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【PR】あえて言おう,史上最高傑作であると。「ALIENWARE 17」の超絶な完成度に惚れる
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印刷2013/10/05 12:00

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【PR】あえて言おう,史上最高傑作であると。「ALIENWARE 17」の超絶な完成度に惚れる

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ALIENWARE 17 プレミアム
BTO標準構成価格:24万4980円(税込,2013年10月5日現在)
デルの直販サイトで購入する
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 ゲーマー向けノートPCブランドの代名詞的存在であるALIENWAREが,日本市場への上陸以来となるフルモデルチェンジを果たしたのは2013年6月のことだ。その後4Gamerでは,主力ノートPC「ALIENWARE 17」の米国版を入手し,写真をお届けしていたが(関連記事),ついに国内モデル「ALIENWARE 17 プレミアム」を入手できた。
 果たして,フルモデルチェンジによって,17.3インチモデルは何が変わったのか。今回は,従来製品である「ALIENWARE M17x」との比較を通じ,最新世代のALIENWAREが持つ実力を明らかにしてみたい。


ALIENWARE M17xの「いいところ」を継承しつつ

外観と使い勝手を大きく向上させた新モデル


 冒頭でも紹介したとおり,ALIENWARE 17の外観は7月上旬の時点でひととおりお伝え済みだが,あらためてチェックしておこう。

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 世代ALIENWAREの筐体は従来モデルと比べ,ぐっと落ち着いた印象になった。LEDイルミネーションも,「とにかく目立たせる」という方向性から,筐体デザインとの調和を図りつつも,より派手に見える配置へと切り替わっている。
 面白いのは,電源が入っていない状態だと,むしろ地味とすら思える筐体が,電源を投入したとたんにぐっと存在感を増すこと。SF映画に出てくる乗り物を起動したときのような高揚感が,電源ボタンを押すたびに味わえるのだ。これは,電源を投入していない状態でも尖ったシルエットが存在感をアピールしていた従来モデルにはないメリハリ感だといえる。

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本体天板部と側面に入ったLEDイルミネーションのラインが,新世代ALIENWAREにおけるデザイン上の大きなポイントの1つだ
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LED各部のイルミネーションを異なる色に変えてみたところ。点灯や明滅など,自分の好きに光らせ方を調整できる

 さて,そんな筐体を開いて最初に飛び込んでくるのは,おそらく17.3インチワイドという大きめの液晶パネルだと思われるが,表面加工はノングレア(非光沢)となっている。従来製品であるALIENWARE M17xでは,液晶パネル全体をガラスが覆う仕様で,コントラスト感の良好な画面が得られる一方,室内灯が映り込んだり,シーン切り替え時の画面暗転時に鏡として機能してしまい,自分の顔をいちいち見ることになる問題があったのだが,ALIENWARE 17でその心配は無用である。
 液晶パネルはTN方式を採用したものだが,その品質はかなり良く,斜めから見たときの色変化も少ない。個人的には,「ALIENWARE 14」で採用されるIPSパネルよりも好ましい品質だと感じられたほどだ。

 なお,ALIENWARE 17では,BTOオプションとして,グレア(光沢)仕様の120Hzパネルも用意される。パネル性能重視であれば,こちらを検討するのもアリだろう。

ALIENWARE 17の液晶パネルを正面から見たところ(左)と斜めから見たところ(右)。けっこう角度をつけても,TNパネルの割にちゃんと見える
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 液晶パネルの話が出たので続けると,ALIENWARE M17xで採用されて話題を集めたHDMI入力,分かりやすく言い換えると「液晶パネルを液晶ディスプレイとして使う機能」は,ALIENWARE 17でも健在だ。ALIENWARE 17では本体向かって左側の側面に入力/出力排他のHDMI端子が用意されており,たとえば据え置き型ゲーム機のHDMI出力とつないで,キーボードショートカット[Fn]+[F1]を押せば,液晶パネルを“液晶ディスプレイモード”に切り替えられる。
 HDMIでサウンドも出力するよう設定しておけば,ALIENWARE 17の内蔵スピーカーから音を鳴らせるので,限られたスペースでPCと据え置き型ゲーム機を使い分けながら遊んでいきたい場合には重宝するはずである。

