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「プロ野球カードゲーム ドリームオーダー」メディア体験会レポート。投手と打者の対決にフォーカスした読み合いと,TCGらしい戦略性を楽しめる
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印刷2024/04/08 15:31

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「プロ野球カードゲーム ドリームオーダー」メディア体験会レポート。投手と打者の対決にフォーカスした読み合いと,TCGらしい戦略性を楽しめる

 ブシロードは,プロ野球を題材にしたトレーディングカードゲーム「プロ野球カードゲーム ドリームオーダー」(以下,ドリームオーダー)を2024年4月20日に発売する。それに先駆けてブシロード本社にて,メディア向け体験会が開催された。本稿では,プロ野球のルールをシェイプし,TCGらしさも盛り込んだ本作のプレイフィールをお伝えしていこう。

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ブースターパックに収録される,球団マスコットのカードも展示されていた
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球団マスコットのカードは「タイムカード」と呼ばれ,選手を交代する際に用いる。プロモーションで配布されたタイムカードはキラキラと輝く加工が施されている。こちらは読売ジャイアンツの「ジャビット」と北海道日本ハムファイターズの「フレップ・ザ・フォックス」
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会場では「プレイボール!」の掛け声とともに試遊がスタート。和気あいあいとした雰囲気でドリームオーダーを楽しんだ
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投手と打者の対決にフォーカスした読み合いを楽しめる


 メディア体験会の冒頭では,ブシロードの代表取締役社長である木谷高明氏が登壇。「現在のカードゲームはアニメやゲーム,オリジナルのものが主流。スポーツがテーマになった本格的カードゲームは日本に存在しない。プロ野球は日本で最大のイベントでありIP。ドリームオーダーは野球の面白さや選手のカッコ良さを表現できており,必ず成功させる」と意気込みを語った。

ブシロードの代表取締役社長である木谷高明氏
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 ドリームオーダーは,2人のプレイヤーが自分で構築したチームのデッキを使い,攻撃と守備を交代しつつ3イニングを戦う。3イニング目が終わった時点で,点数の多い方が勝ちだ。詳しいルールについては公式サイトのプレイガイドを参考にしてほしい。


「プロ野球カードゲーム ドリームオーダー」プレイガイド


 本作のルールは,投手と打者の駆け引きにフォーカスしたものになっており,実際の野球をかなりシンプルにまとめている印象だ。

お互いのプレイマットを合わせて球場が形作られる。上下の端に並んでいるのがスターティングメンバー。現在は手前側が攻撃のイニングで,1・2塁に出塁している
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 選手カードには打力を示す「アタックポイント」と,投球力 / 守備力を表す「ディフェンスポイント」が存在する。打者のアタックポイントの合計が投手のディフェンスポイントの合計を上回れば,バットがボールに当たったことになり,その後にサイコロを振って打球がどうなったかの判定を行う。逆に,投手のディフェンスポイント合計が高ければ,打者は打ち取られてアウトとなる。

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 ここに駆け引きをもたらすのが,強振orミートという2つの選択肢と選手に力を貸すサポートの概念だ。

 お互いのプレイヤーは,打者と投手の勝負の際に手札の中から選手のカードをサポートとして出し,アタックポイントやディフェンスポイントを足すことができる。ディフェンスポイントは投手+サポートの合計,アタックポイントは打者+サポートの合計となる。選手にも個性があり,強振のサポートが得意な者,ミートの守りが得意な者などさまざまだ。サポートカードは,勝負の際にサポートゾーンに少なくとも1枚(最大2枚)裏向きで出しておく。

 打者はサポートカードを伏せる際に強振とミート,どちらかの打法を決めておく必要がある(サポートのカードには「強振を狙った際のアタックポイント」か「ミートを選んだ際のアタックポイント」が書かれており,自分が選んだ打法のアタックポイントのみを足すことができる)。

 そして投手は,サポートのカードに書かれた「強振を守るディフェンスポイント」「ミートを守るディフェンスポイント」を見て,打者打法のディフェンスポイントを足す。
 逆に言えば,打者が選んだ打法のディフェンスポイントしか足せない。いくら強振のディフェンスポイントが高いカードを張り込んだとしても,打者がミートを狙っていたら何の効果もないわけだ。

 「アイツ,強振とミートのどっちを狙ってるかな?」と相手の動向を探りつつ,サポートというリソースを注ぎ込む。読みが当たることもあれば,外れることもあるというスリルが楽しい。

