アラブの戦士としてパレスチナで戦うPCゲームが開発される - 06/04 19:37

 発表されたばかりの「America's Army」もずいぶんと国粋的な内容になりそうだが,シリアのPCゲーム開発者達も,自分たちの視点から見た世界情勢をゲーム化したコンバットアクション系のFPS「Under Ash」を制作した模様だ。

 これは,パレスチナに生まれたアーマッドという青年を主人公にしたもので,イスラエル兵士と投石で戦うところから始まり,レバノン南部を開放するのが目的というものである。ゲーム中には,第3人称視点で傷ついた仲間を肩に乗せて輸送するようなシーンもある。ただ,あくまでも常識的な"ゲーム作り"がされていて,自爆テロなどの過激な描写は避けられているほか,銃撃を受けたり一般市民を殺戮すればゲームオーバーになってしまうというシビアな内容だ。このため,シリアのゲーマーからは「ゲームが難しすぎる」という不満が出ているらしい。

 これまでUnder Ashのように,パレスチナ人の視点で描かれたゲームは存在していなかった。「Israeli Air Force」「No One Lives Forever」など中東地区を描いたゲームは多かったが,アラブ人を目の仇にしたようなゲームでは,中東諸国のゲーマーにしてみれば面白くないのは無理もないだろう。なお,完全アラビア語のオフィシャルサイト「こちら」はあるが,このゲームを入手するのは現在のところ難しそうだ。(Okutani)


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