従来モデルでもサポートされていたHDMI入力機能は健在。PlayStation 3とつなげば,PlayStation 3の外付けディスプレイ+スピーカーとしてALIENWARE 17を使うことができる
「パペッティア」(C)Sony Computer Entertainment Inc.
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Alienware Audioのコントロールパネル。Windows 8風のユーザーインタフェースが採用される
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こちらはDolby Home Theater v4のコントロールパネル
 そのスピーカーは,ALIENWARE M17xから引き続き,北米のスピーカーメーカーであるKlipsch製だ。サテライトとサブウーファからなる2.1ch仕様である点も変わりない。
 搭載されるHD Audio CODECはRealtek Semiconductor製で,ドライバソフトウェアは同社製の「Alienware Audio」。別途ヘッドセットを使うときはノイズ低減機能やエコーキャンセル機能を,ALIENWARE 17に内蔵される2基のアレイマイクを使うときは,周囲の音を拾わないように設定できるビームフォーミング機能を,それぞれ利用できる。

 出力系では,バーチャルサラウンドサウンド機能として,ALIENWARE M17xの「Sound Blaster Recon3Di」に代わり,「Dolby Home Theater v4」を採用してきたのが大きな特徴となる。従来製品と比べると,「音を情報として広う」というよりも,「広がりのある音空間を楽しむ」方向のバーチャルサラウンドサウンド機能になっているので,どちらかといえばMMORPGのようなオンラインゲーム向けになった印象だ。

ALIENWARE 17の日本語キーボード。主要キーのキーピッチは標準的な19mmとなっていた
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 ぱっと見だとあまり変わったように思えないかもしれないが,実は大きく変わったのが,キーボードとその周辺である。
 キーボードの基本配列は10キーを備えた日本語109キー仕様(※BTOで英語配列も選択可能)なのだが,注目したいのは,10キーの上に“エイリアン文字”入りの[A][B][C][D]キーが用意されたこと。この4キーは専用コントロールパネル「Alienware Command Center」の「TactX」からカスタマイズが可能で,任意のキーを割り当てたり,ソフトウェアマクロを登録したりすることが可能だ。左手のホームポジションからちょっと離れているので,使い方には工夫が必要ながら,マクロの利用が許可されたゲームタイトルをプレイするときに,追加のキーが4個用意されているというのはありがたい。

10キーの上に[A][B][C][D]キーが用意され,単体のキーやキーマクロ,アプリケーションショートカットを登録できる。「Steam」や「Uplay」「Origin」などのランチャーとして使うのも便利
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 また,個人的にはそれ以上に注目すべきポイントだと思うのが,タッチパッドがALIENWARE M17x比で右へ約5mm移動したことである。
 「ゲーム中はマウスやゲームパッドなどを使うんだから,[Fn]+[F11]キーでタッチパッドを使うわけで,タッチパッドなんてどうでもいいのでは?」と思うかもしれないが,[W/A/S/D]キーのホームポジションに左手を置いたとき,手首を置くパームレスト部にタッチパッドがあると,どうしても無意識に,タッチパッドを避けるような体勢になってしまう。その点,タッチパッドの配置が右へ5mmズレたALIENWARE 17では,左パームレストのクリアランスが広がり,余計なことを考える必要がなくなったのである。ALIENWARE M17xでキーボード入力をしたことがある人なら,間違いなく「変わった」と感じられるはずだ。

 なお,各種インタフェースはすべて左右側面に用意されている。向かって左が奥からACアダプター用とHDMI入出力,Mini DisplayPort,USB 3.0(2ポート),サウンド入出力(3極3.5mmミニピン×2,4極3.5mmミニピン×1)で,右側面は奥から1000BASE-T LAN,USB 3.0(2ポート),スロットイン型Blu-rayコンボドライブ,3in1カードリーダー。1000BASE-T LANコントローラに,実効帯域幅の広さで定評あるQualcomm Athelos製「Killer E2200」が採用されている点は押さえておきたい。

