teenage engineeringは,中世ヨーロッパをコンセプトとしたビートマシン
「EP-1320 medieval」を販売中だ。価格は299USドルで,国内税込価格が
5万5000円(2024年8月時点)。
2011年に発売され,「世界でいちばん、楽しいシンセ。」としてその機能性や(Casio VL-1ライクな)レトロかつ洗練されたデザインで多くの音楽好き,エレクトロっ子愛されたOP-1。画像は後継機の「OP-1 field」
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teenage engineeringは,スウェーデン・ストックホルムを拠点とする電子楽器メーカーだ。2010年代を代表するシンセサイザー
「OP-1」をはじめ,機能性と操作性,そして新しくも懐かしいデザインを特徴としたシーケンサーやスピーカー,オーディオインターフェイスなどを世に生み出している。
また,コンパクトサイズのシンセサイザー/リズムマシン/サンプラーを展開する
「pocket operator」シリーズでカプコンの
「ストリートファイターII」や「ロックマン」とのコラボ製品を出したり,クランク(手で回すハンドル)が付いた携帯ゲーム機
「Playdate」の開発をサポートしていたりと,実はゲーマーとしても親近感を持てるメーカーだったりする。
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カプコンの「ストリートファイターII」とコラボしたボイスサンプラー/シーケンサー「PO-133 Street Fighter」 |
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同じくカプコンとのコラボ製品である,「ロックマン」をテーマにしたシンセサイザー/シーケンサー「PO-128 Mega Man」 |
teenage engineeringが開発をサポートした「Playdate」
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そんなteenage engineeringが2024年8月8日に発売したのが,
“中世ビートマシン”ことEP-1320 medievalだ。
Pocket Operatorシリーズの人気マシン
「PO-133 K.O.」をベースにしたサンプラー/シーケンサー
「EP-133 K.O.II」に続くEPシリーズの第2弾で,管楽器や弦楽器,太鼓といった楽器の音のほか,聖歌のようなボイス,宿屋や酒場での喧騒,牛やヤギ,ニワトリの鳴き声,剣と剣がぶつかり合うような金属音など,フォーリー収録の効果音を含む
200種類以上のプリセット音を収録。それらの音源を使用したデモソングも9曲収録されている。
またEP-133 K.O.IIと同様にサンプリング機能もあるので,自分自身で集めた音もそれらに混ぜて,足したり,引いたり,操作して,
西洋ファンタジーものやRPGで流れるような音楽の作曲やそれっぽいシーンの再現ができるわけだ。
西洋モチーフのカラーリングや装飾,直感的に操作できる12種類のパンチインエフェクトなど,そのデザイン性や機能はライブパフォーマンスにも向いている。中世サウンドにエレクトロミュージックをミックスした“ネオ・中世ミュージック”をライブで披露してみても面白そうだ。
気になる人はどのような音が鳴らせるのかを公式サイトや動画「
introducing EP-1320 medieval」でチェックしつつ購入を検討してみよう。
パッケージもコレクター精神をくすぐる西洋モチーフ風(左写真)で,さらに別売りで,これまたマシンのイメージに合ったキルティング加工が目を引く専用バッグも販売される(右写真)。専用バッグは8月後半発売予定で価格は1万8700円(税込)
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主な特徴
- 計128MBのROM+RAM搭載 (96MBの内蔵サウンドと32MBのユーザーサンプルメモリ)
- 中世を彷彿とさせる96MBに及ぶ多彩なプリセットサウンド
- デモソングを9曲収録
- 9曲分のユーザーソングを作成可能
- 4グループ(A/B/C/D) x 99パターン(1グループ 12サウンド)
- ループや”Drunk”エフェクトなど個性的な”punch-in-pocus”(パンチインFX)機能を12種類搭載
- 内蔵マイクと内蔵スピーカー
- ステレオサンプル時:最大6音ポリ/モノサンプル時:最大12音ポリ
- サンプリングレート/ビットレート : 46kHz/16bit (48kHz/16bitではありません)
- 1x ステレオイン/アウト, Sync イン/アウト, MIDI イン/アウト、USB-C
- 単4電池4本もしくはUSB-C給電にて動作
- サイズ(本体): W.178 x L.242 x H.27 mm
- 重量(本体): 625g