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[COMPUTEX 2018]ASUS,タッチパッドがスクリーンになったZenBook Pro新製品などを発表
本稿で紹介するZenBookシリーズでは,Proを冠するクリエイティブなユーザー向けの「ZenBook Pro」の新製品を投入し,「ScreenPad」を搭載した。同社がインテリジェントなTouchpadと位置づけるScreenPadは,5.5インチのトラックパッド部分がタッチ対応のスクリーンになっており,通常のトラックパッドとして利用できるほか,スクリーンに表示されるさまざまな機能を利用できるというものだ。
具体的には,電卓,カレンダー,音楽プレイヤーなどはガジェットとして設定されており,タップで起動できる。ランチャーからプリインストールアプリケーションなどのショートカットを利用すると,アプリケーションに応じたファンクションパネルになるのが特徴だ。たとえばMicrosoft Officeのメニューがプルダウンではなく,タッチで実行できる。これまでも各社からこうしたトラックパッドを実用化しようとする試みはあったが,ファンクションキーや,10キー部分を置き換えたりするなどのサポート的なアプローチだった。ノートPCのメイントラックパッドを置き換えるのは,かなり大胆なチャレンジと言える。
Extendモードはアプリケーション側の対応が必要で,例えばビデオ編集時のリアルタイムモニタ,あるいは3Dモデリングのプレビュー表示などが想定されている。
セカンダリディスプレイモードは,文字どおり外付けディスプレイを接続したときとほぼ同じ挙動になる。例えばYouTubeを再生しているブラウザのタブを移動してフルスクリーン表示に切り替えれば,トラックパッド部分で動画が再生され続ける。トラックパッドとしての機能は生きているので,そのままメインスクリーンで作業が続けられるほか,タッチ操作で動画側の一次停止や音量調整なども利用できる。時期は未定だが,ASUSはScreenPad用のSDKを公開する意向であり,サードパーティは,ScreenPadを活用するExtendモードなどの対応が行える。
例に挙げられたアプリケーションが映像編集や3Dモデリングであることからも分かるように,Proモデルは主にクリエイティブなユーザーに向けた製品である。ハイエンドモデルでは,プロセッサとして6コアのIntel Core i9,16GBメモリ,1TB SSD,GTX 1050Tiが搭載される。画面は4K UHDで,色域もAdobe RGBに100%,sRGBに132%対応するほか,PANTONEによる認証も取得している。本体のみで同時表示可能なスクリーンは3枚+1枚。Thunderbolt 3を2ポート搭載し,外付けGPUボックスにも対応する。
ZenBook Pro 15の主な製品仕様は下記のとおりだ。
●ZenBook Pro 15の主なスペック
- CPU:Core i9-8950HK,Core i7-8750HQ,Core i5-8300HQ
- メインメモリ:PC4-19200 最大16GB
- グラフィックス:GeForce GTX 1050 Ti/1050(グラフィックスメモリ容量4GB)
- ストレージ:SSD(PCIe接続:1TB/512GB,SATA接続:512/256GB)
- パネル:15.6インチIPS,解像度3840×2160/1920×1080ドット
- 無線LAN:IEEE 802.11ac(デュアルバンド2×2),Bluetooth 5.0
- 有線LAN:なし
- 外部インタフェース:USB 3.1 Gen.2 Type-C×2(Thunderbolt 3サポート),USB 3.1 Gen.2 Type-A×2,HDMI 1.4×1,4極対応3.5mmミニピン×1,microSDスロット
- インカメラ:640×480ドット
- タッチパネル:静電容量式マルチタッチ対応5.5インチ(1920×1080ドット)
- キーボード:英語配列
- スピーカー:内蔵2chステレオ(スマートアンプ内蔵)Harman Kardon-certified オーディオシステム
- バッテリー容量:71Wh
- ACアダプター:定格容量150W(19V)
- 公称サイズ:365(W)×241(D)×18.9(H)mm
- 公称重量:1.88kg
上記の15インチモデルのほか,14インチモデルもScreenPadを採用する。スクリーンサイズのほか,選択できるプロセッサの最上位がCore i7(詳細は未公開)になるほか,Max-Q仕様のGTX 1050を搭載するという。
ZenBook Pro 14の主な製品仕様は下記のとおり。
●ZenBook Pro 14の主なスペック
- CPU:Core i7,Core i5(※型番不明)
- メインメモリ:PC4-19200 最大16GB
- グラフィックス:GeForce GTX 1050(グラフィックスメモリ容量2/4GB)
- ストレージ:SSD(PCIe接続:1TB/512GB,SATA接続:512/256GB)
- パネル:14インチIPS,解像度1920×1080ドット
- 無線LAN:IEEE 802.11ac(デュアルバンド2×2),Bluetooth 5.0
- 有線LAN:なし
- 外部インタフェース:USB 3.1 Gen.2 Type-C×1,USB 3.1 Gen.2 Type-A×1,USB 2.0 Type-A×1,HDMI 1.4×1,4極対応3.5mmミニピン×1,microSDスロット
- インカメラ:640×480ドット
- タッチパネル:静電容量式マルチタッチ対応5.5インチ(1920×1080ドット)
- キーボード:英語配列
- スピーカー:内蔵2chステレオ(スマートアンプ内蔵)Harman Kardon-certified オーディオシステム
- バッテリー容量:70Wh
- ACアダプター:定格容量90W(19V)
- 公称サイズ:323(W)×225(D)×17.9(H)mm
- 公称重量:1.6kg
ZenBook Pro以外の製品も発表されている。ZenBook Sは13.3インチ画面で通常のトラックパッドを採用したモデルだ。ZenBookシリーズとしては初めての赤系統となるBurgundy Redと,15/14インチモデルと共通のDeep Dive Blueの2色展開が行われる。
ZenBook Sの主な製品仕様は下記のとおり。
●ZenBook Sの主なスペック
- CPU:Core i7-8550U,Core i5-8250U
- メインメモリ:PC3-17000 8/16GB
- グラフィックス:Intel UHD 620(CPU内蔵)
- ストレージ:SSD(PCIe接続:1TB/512GB,SATA接続:256GB)
- パネル:13.3インチIPS,解像度3840×2160ドット光沢パネルタッチ対応,13.3インチIPS,解像度1920×1080ドット光沢パネル,13.3インチIPS,解像度1920×1080ドット非光沢パネル
- 無線LAN:Bluetooth 4.2
- 有線LAN:なし
- 外部インタフェース:USB 3.1 Gen.2 Type-C(Thunderbolt 3サポート)×2,USB 3.1 Gen.1 Type-C×1,HDMI 1.4×1,4極対応3.5mmミニピン×1
- インカメラ:あり
- タッチパネル:静電容量式マルチタッチ対応5.5インチ(1920×1080ドット)
- キーボード:英語配列
- スピーカー:内蔵2chステレオ(スマートアンプ内蔵)Harman Kardon-certified オーディオシステム
- バッテリー容量:50Wh
- ACアダプター:定格容量65W(20V)
- 公称サイズ:311(W)×213(D)×12.9(H)mm
- 公称重量:非光沢モデル:1kg(予定),光沢モデル:1.05kg(予定)
いずれも,価格や発売時期は明らかにされていない。
ASUSの新製品紹介ページ(英語)
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