本体手前の側面(上段左)と奥の側面(上段右),左側面(下段左),右側面(下段右)
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CPUとGPUにそれぞれ冷却ファンを用意

背面排気により,熱はユーザー側に伝わらない


ALIENWARE 17の本体底面。大規模な吸気孔と,背の高い脚が目を引く
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 ALIENWAREのノートPCでは,底面カバーの開閉がサポートされている――メモリモジュールやストレージデバイスなどの着脱はサポート外で,そちらは自己責任となる――ので,底面のカバーを取り外して,内部設計を確認してみよう。
 まず天地をひっくり返してみると,底面の半分くらいが吸気孔になっているのと,滑り止めのゴム脚に実測で約3mm弱の高さがあるのが分かる。要は,底面のクリアランスをしっかり確保し,大きな吸気孔で新鮮な外気を取り入れようとしているわけだ。

底面カバーを外したところ。写真下側がCPU用,上側がGPU用のそれぞれブロワーファンとなる
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 ネジ2本で固定されている底面カバーを外すと,内部へアクセスできるようになるが,ここでは本体手前側から見て奥側の左右両端で本体後方側へ向かって排気する仕様のブロワーファンが目に付く。
 2基のファンは片方がCPU用,片方がGPU用になっており,CPUとGPUの熱はそれぞれ2本のヒートパイプで放熱フィンへと運ばれ,ブロワーファンで一気に本体外へ排出される仕掛けである。そのため,負荷の高い3Dゲームをプレイしている場合でも,CPUやGPUの熱がキーボード側へ伝わってくることはなく,また,マウスを持つ手が排気の熱風を直接受けるなどということもない。ALIENWARE 17を使っていて,熱周りの不満を持つことはまずないと述べていい。

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GPUクーラー部を取り外したところ。CPU用とGPU用で,冷却機構は完全に分かれている
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入手した個体が搭載していたi7-4700MQ。2013年秋冬モデルでは,定格2.7GHz,最大3.7GHz動作のCore i7-4800MQを搭載する
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ALIENWARE 17は,ノートPC用拡張モジュール規格「MXM」に則った“グラフィックスカード”を搭載。BTO標準構成だとGPUはGTX 770Mだが,さらに高性能な「GeForce GTX 780M」も選択できる
 なお,今回入手したALIENWARE 17 プレミアムは導入当初のモデルとなっており,CPUは4コア8スレッド対応のHaswell世代品「Core i7-4700MQ」(以下,i7-4700MQ)だ。定格クロック2.4GHz,「Intel Turbo Boost Technology」(以下,Turbo Boost)有効時の最大動作クロックは3.4GHzで,共有L3キャッシュ容量6MBとなる。
 9月中旬に発表された2013年秋冬モデルだと,「Core i7-4800MQ」を採用しているため,今回入手したモデルよりもCPUクロックが定格,最大とも300MHz高いが,3Dゲーム用途で,このクラスのCPUにおける300MHz程度のクロック差がスコアを大きく左右することはないので,それほど気にする必要はない。「いま購入できるモデルのほうが,CPU性能は高い」という認識で十分だろう。

 一方,ゲームPCの3D性能を決定する主体であるGPUは,BTO標準構成でKepler世代の「GeForce GTX 770M」(以下,GTX 770M)が採用されている。これは今回入手したモデルでも,2013年秋冬モデルでも変わりなしだ。
 GTX 770Mのスペックは表1に示したとおりで,GPU規模の目安となるシェーダプロセッサ「CUDA Core」の数は960基と,デスクトップPC向けGPUである「GeForce GTX 660」と同じ。ALIENWARE M17x プレミアムにおけるBTO標準構成のGPUだった「GeForce GTX 660M」と比べ,GPUコアの規模が2.5倍に拡大しているのは興味深い。

※「?」を入れてあるところは筆者推測
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ドライブ類を取り外したところ。mSATA接続のSSDには簡単にアクセスできない一方,もう1台の2.5インチドライブへは容易にストレージを追加できる
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 そのほか入手した個体のスペックは表2のとおり。冒頭でも述べたように,今回は比較対象として従来モデルであるALIENWARE M17x プレミアムも用意できたため,そのスペックも横に並べているが,CPUやGPUだけでなく,メインメモリ容量やストレージ容量なども含め,たいへん順当なスペックアップを果たしているのが分かる。

