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「Balatro」と「M:tG」にインスパイアされたポーカー「Fukuzatsu」登場。相手のカードを破ったり,2枚のカードをホチキスでつないだりと,あらゆるイカサマが許される
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Kickstarter「Fukuzatsu」キャンペーンページ
「Fukuzatsu」公式サイト
“なんでもあり”を謳ったテーブルゲームは,デジタルではしばしば見られるが,本作はリアルなカードを使う,なんでもありのポーカーだ。例に挙げられているだけでも,「相手のカードを物理的に破る」「自分のカードに書き込みをする」「2枚のカードをホチキスでつなげて新しいカードを作り出す」「ほかのゲームのカードを持ってくる」など,相当な無茶苦茶が許されるという。
公式サイトによれば,Fukuzatsuとは日本語の「複雑」に由来し,1800年代にTauredという国で作られた。侮辱されたポーカープレイヤーが占い師のテントに押し入り,自分の将来に関する発言を撤回するように迫った様子がルール化され,このFukuzatsuになったそうだ。
これを真に受けると,長い歴史を持つ知られざる異国のポーカーかと思えるが,もちろん,そうではない。オカルト好きの読者ならご存じのとおり,Tauredは「誰も聞いたことがないTauredという国のパスポートを持った男が入管で引っかかり,拘束されたが,煙のように消え失せた」という都市伝説に出てくる国の名前であり,要するに「Fukuzatsuには歴史的な過去なんて存在しない」ということの婉曲表現だ。
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Fukuzatsuには,デジタルゲームのようにさまざまなモードが用意されるという。
「Taured Poker」はポーカーをプレイしつつタロットカードの呪文書を作り,「Iron Man Mode」では捨てられたカードを物理的に破壊でき,「Southern Rules」は2枚のカードをホチキスでつなげて“神が関与していない融合体”(つまり新カード)を作り,「House of Jokes」ではジョーカーが使われるたびにルールが変わり,それまでのデッキが台なしになる。ちなみにIron Man Modeとは,「Wizardry 8」や「X-COM」などでも見られる,セーブ制限のあるモードのことで,制作者のビデオゲーム愛が垣間見える。
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さらに,「Attaccarat!」モードでは,トランプを「遊戯王」のモンスターのように扱って攻撃と防御を行い,1人用モード「Soloterrare」では,サバイバルホラーのようなリソース管理をしながら邪悪の館に潜むモンスターと戦い,「Coulette」ではカードでロシアンルーレットを行う。そして,拡張ルール「Conbini」(コンビニ)は,これまでに発売されたあらゆるカードゲームのカードをデッキに加えることが許されるというのだから,あまりにも自由だ。
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Fukuzatsuのプレッジ(支援)受付は,日本時間2025年3月6日3:48まで。8ポンド(約1500円)のプレッジでTaured Poker,Iron Man Mode,Southern Rules,House of Jokesなどの基本モードにAttaccarat,Soloterrare,Coulletteモードを加えたPDF版が手に入る。25ポンド(約4700円)で紙のルールブックが追加され,45ポンド(約8700円)ではハードカバー版が,60ポンド(約1万1000円)ではオリジナルタロットの同梱が予定されている。
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カードに稀少性を付加するゲームが多い中,本作にはカードに書き込んだり,カードを破ったりといったルールが用意されており,これをデジタルでなくリアルでやるのが面白い。Balatroに影響を受けたビデオゲームもいろいろと出ているが,Balatroのカードの強化(変更)を現実世界でやってしまおう,という発想がなんともユニークだ。
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