「モンスターハンターワイルズ」アルシュベルド，レ・ダウが都庁の上空に出現！ XRイベント「AR 都庁襲来」メディア体験会レポート

　小田急電鉄は2025年2月27日，XRイベント「『モンスターハンターワイルズ』AR 都庁襲来」のメディア向け体験会を東京都庁の都民広場にて開催した。このイベントは，東京都事業「西新宿先端サービス実装・産管学コンソーシアム」における「地域の魅力向上に向けたXRの都市実装検討分科会」活動の一環として企画されたもので，カプコンが企画協力・監修を行う。
　開催期間は3月3日から16日まで。

　イベントに参加するには，自分のスマートフォンにアプリ「XR CHANNEL」をインストールする必要がある。そして，アプリを起動した状態で東京都庁の第一本庁舎にスマホをかざせば，ARコンテンツがスタートする。

第一本庁舎の正面に立って，「XR CHANNEL」を起動したスマホをかざす。すると，あれやこれやあってモンスターが都庁の上空から降りてきた！

　コンテンツの詳しい内容は現地で確認してもらいたいが，「モンスターハンターワイルズ」（PC / PS5 / Xbox Series X|S）のモンスター「煌雷竜レ・ダウ」と「鎖刃竜アルシュベルド」が都民広場に襲来して，迫力の縄張り争いを始めるという，なかなか凝った展開になっている。


　「XR CHANNEL」には，レ・ダウとアルシュベルドをARで観察・撮影可能な機能が実装されている。スマホのインカメラには対応していないので自撮りは難しいが，家族や友人，知人と一緒であればモンスターと一緒に記念撮影も可能だ。筆者は数々の面白写真がSNSに投稿されると期待している。


　小田急電鉄 新宿プロジェクト推進部調査役 中江 徹氏によると，同社グループの手がける交通や不動産，生活サービスなどは現実空間で展開され，顧客とリアルな接点を持てる強みがある。その半面，体験価値の向上には設備改修などが必要であり，多くの時間や人手，予算を割かなければならないという側面があるという。
　そこでXR技術を応用して，現実空間に「デジタルの網」を張り巡らせることにより，現実空間の魅力を拡張し，可変性のあるさまざまな新しい体験を提供するべく，今回のイベントを含むXR事業に取り組んでいるそうだ。

　中江氏は「小田急が強みとするリアル空間とXR技術を組み合わせ，人々の体験価値をアップデートする」とまとめた。また，今後も東京都のサポートを受けつつ，XRの都市実装に取り組み，得られた知見を活かして地域や観光資源，企業などが抱える課題を解決していきたいと展望を述べていた。

（左から）梶尾桂三氏，中江 徹氏

　なお，コンテンツにはソニーグループの研究開発企業，SoVeCが保有する高精度なVPS（Visual Positioning System）技術を採用している。同社の企画・戦略 ジェネラルマネージャーである梶尾桂三氏は，都民広場の中でも議事堂寄りの第一本庁舎正面が体験推奨エリアであるとしたうえで，都民広場全体である程度の体験ができるという検証も行っており，ほかのエリアに移動して異なる見え方を楽しんでほしいと呼びかけた。

小田急電鉄『モンスターハンターワイルズ』AR 都庁襲来

「モンスターハンターワイルズ」公式サイト