 なお,今回入手したALIENWARE 17 プレミアムと2013年秋冬モデルとの間にあるBTO標準構成との違いは,前述したCPUを除けば,HDDのキャッシュ用となるSSDの容量が80GBへ増量されている点と,2013年秋冬モデルではBlu-ray Disc読み出し対応のDVDスーパーマルチドライブが採用されている点の2つである。2013年秋冬モデルのほうが,ちょっぴり豪華になっているわけだ。

※ストレージデバイスや光学ドライブの製品名は,今回入手した個体のものです。「すべて共通で,今後も変更はない」と保証するものではありません
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 なお,ALIENWARE M17xから引き続き,ALIENWARE 17でもBTO標準構成ではNVIDIAのスイッチャブルグラフィックス技術「Optimus」を採用している(※120Hzパネル選択時は,NVIDIA製GPUが常時有効になる)。GTX 770Mは,3Dゲームをプレイするときなど,3D描画が高いときにだけ,3Dアクセラレータとして起用される仕様だ。


ALIENWARE M17xとの比較から「進化度」を確認

テストには新生FFXIVベンチ キャラ編も追加


 というわけで,ALIENWARE M17xと直接対決の時間である。新世代のALIENWARE 17が,従来製品であるALIENWARE M17xに対してどれくらいのゲーム性能向上を果たしたのかを,ベンチマークテストで明らかにしていきたいと思う。

 テスト方法は基本的に4Gamerのベンチマークレギュレーション14.0準拠。ただし,描画負荷の極めて高いテストでプレイアブルなフレームレートを示せるのかどうか,GTX 770MというGPUのスペックから判断が難しかったため,描画負荷が高いテストの代表である「Far Cry 3」と「Crysis 3」では,「標準設定」と「高負荷設定」に加え,今回はエントリークラスのGPUを対象とした「エントリー設定」でもテストを実行することにした。

 また今回は,「SimCity」の代わりに,旬のタイトルとして,「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」の公式ベンチマークツール「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」(以下,新生FFXIVベンチ キャラ編)を用いる。
 本ベンチマークテストにあたっては,「グラフィック設定」のプリセットから「標準品質(ノートPC)」および「最高品質」を選択。解像度ごとに選択したプリセットで2回ずつテストを実行し,結果の平均値をスコアとして採用した次第だ。

 なおテスト解像度は,ALIENWARE 17およびALIENWARE M17xのネイティブ解像度である1920×1080ドットとアスペクト比16:9でその一段階下となる1600×900ドットを選択した。


従来製品を文字どおり過去のものにするALIENWARE 17

非常に高い3D性能を発揮


 テスト結果を順に見ていこう。
 グラフ1は「3DMark」(Version 1.1.0)の結果となる。ALIENWARE 17は「Fire Strike」とその「Extreme」プリセットでALIENWARE M17xに対して78〜84%程度も高いスコアを示した。CUDA Core数にして2.5倍も違うGPUを搭載することで,格の違いを見せつけたと述べてよさそうだ。

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 物理演算ライブラリ「Bullet Physics」を用い,CPU処理したときのスコアを見るべく,3DMarkの詳細スコアをまとめたのが表3だが,ここでは,同じ「定格クロック2.4GHz,最大クロック3.4GHz,共有L3キャッシュ6MB,4コア8スレッド対応」のCPUを採用しながら,ALIENWARE 17のほうがより高いスコアを示している点に注目したい。
 デスクトップPC向けCPU「Core i7-4770K」のレビュー記事でも明らかになっているように,同じ動作クロック&L3キャッシュ容量で比較した場合,HaswellとIvy Bridgeの性能に大きな違いはない。おそらく,ALIENWARE 17のほうがTurbo Boostの効果が出やすく,それが,ここでのスコア差を生んでいるのではなかろうか。

