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実勢価格約4万円のミドルクラススマートフォン「AXON mini」レビュー。3Dゲームは厳しいが良好な使い勝手は評価に値する
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印刷2016/02/02 00:00

レビュー

実勢価格約4万円のミドルクラススマートフォンはゲーム用途でどのくらい使えるのか?

ZTE AXON mini

Text by 林 佑樹


 総務省が携帯キャリア3社に対して,「スマートフォンの料金と端末販売の適正化」を要請したこともあり,通信料金から端末価格の一部を割り引く方式が改められることにより,「実質0円」といった極端な割り引き価格での販売はできなくなった。そのため,キャリアが販売するスマートフォンの価格は,今後,実質的に値上がりする可能性が高くなっている。現時点でも,キャリアが扱うスマートフォンは,端末メーカーやMVNO系通信会社が扱うSIMロックフリー対応スマートフォンに比べると高めだが,今後は,さらに値上がりするかもしれないわけだ。
 一方で,現在販売されているSIMロックフリーのスマートフォンを眺めてみると,ASUSTeK Computerの「ZenFone 2」をはじめとして,3万〜4万円台の実勢価格でミドルクラスのスペックを備えた端末が目立つようになってきた。3大キャリアのサービスにこだわらないのであれば,価格対スペック比に優れたスマートフォンを選ぶことは可能となり,選択肢が大きく広がっているのだ。

AXON mini
メーカー:ZTE
問い合わせ先:ZTEジャパン 電話:050-3786-2085
実勢価格:4万円前後(2016年2月2日現在)
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 今回テストする中国ZTE製スマートフォン「AXON mini」も,そうした端末の1つだ。2015年12月25日に発売されたAXON miniは,SoC(System-on-a-Chip)にQualcomm製の「Snapdragon 615 MSM8939」を搭載し,メインメモリ容量は3GBと,SIMロックフリー対応スマートフォンとしては,充実したスペックを備えるのが特徴である。さらに,指紋と声紋,目の網膜パターンを使った3種類の生体認証技術に対応する点もポイントだ。それでいて,価格は3万9800円(税別),実勢価格では3万円台後半〜4万円前後となっており,ZTEの日本市場に向けた攻めの姿勢が窺える製品となっている。

 発売タイミングの関係で,2015年末に掲載済みの「極私的『Androidスマートフォン・オブ・ジ・イヤー2015』」には間に合わなかった本機を試用する機会を得たので,じっくりとチェックしていこう。


アルミニウム採用と有機EL採用で質感のいい仕上がり


あちこちにある三角形を並べた模様が,AXON miniのトレードマークとなっている
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 AXON miniは,スマートフォンのトレンドをほどよく取り入れている端末だ。5.2インチサイズで解像度1080×1920ドットの有機ELディスプレイパネルを備えた本体は,サイズが約70×7.9×143.5mmと幅を削った狭額縁仕様になっている。前面面積における画面占有率は約76%と高く,額縁が目立たないことが画面を際立たせているわけだ。
 細かい部分の装飾も多く,とくにイメージデザインとなっている三角形を組み合わせた模様は,本体のあちこちに用意されている。とくにボディの部材もあってか,価格帯以上のビジュアルと感じる人も多いのではないだろうか。

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本体前面。上下にあるフレームが独特な「顔」になっている
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本体背面。中心線に沿ってアウトカメラとLEDライト,指紋センサーが並ぶ

背面のラウンドフォルムは緩やかで,末端部にもしっかりとした丸みがある
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 重量は約132gで,5.2インチクラスとしては軽め。その理由は,外装部材にアルミニウム合金を採用しているためだろう。
 2.5次元CNC曲面加工技術によって作られたボディは,いわゆるラウンドフォルムになっており,正面や背面末端部の丸みはしっかりしていて,縦持ちでも横持ちでも持ちやすい上々な仕上がりだ。

