[E3 2007#49]発売直前の「Civilization IV:Beyond the Sword」,E3で公開されたトレイラー2本を掲載
アメリカでは,7月23日にリリースが予定されている「Civilization IV: Beyond the Sword」(以下,Beyond the Sword)。日本でも,サイバーフロントから2007年内に完全日本語版がリリースされると発表され(関連記事),世界中のCivファンはかなりの盛り上がりを見せている様子。発売が近いということで,すでに多くの情報が出ているが,E3 Summitに参加していた2K Gamesのミーティングルームで,開発元のFiraxis Gamesのエグゼクティブ・プロデューサー,Barry Caudill(バリー・コーディル)氏に話を聞け,さらにBeyond the Swordのデモまでしてもらったので,おさらいの意味も込めてちょっとゲーム内容を紹介してみよう。
Beyond the Swordは,大ヒットとなった「Sid Meier's Civilization IV」の拡張パック第2弾にして,拡張パックとしてこれまでにないほどのボリュームを誇っている。新しく追加されているのは10種の文明と16人のリーダー,そして25種のユニットに五つのワンダーなどだ。 以下にリストアップしたのが,文明とそれぞれのリーダーである。
■新しく追加された10種類の文明
文明 | 開始時の保有技術 | リーダー | リーダー特性 | バビロン | Wheel/Agriculture | Hammurabi | Aggressive/Organized | ビザンチン | Wheel/Mysticism | Justinian | Imperialistic/Spiritual | エチオピア | Hunting/Mining | Zara Yaqob | Creative/Organized | 神聖ローマ帝国 | Mysticism/Hunting | Charlemagne | Imperialistic/Protective | クメール | Hunting/Mining | Suryavaman II | Creative/Expansive | マヤ | Mysticism/Mining | Pacal | Expansive/Financial | ネイティブ・アメリカン | Fishing/Agriculture | Sitting Bull | Philosophical/Protective | オランダ | Fishing/Agriculture | William of Orange | Creative/Financial | ポルトガル | Fishing/Mining | Joao II | Imperialistic/Expansive | シュメール | Wheel/Agriculture | Gilgamesh | Creative/Protective |
このほか,既存文明の新しいリーダーとして,アメリカのAbraham Lincoln (Charismatic/Philosophical),ケルトのBoudica (Charismatic/Aggressive),フランスのCharles de Gaulle (Charismatic/Industrios),ギリシャのPericles (Creative/Philosophical),オットマン(トルコ)のSuleiman the Magnificent (Imperialistic/Philosophical),そしてペルシャのDarius I (Financial/Organized)が加わる。まったくもって,なかなかのメンバーだ。
Firaxis Gamesのエクゼクティブ・プロデューサー,Barry Caudill氏。かつてグレン・ミラー・オーケストラの一員として全米を巡業していたほどのミュージシャンとして知られる人で,Microprose時代からシド・マイヤー氏の作品に関わってきた経験を持つ。シリーズの音楽センスのよさは,彼のおかげなのだろうか?
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Beyond the Swordの説明でコーディル氏が強調したのが,とくに火薬が発明された近世以降の技術とそれを使ったゲームプレイの拡充だ。その核となるのが,Corporations (企業)とEspionage (工作活動)である。 Corporationsは,Civilization IVにおける宗教の概念に似て,プレイヤーはGreat Personを利用してビジネスマンを作り上げ,保有する技術(採鉱や農業など)をベースにした一つ以上の企業を使って,自分やライバル文明の都市へ支社を置いていく。これらの支社が多いほど,ターンごとに得るゴールドが増えていくという寸法だ。Beyond the Swordには7種類の企業が存在するが,宗教と違って架空のものばかり。建設会社や鉄鋼系の企業から,面白いのでは“シドの寿司カンパニー”なども存在するらしい。
Espionageも単なる技術から,リサーチや税金と同じく国の税収で賄うものへと発展した。プレイヤーは,ターンごとにどれだけの税金をEspionageに振り分けるかで,工作活動の増減を調整できるのである。このため,Great Personの中からGreat Spyが誕生し,黄金時代の開始や建設補助に利用できるばかりでなく,ほかの文明の都市に潜入してのスパイ工作が可能になった。これにより,対人戦がより面白いものになってくれそうだ。
11種類という追加シナリオのボリュームもすごいが,中でも「X-Com」風の「Afterworld」は,特定ユニットだけでゲームを進めていくというCivシリーズとはまったく異なるゲームプレイが面白そうだ。これはなんと,Firaxisの品質管理部門にいた人がたった一人で作り上げ,社内でプレイした人の反響を呼んだというもの。ほかにも,宇宙船などまったく新しいユニットや技術を使って地球外でのゲームを楽しむ「Final Frontier」も,かなりの改造が行われたMODの一つ。これらを遊ぶだけでも,今年一杯でプレイし切れるかどうかという感じなのである。
地球外といえば,Beyond the Swordの宇宙開発での勝利条件には「Sid Meier's Civilization II」のようなスペースレースの概念が加わっている。プレイヤーはエンジンや居住ユニットなど複数のパーツから好みのものを選んで宇宙船を作り,実際にアルファ・ケンタウリに到着するまでの期間を争うのだ。パーツの選択を失敗すると,途中で船内の人々が死んでしまったり,あとからやってきた文明の宇宙船に抜かれてしまう,なんてことが起きてしまう。そんな人気フィーチャーが復活したというわけだ。
というわけで,このページにもBeyond the Swordのトレイラームービー,およびゲームプレイを英語で解説したムービー,さらには公開された画像などを掲載しておくので,ファンの人ならぜひ見ていただきたい。(ライター:奥谷海人)
→トレイラームービーのダウンロードは「こちら」(1分49秒:WMV) ダウンロード詳細:22.0MB(23,124,201バイト)
→解説ムービーのダウンロードは「こちら」(2分51秒:WMV) ダウンロード詳細:26.3MB(27,605,833バイト)
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シヴィライゼーション4 Beyond the Sword【完全日本語版】 |
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