでもユーザーの求めるものが提供できる市場でもあるので,参入しやすくはなっているそうだ。ただし開発の難度も上がっているため,提供側がWeb3に対する知識を身に付ける必要があるようだ。
 2024年はWeb3ゲームにとってターニングポイントになりうる年であり,開発費をかけた大作が出てくると予測しているようだ。AppleやGoogleの環境整備により,これまではブラウザゲームが主だったものが,今後はアプリゲームとしても提供されるようになり,モバイルゲームならではの遊びが出てくる可能性もある。

 gumiは現在,Web3やブロックチェーンを活用した「推し活のアップデート」をテーマにゲーム開発を進めている。これは推し活をデジタル領域まで拡大するというプロジェクトで,「作る」「集める」「選ぶ」「広げる」といった推し活の新しい行動パターンをユーザー体験として提供し,デジタル中心のコンテンツ市場に広げていくという構想だ。

 同社はこのプロジェクトを進めるにあたり,「OSHI」なる仮想通貨を既に発行している。暗号資産はその価値を変えられることが大きな特徴で,応援する(=推す)ことで自分の持っている暗号資産の価値を上げ,共に経済圏を作っていくというものだ。

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 これまでもゲーム内で独自の暗号資産は使われてきたが,そのほとんどが単独のコンテンツに紐付けられたものだった。この「OSHI」は複数のコンテンツに価値を担保させることを計画していて,その第1弾が「ファントム オブ キル -オルタナティブ・イミテーション-」であり,以降のコンテンツでも同じ暗号資産を使える仕組みを構築している。

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 「ファントム オブ キル -オルタナティブ・イミテーション-」は現在サービス中のモバイルゲーム「ファントム オブ キル」の世界観を継承したタイトルで,「キル姫」と呼ばれる美少女キャラクターを育成して戦わせる「次世代型美少女放置RPG」となっている。

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 gumiは本日,事前登録受付中のブロックチェーンゲーム「ファントム オブ キル -オルタナティブ・イミテーション-」について,キル姫のバトルシーン「放置Earn機能」に関する情報を公開した。本作は,「ファントム オブ キル」の世界観をベースにした放置系RPGだ。

[2024/02/15 19:49]

 モバイルに加えてPC版もストアで配信するアプリとしてリリースを予定しており,日本語と英語に対応する。ブロックチェーンはPolygonで,ストア課金とともに,ゲームプレイで手に入れた暗号資産を使って課金することも可能だ。
 基本プレイ無料のビジネスモデルを採用し,ガチャでキル姫を入手して育成するソーシャルゲームの感覚はそのままに,ブロックチェーン要素を体験できる点が特徴となる。モバイルユーザーとWeb3ユーザー,両方にどこまで影響を与えられるのかが最大のチャレンジであると,寺村氏は説明していた。

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 同作では2種類の有償通貨を用意し,その一方がWeb3に関わるもので,Web3を体験したい場合はこちらを購入する形となる。この通貨を使ってキャラクターであるキル姫の「Earn(アーン)解放」を行い,さらに育成してゲームを進めると「姫札」が手に入る。これが暗号資産である「Hime Token」を手に入れるためのゲーム内通貨となる。またEarn解放をしたキル姫はNFT化してゲーム外で取引ができるようになるなど,ゲームをプレイすることで暗号資産を手に入れる手段が用意されているという。

有償通貨を使ったEarn解放。キル姫個別に行うこととなる
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中央にある2種類が有償通貨。Earn解放は黄色い通貨で行い,入手した姫札で新たに通貨を入手することもできる
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 ゲームジャンルは放置系RPGなので,好きなときにプレイして,大半は放置するというプレイスタイルで遊べるので,手軽にWeb3の仕組みに触れられるのが最大の特徴だ。
 本作のディレクター堤氏は「見て難しいものをゲームでどう簡単に表現するかは,かなりこだわって作っている」とアピールしていた。

「ファントム オブ キル -オルタナティブ・イミテーション-」ディレクター 堤 健太朗氏
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 gumiでは「ファントム オブ キル -オルタナティブ・イミテーション-」に続く,Web3ゲームを開発中とのこと。また提供するコンテンツはゲームに限らないことも視野に入れていて,さらに他企業とのコンソーシアムを組んで,同じプラットフォーム上で社外コンテンツも提供し,そこで共有の暗号資産が使えるような仕組みを構想しているそうだ。

 double jump.tokyoが年内のリリースを予定している「Battle of Three Kingdoms - Sangokushi Taisen -」も紹介された。
 double jump.tokyoはこれまで,スクウェア・エニックスの「資産性ミリオンアーサー」でNFTデジタルシールを200万枚以上発行するなどの実績を持っていて,現在はセガより「三国志大戦」IPの許諾を受けた同作を開発中だ。

「Battle of Three Kingdoms - Sangokushi Taisen -」。カードでデッキを構築してプレイする対戦型戦略ゲームとなる
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 カードを手に入れてデッキを組んで対戦する戦略トレーディングカードゲームで,バトルに勝つことで暗号資産が手に入り,NFT化されたカードはユーザー間で取引できるという。

NFTとしてのカードの相場をゲーム内に表示し,取引ができる
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 ゲームとして楽しめるモバイルゲームにWeb3の概念を取り入れ,より手軽に暗号資産のやりとりを体験できる両社のタイトル。開発陣もまずはゲームありきの内容で開発を進めているとのことなので,新しいゲーム体験がどういうものになるのか,気になるところ。リリースを期待して待ちたいところだ。

「ファントム オブ キル -オルタナティブ・イミテーション-」公式サイト

「ファントム オブ キル -オルタナティブ・イミテーション-」ダウンロードページ

「ファントム オブ キル -オルタナティブ・イミテーション-」ダウンロードページ

「Battle of Three Kingdoms - Sangokushi Taisen -」公式サイト

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