本体上側面:ヘッドセット端子があるだけ。フレームが一体成形ではなく,前後に分割されているのが確認できる
本体下側面:USB Micro-B端子を装備
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本体左側面:音量調節ボタンがあるだけ
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本体右側面:[電源/スリープ]ボタンの上側に,カバーに覆われたSIMカード/microSDカードスロットがある
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 ボディ前面の上下端に,小さな三角形を並べたメッシュ状の部分があるので,「フロントステレオスピーカーがあるのか?」と期待してしまうかもしれないが,とても残念なことにスピーカーはモノラルで,前面右下に1つあるだけだ。ただ,手で隠れてしまいにくい位置なので,ビミョーな位置にスピーカーがあるスマートフォンに不満を感じていた人なら,地味ながら重要なチェックポイントになる。

上部(左)にある穴は受話孔。下部(右)にある左の穴はマイク孔で,右にあるものがモノラルスピーカーだ
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 ちなみにサウンド面では,旭化成エレクトロニクス製のCODEC統合型DSP(≒サウンドチップ)「AKM4961」を採用する点も特徴に挙げられている。これは,ポータブルオーディオプレーヤー向けのDSPで,192Hz/32bitまでのハイレゾ音源再生に対応し,旭化成エレクトロニクス独自の高音質化技術を搭載したものだ。ゲームの音楽がハイレゾになったりはしないのだが,音の歪みが少ないヘッドフォンアンプ機能を内蔵する点が評価されているので,ヘッドフォンを使ってスマートフォンで音楽を楽しむ人であれば,選択基準の1つになるだろうか。

SIMカードスロット。写真左側の1番はnano SIMのみ,右側の2番は,nano SIMまたはmicroSDカードに対応する
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 外観の最後に,右側面のSIMカードスロットも見ておこう。AXON miniは,SIMカードスロットが2つあるデュアルSIM対応機で,スロット1はnano SIM,スロット2はnano SIMまたはmicroSDカード(記憶容量128GBのmicroSDXCまで対応)を利用できる仕様になっている。国内で運用する場合,基本的にスロット1にnano SIMを挿して,スロット2にはmicroSDカードといった使い方になるだろう。
 ちなみに,スロット1と2の両方にnano SIMを挿した場合,どちらを使うのか設定で切り替える必要があるほか,片方はGSM(いわゆる2G)専用になってしまう。デュアルSIMスロットの片方がGSM専用になるのは,SIMロックフリー対応のスマートフォンではよくある制限なので,覚えておくといいかもしれない。


生体認証機能もチェック

ロック解除以外はZTE独自アプリでの利用のみ


 次にチェックするのは,ソフトウェア面と独自機能だ。
 AXON miniは,ホームアプリにZTE独自のものを採用している。Androidでは,ホーム画面に表示されるアプリはインストールされたものの一部で,すべてのアプリを見るには「アプリ一覧」を表示するのが一般的だ。一方,AXON miniのホームアプリは,iOS的な仕組みを採用しており,ホーム画面上の2ページめ以降には,アプリのアイコンがずらりと並んでいた。もっとも,その点以外は,ごくごく普通のAndroid 5.xのUIである。

ホーム画面はアプリ一覧と一体型で,分かりやすくいえば,iOS的なものとなっている
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 操作面で少し特殊なのは,ホームボタンやマルチタスクボタン,[戻る]ボタンといった仮想ボタン類を,任意で非表示にできる部分だろうか。アプリを全画面で表示したときは,仮想ボタンは自動的に非表示になるので,呼び出すには画面下部から上に向かってスワイプする。

設定画面で仮想ボタン類(ナビゲーションボタン)を非表示にできる。ホーム画面やアプリの画面領域を少し大きくできるので,Webブラウジングなどでは役に立つかも
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 スマートフォンで気になる電源管理は,独自のデザインを採用したもので,省電力動作に関する設定が用意されていた。CPUの自動速度調整を切り替えたり,バックグラウンドで動作するアプリの管理設定などがあるので,バッテリー駆動時間を延ばす目的で,タスク管理系アプリを別途インストールする必要性がないのは評価できる。

