[E3 2004#085]「Half-Life 2」一問一答:発売は夏! | - 2004/05/16 06:45 |
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本来なら,プレイアブル版が展示されていそうなものだが……という不満も,ムービーを見た途端に払拭されてしまう。それは,いまだにグラフィックスレベルで追随できるソフトが少ないうえに,オブジェクトやキャラクターとの豊富なインタラクションが新鮮だからだろう。 公開された二つのムービーは,Vivendiのものが「Part 1」,ATIのほうが「Part 2」とだけ題されており,どちらも「駅構内から公団アパート風の建物」「渓谷沿いの道から埠頭のある砂浜」,そして「巨大ストライダーとの市街地での戦闘」の三つの場面からなる。いくつかの例外はあるものの,例えばPart 1の第1シーンからPart 2の第1シーンというふうに,交互に連鎖しているムービーを分けて見せていたようだった。 さて,Valve Software社でマネージング・ディレクターを務めるゲイブ・ニューウェル(Gabe Newell)氏に,できる限りの時間で質問してみた。 4G: 最初の列車のシーンがゲームの始まりですか? ゲイブ・ニューウェル氏(以下,GN): そうだよ。前作で駅から降りてロッカールームまで歩くような感覚があるだろう? 4G: なるほど。地下モノレールが地上の列車になったのですね。 GN: そういうことだね。 4G: City 17に来る人間は,記憶が消された状態で送られてくるのですか? GN: ストーリーは内緒だよ(笑)。 4G: この1年,何をしていたのでしょう? いまだにプレイアブルで出てないのは不安になりますけど。 GN: プレイアブルにしないのは,コンテンツ保護が目的なんだよ。ストーリーやプレイ感が分かっちゃうと楽しさが薄れるだろう? ゲームの発売は夏だからね。 4G: 正式決定ですか? GN: そうだよ。 4G: マニピュレータ(Manipulator:引力でオブジェクトを吸い付け,敵に投げつける兵器)を使って戦う場面が多いようですね。 GN: ボンベから椅子まで何を使って敵と戦えるかを,常に周囲の状況を見て考えながら進めていかなくちゃいけない。ただ銃を撃つだけでなく,アイデアを生かせば有利に進行できるんだ。 4G: マップはいくつあるのですか? GN: うーん。地域として見れば……。いや,僕達はHalf-Life 2は3日間で起こるドラマであり,DAY 1,DAY 2,DAY 3としていつも考えているんで。答えられないね。 4G: 今回見せた三つの場面も,DAY 1からDAY 3までをかいつまんだということですか? GN: そう考えてもらっていいよ。 4G: 新しいキャラクターのファーザー・グレゴリに関してですが。 GN: RAVENHOLMという町で,ゾンビと戦っているということしか話せない。あのシーンで出てきた俊足のゾンビ? 名前はないけど,社内では単に"ファーストゾンビ"とだけ呼んでるよ(笑)。 4G: 「Counter-Strike」のAstecマップがSourceエンジンになって紹介されましたが,それをHalf-Life 2のマルチプレイヤー版として扱うということは,Half-Life 2自体にはマルチプレイヤーモードはないのですか? GN: ない。Counter-StrikeをSourceエンジンで再生してリリースすることで,ネットワークゲームを楽しんでもらうと思っている。デモのときにも説明したように,Half-Life 2がリリースされた時点で,前作の「Half-Life」もSourceエンジンに置き換えて,Steamでリリースする予定だ。 この半年ほど沈黙を通してきたValve Software社だが,久しぶりの一般公開であるためか,スタッフの誰もが非常にワクワクとした表情をしている。「見せたかったんだよ!」と言わんばかりだ。さすがに今夏のリリースを外すことはないと思われるので,楽しみにして待っていよう。(奥谷海人) →「Half-Life 2」の記事一覧は,「こちら」 |