業界動向
MicrosoftとSIE,Activision Blizzardの買収後も「Call of Duty」シリーズをPlayStationに向けて供給する契約を締結
We are pleased to announce that Microsoft and @PlayStation have signed a binding agreement to keep Call of Duty on PlayStation following the acquisition of Activision Blizzard. We look forward to a future where players globally have more choice to play their favorite games.
— Phil Spencer (@XboxP3) July 16, 2023
これは,2023年2月にMicrosoftが,任天堂やNVIDIAと同様の契約を締結したと発表したのに続くものだ。
Microsoft,「Call of Duty」を任天堂のプレイヤーに届けるため,法的拘束力のある10年間の契約を締結。Xboxと同じ日に同じコンテンツで
Microsoftは本日,「Call of Duty」シリーズを任天堂プラットフォームのプレイヤーに届けるため,法的拘束力のある10年間の契約を任天堂と締結したことを発表した。契約は,任天堂のプレイヤーが,Xboxと同じ日に完全な機能と同一のコンテンツで「Call of Duty」をプレイすることを保証している。
MicrosoftがNVIDIAの「GeForce NOW」に今後10年間にわたりゲームタイトルを提供。両社の契約締結が発表に
MicrosoftとNVIDIAは,Microsoftが今後10年間にわたって,PCおよびXboxの人気タイトルを,NVIDIAが運営するクラウドゲームサービス「GeForce NOW」に提供する契約を締結したと発表した。MicrosoftによるActivision Blizzard買収が完了すれば,「Call of Duty」シリーズもプレイできるようになるという。
MicrosoftによるActivision Blizzardの買収は,アメリカ連邦取引委員会(FTC/Federal Trade Commission)による買収阻止に向けた提訴や,英国競争・市場庁(CMA/Competition and Markets Authority)による買収提案の却下などにより,暗雲が立ち込めていた。しかし,FTCによる買収仮差し止め命令の請求が,米国時間7月11日にカリフォルニア州の連邦地裁で棄却されたことによって,買収の実現が大きく前進。残るはCMAの対応次第という状況となっている。
ただ,米国時間7月18日中に買収がまとまらない場合,MicrosoftはActivision Blizzardに対して多額の違約金を支払わなければならないため,タイムリミットまでの余裕はあまりない。
MicrosoftによるActivision Blizzardの買収完了が秒読み段階に。FTCの申請が却下され,一時的接近禁止命令も解除。残りはイギリスCMAとの対話次第
アメリカ連邦取引委員会が第9巡回区控訴裁判所に請求した救済措置が却下され,一時的接近禁止命令の期限も終了したことから,MicrosoftによるActivision Blizzardの買収は秒読み段階に入ったようだ。残るは,イギリスの競争・市場庁(CMA)との対話が期限内にクリアできるかどうかにかかってきた。
いずれにせよ,2022年1月に発表されて業界を揺るがせた超大型買収も,決着が付くのはもうまもなくのようである。
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