「設定」は独自UIで,基本的な項目がアイコン化されて並んでいる(左)。電源管理も独自のUIを用意(右)。ちなみに,「CPU自動調整」をオンにしても,体感速度はそれほど落ちないので,普段はオンでもよさそうだ
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ZTE独自アプリの「Mi-Assistant」。ウイルス対策やメモリクリーナー機能などを統合したユーティリティで,生体認証による「アプリロック」やデータ保護「個人領域」といった機能も備える
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 AXON miniで特徴的な機能は,冒頭でも触れた生体認証機能だ。指紋と声紋,網膜パターンの3種類に対応しており,指紋はロック解除に利用するほかに,ZTE独自アプリ「Mi-Assistant」を利用して,任意のアプリ起動時に生体認証を要求する「アプリロック」に使ったり,秘密の連絡先や写真をMi-Assistant内に保存する「個人領域」へのアクセス認証に使ったりできる。一方,声紋でできるのはロック解除のみ,網膜はアプリロックと個人領域へのアクセス認証に利用できるといった具合で,補助的な使い方を想定しているようだ。

背面の指紋認証センサー。どちらの手で持っても,ちょうど人差し指のくる位置にセンサーがある
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 指紋認証からテストしてみよう。AXON miniの指紋認証機能では,端末がスリープしているときに,背面の指紋認証センサーに登録した指で触れるだけで,スリープとロックを解除するといった使い方が可能である。指紋は,最大5つまで登録可能で,認証精度は,「Nexus 5X」や「Nexus 6P」と変わらない程度で,とてもスムーズだ。
 ただ,使用時には背面のセンサーを見ずに触れることが多いため,指の位置がズレやすく,それによって認証が失敗することもあった。同じ指で微妙に異なる位置を登録しておくと,ズレによる問題を回避できるかもしれない。

設定から指紋関連の機能にアクセスできる(左)。指紋認証をしないと設定したアプリを起動できないといったことも可能だ。指紋の登録は,センサー上に指を何度か置く仕組みだ(右)
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 次は声紋認証による「音声パスワード」を試してみよう。できることはロック解除のみで,解除するにも,まずはロック画面左下にあるアイコンをドラッグする必要があるなど一手間かかるので,優先して使う価値のある機能といった印象は受けない。
 登録時は正しく認識させるために,本体左下のマイクに口元を近づけた状態で行う必要があるのだが,認証のときは口を近づけなくても,ちょっと大きめに発生するか,あるいはマイクに口を近づけて小声でもOKだった。また,登録する音声パスワードは単語1つでは駄目で,「空が青い」といったように,2つ以上の言葉を組み合わせる必要がある。

登録できる音声パスワードは1つだけ(左)。登録時は,「マイクに口を近づけて45度の角度を維持」とあるが,だいたい守るくらいでいい。音声パスワードを登録するには,2つの以上の単語を含む言葉を何度か発声して登録する仕組みだ
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声紋認証モードになると,画面上側のステータスバーが変化する。左が音声の受付中で,右が失敗時の状態。「You're not my master」と表示されてちょっとかっこいい
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 以下に掲載した動画では,「控えめにいって,楓さんは最高」と登録しているが,ある程度長い音声パスワードも登録可能だった。
 できることがロック解除のみなので,活用法が限られるのは悩ましいところだが,声でロックを解除するという面白さはあるので,AXON miniを買ったら試してみるといい。


網膜パターンを使った「眼セキュリティ認証」
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 3つめの網膜認証は,目の網膜に広がる静脈のパターンを認識する技術を利用したもので,「眼セキュリティ認証」と呼ばれている。「arrows NX F-02H」のように虹彩認証専用の赤外線カメラは不要で,インカメラを使用する仕組みだ。
 先述したように,「眼セキュリティ認証」は,ZTE独自アプリであるMi-Assistantの機能にアクセスするための認証という位置付けなので,端末自体のロックや汎用の写真やデータへのアクセスをロックできるわけではない。ただ,ロックされた機能にアクセスしようとすると,専用のパターン入力画面が表示されるため,「ロックしてありますよ」といったアピールにはなる。
 認証にかかる時間は意外と速く,メガネをかけたままでもOKだった。ただインカメラで静脈を記録していることや,瞬きの要求もないことなどからすると,印刷した目の写真でも突破できそうで,信頼性という面で疑問も残るなど,あくまでオマケ的な扱いに留まりそうだ。

