[ECTS速報#26]Mobile Forces<独占!> - 09/05 18:47

 Rage Gamesは,自社の最新作となる「Mobile Forces」をECTSで初公開し,forGamer.netも実際に遊んでみる機会に巡り合えたので紹介しよう。
 Mobile Forcesは,"Unreal Tournament"に車を付け加えたような軽快なアクションゲームで,プレイヤーは仲間の5人のプレイヤーと共に9種類の武器を使い分けながら敵の陣地へ突撃する。使用できる車種は,バギーやジープから重装甲トラックやタンクなど6種類で,砂漠から氷雪に覆われた雪山まで12種の屋外マップが用意されている。

 このゲームは,Epic Gamesが3年前に開発したUnrealエンジンを使って制作しているアクションシューティングゲームだが,まだまだ現役であることを証明するかのような美しいグラフィックスで表現されている。さらに,元々はレーシングゲームのコアプログラムとして18か月間に渡って開発していた物理シミュレーション技術を導入しており,ジープのタイヤのサスペンションからハンドリングに至るまで,非常にリアルになっているのがミソだ。運転する場合には,銃撃することができないが,背後に複数の仲間を載せて乗り込むことも可能になる。レーシングゲームの得意なプレイヤーを味方にしていれば,かなり有利に戦えることになりそうだ
 会場で開発者に見せてもらったマップは,トンネルやジャンプ台も豊富に用意された工場地帯のような倉庫街。また,オブジェクトの配置はほとんどなかった製作途中の雪山マップでは,氷の上や急な坂道ではタイヤがスリップする現象も起きていた。具体的な開発が始まってまだ半年程度らしく,使える車はジープのみだったものの,タイヤを撃てばゴム部分が吹っ飛ぶし,リムだけになったコンディションではハンドリングにもモロに影響するようになるなど,その物理エンジンの性能を伺うことはできた。つまりは,4人(ドライバー1人,ガンナー3人)で突っ込んできた敵に少ない人数で立ち向かうには,タイヤを攻撃したり燃料部分を狙い撃ちして状況を優勢にすることも可能であるということだろう。

 もっとも,コアの部分はUnreal Tournamentのようなアクションゲームなので,車やタイヤが破壊されても15秒程度で再出現されるようになっている。車も1マップにつき1台ではなく,複数の場所に点在している模様だ。ジープで敵の兵士をひき殺すことも可能になっているのが面白い。Unrealゲームエンジンの最新版で追加されている地形モデルの特性を生かし,起伏の激しいマップは非常に広大になっている。そのため,シューティングゲームなのに仲間や陣地の位置を知らせるレーダーマップが用意されることになるという。もっとも,敵の位置が分かってしまえばゲーム性を失うことになるかもしれないとして,味方と陣地の表示だけに留まることになることは確かなようだ。
 プレイヤーが使用できる武器は,マシンガンやロケットランチャーに加え,"Duke Nukem 3D"でお馴染みの赤外線レーザーに触った瞬間に反応するトラップマインなども登場。Unrealのように,すべての武器に対してスナイパーモードなどのセカンダリーウェポンが仕様化されている。

 マルチプレイヤーモードの最大人数は12人で,最大6人までの2チームに分かれて戦う。ゲームモードは,チーム対戦やキャプチャー・ザ・フラッグのほかにも,開発者たちの中で"カウンターストライク熱"が冷めやらないことから,なんらかのクラス別モードが搭載されることが予想される。ECTS時点ですでに,手に持った武器によって移動スピードが異なるなどの仕掛けは組み込まれているようだった。
 さらに,個別の車種の特性に合わせたユニークなモードも考案されているらしい。仲間が足りないときやたった1人で楽しみたいときは,精巧な思考ルーチンを備えたBOTが相手をしてくれる。筆者がジープを運転していると,何も指示していないのに乗り込んできたいるするのは当然のこと,走り回る筆者を乗せようとしたのか,付近まで寄ってくる場面もあった。さすが元レーシングゲームだけあり,後部に搭乗したときには,車の内部にまで手の込んだモデリングが行なわれているのが見てとれた。
 発売は2002年の後半となっており,今後もさまざまな変更や改良が行われていくに違いない。しかし,開発からたった半年の時点でもかなり楽しく軽快に遊べるようになっており,手軽なシューティングゲームとして重宝するかもしれない。要チェックだ。


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