打席に立つのは2番の牧選手(右)で,「アタックポイント(AP)」は牧選手カードの左に書かれた「6」。サポートは村上選手(左)。今回は「強振」を選んだので,村上選手カードの右に書かれた「強振 AP2」を足せる。総APはメイン牧選手の6+サポート村上選手の2=8。なお,カード左上の数字や●印はティーチングのためにスリーブ側に貼られたシールで,実際のカードには存在しない
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打撃の結果はサイコロで判定する
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 相手の動向を探るのはそれだけでも面白いが,手札という有限のリソース管理やデッキ構成といった要素がさらに深みを加える。サポートに出せるのは手札にあるカードだけ。手札は1打席につき1枚補充されるが,サポートは1打席に2枚まで出せるため,常に手札は不足気味だ。

 3アウトを取ると攻守が交代するが,交代したからといって手札が増えるわけでもない。攻撃のために手札をガンガン使ってしまうと,続く守備で手札が足りずにバカスカ打たれてしまう。2アウトで出てくる4番バッターが明らかに強振を狙っているのに,手札にはミートをサポートするカードしかない,なんてことも起こる。どうしても点がほしい。なんとしても守り抜きたい。でも,ここで手札を張り込んでいいものか……と葛藤がつきまとうのだ。

 守備側であれば,投手を交代させるか,得点を取られれば手札がある程度補充されるが,投手の数には限りがある。貴重な投手をやりくりしなければならないわけで,この辺りはリアルのプロ野球っぽい。

手札は有限のリソース。よく考えて使おう
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サポートは2枚まで出せるが,あまり贅沢に使うと守備イニングで足りなくなる
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 もちろん,デッキ構築も重要だ。打者や投手と同じ選手のカードをサポートに出せれば「覚醒」が発動し,強力な効果を得られる。また,カードの中には強力な守備や攻撃ができる「戦術カード」というものも存在し,逆転の一手を繰り出せる。この辺りはTCGっぽい派手さがある。とはいえ,デッキの枚数は30枚と決められているし,選手たちの「コスト」も規定値以下にしなければならない。

投手は小島選手(右),サポートも小島選手(左)。小島選手の「ディフェンスポイント(DP)」は「6」。投手とサポートに同じカードを出した場合は「覚醒」が発動。サポートの小島選手が持つDP6をそのままメインの小島選手に加算できる。さらに小島選手は覚醒効果「DP+1」を持つので,総DPは6+6+1=13。村上選手のAPは8なので,小島選手が村上選手を抑えたことになる
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 高コストの名選手や強力な戦術カードを入れれば,ほかの部分が圧迫されることになる。打撃を重視するか,投手力を重視するか,はたまた覚醒か,戦術カードか。デッキ作りの腕前も問われることになりそうだ。

戦術カード「勝負師」は,相手の覚醒を阻止する。もちろん,相手が覚醒を狙いそうなところに出さなければ,単なる無駄遣いだ
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 本作を手がけたTCGユニットTCG開発2部 部長の和泉勇一氏によると,本作の企画は2023年3月に行われた「ワールド・ベースボール・クラシック」を見て感動したブシロードの社員たちが集まってスタートしたのだという。現代に受け入れられる,プロ野球を題材にしたTCGとして研究を進めていき,プレイとコレクションの両方のニーズを満たせるような作りを目指して開発が行われた。

TCGユニットTCG開発2部 部長の和泉勇一氏
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 和泉氏によると,プロ野球をカード化する際には,選手たちの良いところを中心に能力を設定しており,どんな選手でもスタメンに入れられるような強さにしているという。また,「昨年度Aクラスだったチームが常にBクラスのチームに圧倒的に有利」といったような状態を作らないなど,好きなチームでフラットにプレイできる状態を提供しているそうだ。

 実際にプレイした印象としては,誰もが知るプロ野球がテーマになっているだけあり,ルールや駆け引きも分かりやすく,普段TCGに馴染みがない人も入門しやすいタイトルのように感じた。それでいて覚醒や戦術カード,選手の特力といったTCGらしい駆け引きもあり,TCGファンも楽しめそうだ。

 ドリームオーダーは2024年4月20日から,全国のカードゲーム取扱店やローソンではブースターパックが販売される。また,この日の明治神宮球場の東京ヤクルトスワローズ×横浜DeNAベイスターズ戦でPRカードがプレゼントされるのを皮切りに,すでに12の冠協賛試合が予定されている。そして,東京・秋葉原のBUSHIROAD BASEにはポップアップストアがオープンする予定だ。プロ野球好きとTCG好きなら,本作をプレイしてみるのもいいだろう。

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「プロ野球カードゲーム ドリームオーダー」公式サイト

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