網膜の登録はじーっとインカメラを見つめるだけ(左)。瞬きをしてもOKだが,眼鏡は外す必要あり。一方,認証のときは眼鏡をかけたままでもいい(※レンズの種類によってはできないこともありうる)
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網膜認証を設定すると,個人領域へのアクセスやロックを設定したアプリを実行するときに,左の画面が表示されて認証を求められる。個人領域は単なる非公開フォルダみたいなものだが,アプリロックはけっこう実用的だ
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ミドルクラスとしては可もなく不可もなし

リッチな3Dゲームにはやや非力か


 スペックに目を転じてみよう。冒頭でも触れたが,搭載SoCはQualcommのミドルクラスSoCであるSnapdragon 615。ARM製の64bit CPUコアである「Cortex-A53」を8基を,big側4基,LITTLE側4基のbig.LITTLE構成で搭載し,CPUコアの最大動作クロックは1.5GHzとなる。統合されたGPUコアは,Qualcomm独自の「Adreno 405」だ。
 ハイエンドスマートフォン向けのSoCである「Snapdragon 810」よりスペックが低いのは当然だが,AXON miniと同価格帯のSIMロックフリー対応スマートフォンで採用事例の多いSoCなので,ゲームにおける性能が気になるところではある。
 なお,メインメモリ容量は3GBで,内蔵ストレージ容量は32GB,バッテリー容量は2800mAhとなっていた。価格を下げるために,メインメモリ容量やストレージ容量を削減してはいない点は,評価できるだろう。

 体感でいうなら,Androidの操作やWebブラウジングはとてもスムーズで,ストレスを感じ指せない快適なものだ。ただ,ミドルクラスのスマートフォンなら,この程度は今や当然といったところで,どの端末でも似たようなもの。ベンチマークテストではどうなるだろうか。

 ベンチマークテストは,筆者によるテストでは定番である,「3DMark」によるグラフィックス性能検証と,「CPU-Z」による動作クロック変動の確認,「A1 SD Bench」によるメインメモリおよびストレージアクセス性能検証,連射測定アプリ「ぺしぺしIkina」による連打応答性の検証,そして「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」(iOS / Android,以下 デレステ)によるプレイテストを行っている。さらに,iPhone用赤外線カメラ「FLIR ONE」を使った筐体の温度計測も実施した。

 まずは,3DMarkから。「Ice Storm Unlimited」プリセットを実行してのスコアは「8209」と,お世辞にも高いとはいえない。細目であるGraphics test 1/2,Physics testの結果を見ても,Snapdragon 61xシリーズを搭載する製品としては「並」の結果で,特徴的な傾向はなかった。
 Monitoring dataの動きも同様なのだが,温度計測の結果が27℃付近でフラットになっており,連続でベンチマークテストを実行しても変化がなかったので,3DMarkがAXON miniの内蔵温度センサーを正しく読めていない可能性が高い。

AXON miniにおける3DMark Ice Storm Unlimitedの総合スコア(左)と細目(中央),および「Monitoring data」グラフ(右)
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CPU-Zで挙動を確認してみると,big側は960MHz〜1.50GHzで駆動しており,ほとんど状態でそのうち2コアは停止していた。LITTLE側は,観察していた限りでは800MHzで動作し続けている
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 ただ,CPU-Zで動作を確認してみたところ,ほかのSnapdragon 61x搭載機でときどき見られる「big側4コアのうち,2コア分は滅多に動かさない」といった様子はなかった。アプリケーションインストール中などには,big側の4コアすべてが動作しているのを確認している。もちろん,CPU負荷の低い状況では,big側の4コア中2コアが停止するというのは,AXON miniでも変わらない。

 次にA1 SD Benchの結果だが,ストレージ性能の「Internal memory」は,Readが106.20MB/sで,Writeが53.38MB/sとなった。読み込みはともかく書き込みは遅めで,実際,アプリのインストール時には「遅いな」と感じている。メインメモリ性能の「RAM」は,ハイスペック機と変わらないもので,ミドルクラス以上のスマートフォンであれば,ここが極端に遅くて性能上のボトルネックになるといったことはないということだろう。

 ぺしぺしIkinaによる連打計測は,連打回数が93〜96になるように連打して「87」と,良好な結果が出た。初回の飽和は23タップめに短くあり,以降は50タップめと61タップめに細かい飽和あった程度と,反応は良好だ。