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 続いてグラフ2〜4はFar Cry 3の結果だ。絶対的なフレームレートで言うと,さすがにハイエンドGPUを対象とした最高設定だと厳しいものの,標準設定ではレギュレーション14.0が最低ラインとする平均30fpsを超え,エントリー設定では合格点とする40fpsを上回っているなど,ALIENWARE 17ならストレスなくゲームがプレイできると述べてよさそうだ。
 エントリー設定の1600×900ドットでも30fpsに届かないALIENWARE M17xとの違いは明らか,とも言える。

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 グラフ5〜7は,Far Cry 3以上に“重い”Crysis 3でのテスト結果だ。ここでもALIENWAREは,高負荷設定だと厳しい一方,エントリー設定では合格点とされる平均40fpsを上回ってきた。17.3インチクラスの液晶パネルを搭載する,大型のゲーマー向けノートPCを購入する以上,最新世代のFPSもプレイしたいと思う人は多いと思うが,GTX 770Mを搭載するALIENWARE 17ならその要望に応えてくれるわけである。

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 「BioShock Infinite」でも,ALIENWARE 17の示すスコアは景気がいい。ベンチマークレギュレーション14.0では,平均40fpsを合格ライン,GeForce搭載環境で時折最小フレームレートが大きく落ち込む現象が生じることを踏まえた安全圏のスコアは平均60fps以上としているが,「High」の1920×1080ドットでも安全圏に入り,最も高いグラフィックス設定である「UltraDX11_DDOF」の1600×900ドットでも合格ラインを上回ってきている点は注目したい。ALIENWARE M17xに比べて,安定して1.5倍程度の開きがある。

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 「The Elder Scrolls V: Skyrim」のスコアをまとめたグラフ10,11でも,ALIENWARE 17のスコアは目を見張るものとなった。クリアすべき目標は平均40fpsだが,ご覧のとおり,ALIENWARE 17はすべてのテスト条件でこれをパスしている。標準設定の1600×900ドットであれば,ハイクラスのPCにおける到達目標である平均60fpsすら上回っており,ほとんどの局面でストレスを感じずに済むだろう。

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 CPU負荷が低いこともあって,GPU性能がスコアに反映されやすい「F1 2012」のテスト結果がグラフ12,13だ。ALIENWARE M17xは,標準設定の1600×900ドットという最も描画負荷の低い設定でも平均60fpsを超えられないのに対し,ALIENWARE 17なら高負荷設定の1920×1080ドットでも平均60fpsを超えている点に注目したい。

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 グラフ14,15は新生FFXIVベンチ キャラ編のスコアとなる。
 本ベンチマークでは,スクウェア・エニックスが示す最も高い指針「非常に快適」をクリアできていると,まずもってストレスなくプレイが可能だが,果たしてALIENWARE 17は最高品質の1600×900ドットでこの基準をクリアしてきた。1920×1080ドットでも,上から2つめの指標である「とても快適」をクリアしており,より高解像度でのゲームプレイを狙うことも十分に可能だ。新生FFXIVを満足にプレイできるレベルのノートPCであると言える。

※グラフ画像をクリックすると,平均フレームレートベースのグラフを表示します
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消費電力は多少増加するも

バッテリー駆動時間は向上


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付属のACアダプターは薄型タイプ。床に置いたりしても邪魔になりにくい
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標準で取り付けられているバッテリーパック。14.8V 86Whという仕様だ
 ALIENWARE M17x比で大幅の性能向上を実現したALIENWARE 17だが,消費電力やバッテリー駆動時間にはどういう影響が出ているだろうか。まずはログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の消費電力で両機を比較してみよう。
 テストにあたっては,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を,タイトルごとの実行時としている。また,バッテリーパックの影響を排除すべく,今回は底面カバーを開けて,バッテリーパックを取り外してある。

 その結果をまとめたのがグラフ16で,2.5倍の規模を持つGPUを搭載することもあって,アプリケーション実行時におけるALIENWARE 17の消費電力はALIENWARE M17x比でやや高くなった。スコア差は最大21Wだ。ただ,この程度なら,少なく見積もっても1.5倍以上という3Dベンチマークスコア差の対価としては納得できるレベルではないかと思う。
 なお,アイドル時にALIENWARE 17の消費電力がALIENWARE M17xより15Wも低いのは,GPUへの電力供給がカットされたことで,省電力性に優れるHaswellコアが本領を発揮した結果と見ていいだろう。

