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Intelのパット・ゲルシンガーCEOが退任。業績低迷受けてか
新しいCEOを選定する間,CFO(最高財務責任者)のDavid Zinsner(デビッド・ジンスナー)氏と,エグゼクティブバイスプレジデントのMichelle Johnston Holthaus(ミシェル・ジョンストン・ホルトハウス)氏が共同で後任を務めるという。
Gelsinger氏は,80386の開発や80486開発のチーフアーキテクトなどに携わった経歴の持ち主で,2001年には,IntelのCTO(最高技術責任者)に就任し,技術開発をリードしてきた。その後,Intelから離れてEMCやVMwareの経営に携わり,2021年1月にCEOとして再びIntelに戻ってきたという経緯がある(関連記事)。
Gelsinger氏は,CEO就任後,「IDM 2.0」戦略を打ち出し,ファウンダリー事業の強化に注力。米国内に大型のファブ(半導体製造施設)建設を進めるなど,大きな投資を行ってきた。その一方,AI市場の拡大とともに,データセンターの主役がCPUからGPUへ移行しつつある中,半導体業界における影響力が徐々に薄まりつつある。2024年8月には,1万5000人規模のリストらも発表していた。
Intelによると,ファウンダリー事業における体制変更はないとのことだが,Gelsinger氏の退任によって,同社の戦略に大きな変更も起こり得るだろう。
Gelsinger氏は,「Intelを率いることは,生涯のなかで最も光栄なことでした。Intelの人々は,業界でも最も優秀であり,彼らを同僚と呼べたことを光栄に思います。Intelは,私の職業人生における大部分を多くを占めており,今日という日をほろ苦く感じています。私たちが成し遂げたことを誇りをもって振り返ることができます。Intelが現在の市場に対応するために,厳しくも必要な決断を下したこともあり,困難な1年となりました。Intelの一員として働いた世界中の同僚に感謝しています」とコメントしている。
Intel公式Webサイト
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