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A1 SD Benchの結果
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ぺしぺしIkinaの結果

有機ELパネルの発色は実に良好。Snapdragon 810搭載の上位機種「AXON Elite」も国内展開を期待したいところ
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 それでは,デレステのプレイテストを進めていこう。
 チュートリアル時の判定は「3D標準」だが,性能の指標としては,あまり当てにならないのはよく知られたとおり。チュートリアル中のデータ読み込みや画面切り替えなどを見ても,とくに遅さを感じることはなく,無線LAN経由での通信や画面切り替えも快適だった。
 また,「2D軽量」「2D標準」でのプレイも快適であり,2D表示は問題ナシ。

 問題の「3D標準」だが,プレイ中は描画にもたつきを感じる瞬間が多くあった。しかも,ボディがあまり熱を持っていないはずの初回プレイ時からその状況であり,熱がどうこう以前の話だ。MVでもところどころでもたついているため,3Dグラフィックスがヘヴィなゲームは,割り切りが必要だとしかいえない。
 ちなみに,温度の問題かと考えて気温12℃の屋外でもテストしてみたが,傾向は変わらず。Snapdragon 615の性能的な限界と見るべきだろう。



アイドル時の発熱状態。ピーク温度が41℃となっているが,これは写り込んだ電球の温度を拾ってしまったため
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 FLIR ONEで発熱状態を確認してみた。アイドル時とMVを3回連続で実行したあとの状態をそれぞれ撮影してみたが,大きな温度変化は見られない。とはいえ,SoCのある部分は,明確に温度が上昇している。夏場にゲームを連続でプレイすると,40℃を超える程度まで熱くなりそうだ。

MVを3回連続で実行したあとの本体前面(左)と背面(右)。手が触れる四辺の温度上昇は抑えられている
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性能はそこそこだが,価格対スペック比は良好


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 それではまとめに入ろう。
 ベンチマークテストの結果からすると,3Dゲームはタイトルを選ぶが,デレステの「2D標準」が快適にプレイできたことからすると,2Dゲームならまず問題なしといった性能を有することが分かる。ゲーム以外の普段使いなら,Snapdragon 615で性能は十分に足りているし,3GBのメインメモリのおかげもあってか,安定感のある挙動を示していた。4万円前後という実勢価格(※2016年2月2日現在)からすると,価格対スペック比はとてもいいといえる。
 3種類の生体認証機能はユニークだが,実用的に使うのは指紋認証くらいだろう。ただ,センサーを指で触れるだけでスリープとロックがサッと解除されるので,指紋認証の使い勝手は良好だ。

 ボディの質感も価格のわりにいいカンジである。ハイエンド製品ほどの3Dグラフィックス性能は求めていないのであれば,AXON miniはちょうどいい端末となるのではないだろうか。デザインの好き嫌いが分かれそうな印象はあるので,本稿を読んで気になった人は,店頭で実機をチェックしてほしい。

●AXON miniの主なスペック
  • メーカー:ZTE
  • OS:Android 5.1(Lollipop)
  • ディスプレイパネル:5.2インチ有機EL(解像度720×1280ドット)
  • プロセッサ:Snapdragon 615 MSM8939(8 CPUコア 最大CPU動作クロック1.5GHz,Adreno 405 GPUコア)
  • メインメモリ容量:3GB
  • ストレージ:内蔵(容量32GB)+microSDXC(最大128GB)
  • アウトカメラ:有効画素数約1300万画素
  • インカメラ:有効画素数約800万画素
  • バッテリー容量:2800mAh
  • 待受時間:約450時間
  • 連続通話:約20時間(3G)
  • LTE通信周波数帯:Band 1,3,19(受信時最大速度150Mbps)
  • 無線LAN対応:IEEE 802.11ac
  • Bluetooth対応:4.1
  • 本体サイズ:70(W)×143.5(D)×7.9(H)mm
  • 本体重量:約132g
  • 本体カラー:イオンゴールド,クロームシルバー
  • 主な対応サービス&機能:指紋認証,声紋認証,網膜パターン認証,Wi-Fiテザリング

AXON mini 製品情報ページ


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