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 では,バッテリー駆動時間にはどういう変化が出ているのか。バッテリーパックを再び取り付けたうえで,Futuremark製のバッテリーベンチマークソフト「PowerMark」(Version 1.1.1)で実際の持続時間を比較してみることにした。このとき,Windows側で設定できる電源プランは,バッテリー駆動時の標準設定となる「バランス」を選択している。

 PowerMarkには,ワープロソフトによる文書編集とWebブラウジングを交互に実行したときのバッテリー持続時間を見る「Productivity」ワークロードと,3Dアプリケーションの実行とビデオ再生を交互に実行し続けたときのバッテリー持続時間を見る「Entertainment」ワークロード,そして両ワークロードを交互に繰り返す「Balanced」ワークロードが用意されている。
 そして,その結果をまとめたものがグラフ17だが,ここでも,単体GPUへの電源供給をカットしたProductivityワークロードで,ALIENWARE 17がALIENWARE M17x比で55分も長く動作したのが目を引く。ゲーム用途での参考になるEntertainmentワークロードでも,消費電力が増大しているにもかかわらずバッテリー駆動時間が延びている点に注目しておきたい。

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 最後に,CPUとGPUの冷却が十全になされているのかも確認しておこう。
 今回はアイドル時のほかに,3DMarkを30分間実行し続けた時点を「3DMark時」,システムに100%の負荷を与え続けるストレスツール「OCCT」(Version 4.4.0)のCPUモードと3DMarkを同時に実行して30分経過した時点を「高負荷時」として,各時点の温度をチェックする。CPU温度の取得に用いるのはモニタリングツール「HWMonitor Pro」(Version 1.17),GPU温度の取得にはTechPowerUp製のGPU情報表示ツール「GPU-Z」(Version 0.7.3)だ。

 「キーボード部まで熱が伝わってこない」「Turbo Boostの効果がALIENWARE M17xより良好である可能性が高い」という状況証拠もあって,テスト結果は良好なものだと容易に想像できるが,実際,グラフ18,19を見ても,大きな問題はない(※グラフ18の高負荷時は,「CPU側に常用限界を超える負荷をかけた極限状態に,GPU温度が正常なレベルを保てるか」のテストになるので,CPU温度が極度に高いのは異常ではない)。

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 なお,2基あるファンの動作音は,筆者の主観であることを断りつつ述べると,このクラスのゲーマー向けノートPCとしては静かな印象だ。「極めて静か」とはいえないものの,それでも,うるさいと感じることはなかった。
 より性能と消費電力の高いコンポーネントを搭載しつつ,ALIENWARE M17xと同じレベルの温度を保ち,さらに動作音も抑えられているわけで,ALIENWARE 17の冷却システムは大変優秀ということになるだろう。


文句なしにALIENWAREの17インチ級モデル史上最高傑作。これは買いだ


ALIENWARE 17(左手前)は,ALIENWARE M17x(右奥)を過去のものにした
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 4Gamerでは,ALIENWAREが日本市場への“侵攻”を開始して以降,折りに触れて17インチ級のノートPCをテストしてきた。ALIENWAREというブランドの立ち位置上,そのときどきの同型サイズでは,他社製品と比べてデザインに特徴があり,スペックも高かったわけだが,今回のALIENWARE 17で到達している完成度は非常に高い。17インチクラスの歴代ALIENWAREノートPCのなかでも,正直,群を抜いている印象だ。
 3Dゲーム性能は十分に高く,デザインはこれ以上ないほどALIENWAREである。そして使い勝手は,よかったところを引き継ぎつつも,細かく確かな改善が入っているのだから,勧めない理由が見当たらない。

 ゲーム機との接続も含め,ゲームに関するすべてを1台でまかないたいのであれば,今回のALIENWARE 17は間違いなく「買い」だ。

デルの直販サイトでALIENWARE 17を購入する

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